幸せとは
僕には付き合って5年以上の2つ年上の彼女がいる。元々は高校の先輩後輩。2人とも社会人になってそろそろ結婚も考えてるくらい。
莉:○○〜おまたせ〜
少し離れた所からこっちに向かって走ってきてる小柄な可愛らしいのが僕の彼女。ちょっと抜けてるところがあるから転んだらしないといいけど…。
莉:あっ!
言わんこっちゃない。早速莉菜は転んでしまった。
○:莉菜大丈夫!?
○○はすぐ莉菜に駆け寄る。
莉:大丈夫だよ〜
莉菜は何事も無かったかのように起き上がりパタパタとスカートを払った。
ほんとに大丈夫か疑うレベルだけど…笑
○:じゃあ今日はどこに行く?
莉:そうだな〜今日は近くにできたカフェに行きたいな〜
○:おっけーじゃあそこ行こうか
莉:うん!
○:はい
莉菜の前に手を差し出す。
莉:あ、ありがと…///
莉菜は出された手に自分の手を重ねた。2人は手を繋いでカフェに向かっていった。
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莉:ここのカフェいい雰囲気だよね〜
○:確かに、コーヒーも美味しいしこのデザートも美味しいね
莉:○○に気に入って貰えてよかったよ…///
○:また今度も行こうね(ニコッ)
2人でカフェを後にして近くにあるショッピングモールへと向かった。
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今日は休日ということもあり家族連れやカップルが大勢来ていた。
莉:結構混んでるね〜
○:だねー、これじゃあ迷子になっちゃわない?(笑)
莉:あ〜私の事バカにしたな〜!
○:してないしてない(笑)大丈夫だよ、迷子にならないように手ちゃんと繋いでおくから
莉:もう…///ありがと…///
○:うん…///
2人は手を繋いでショッピングモール内を散策していた。すると…。
子供:うえーん…!おかあさぁぁん!
莉:ねぇ○○…あの子迷子じゃない?
○:ほんとだ…お母さんとはぐれたのかな?
莉:私ちょっと行ってくるね!
○:あっ莉菜!
莉菜はすぐ迷子の子の方に駆け寄って行き迷子の子の目線になるようにしゃがみ子供の背中をさすっていた。
莉:ぼく、どうしたの?
子供:お、おかぁさんが、い、いなくなっちゃった…
莉:そうなんだね…じゃあお姉ちゃんと一緒に探そうか!
子供:いっしょにさがしてくれるの?
莉:もちろん!○○いいよね!
○:大丈夫だよー
こうして2人で迷子の子のお母さんを探すことになった。
莉:じゃあお母さん探しに行くからおてて繋いで一緒に色んなところ探してみようか?
子供:うん!
莉:○○も反対の方繋いであげて!
○:おっけー
莉菜と僕で迷子の子の手を繋いで3人で歩いていった。傍から見ると親子に見られてるのかなぁとちょっと恥ずかしくなったけど…
莉:ぼく名前はなんていうの?
子供:ゆうきだよ!
莉:ゆうき君だね!かっこいい名前だね!
ゆ:ありがと!
莉:それにしてもお母さんいないね…
ゆ:グスン…うん…
莉:でも大丈夫!絶対見つかるからね!
ゆ:ぼく…ちょっとつかれた…
莉:そうだね…たくさん歩いたしあそこのベンチで少し休もうか!
ゆ:うん!
○:あ、僕ちょっと自販機で飲み物買って来るよ
莉:おっけー!
僕が自販機から帰ってくると莉菜と迷子の子はベンチに座り手遊びをしていた。とても微笑ましかった。
○:おまたせー、はい!ゆうき君これあげるよ!
ゆ:わー!りんごジュースだぁ!ぼくこれすきなんだ!
○:よかった!莉菜もはい!
莉:ありがと〜!
僕は子供の隣に腰掛けて3人並んでベンチに座っていた。
莉:お母さんどこに行ったのかなぁ
○:多分お母さんも探してると思うし会えると思うんだけどねー
ゆ:あ!おかあさん!
莉、○:えっ!?
お母さん:あ!ゆうき!ここにいたのね!うちの子がすみません〜
莉:全然大丈夫です!ゆうき君お母さん見つかってよかったね〜
ゆ:お姉ちゃん、お兄ちゃんありがとう!ばいばーい!
○莉:ばいばーい!
2人でゆうき君を笑顔で見送った。ゆうき君はお母さんと手を繋いで笑顔で帰って行った。
莉:ゆうき君可愛かったね〜
○:そうだねー…ねぇ…?
莉:ん?○○どうしたの〜?
○:いつか僕たちにもあんなかわいい子供いるのかね…///
莉:えっ…///それって…///
○:莉奈とだったら幸せな家庭築けるなぁと思ってさ…///僕も莉奈も子供好きだし…///
莉:うん…///
僕は莉奈の正面に立ち、莉奈の目を真っ直ぐに見た。
○:莉奈…僕と結婚してください…///
莉:はい…///
2人で微笑み合いながら見つめあった。
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2人で手を繋ぎながら帰り道を歩いてると…
莉:今日プロポーズする予定だったの?
○:準備はしてたんだけど今日するってのは決めてなったでも、莉奈がゆうき君と楽しそうにしてたの見てあぁ今日言うしかないってなったんだよね…///
莉:なにそれ…///
○:ダメだったかな…?
莉:全然!プロポーズは嬉しかったよ!
○:ならよかった…///
莉奈は僕の手を離し僕の前に駆け寄った。
莉:ちゃんと幸せにしてね!
○:もちろん!そのつもりだよ!
僕は莉奈を抱きしめた。莉奈も僕の背中に手を回しギュッと抱きしめてくれた。莉奈とだったらこの先もずっと幸せなんだろうなと僕は幸せを噛み締めていた。
end