特別な日
下駄箱で外靴をしまい、上履きを取り出し履き替える。
?:〇〇おっはよー!
〇:痛ってぇなぁ!天…
天:そんなに押してないよー?
〇:いやドンッってなったから、力加減できてないんじゃないの?
天:うわっ…朝から酷いこと言う…ウルウル
〇:はいはい、悪かったです…ごめんなさい天様
天:分かればよろしい…〇〇よ!(笑)
〇:天は朝から元気だな
天:ふふーん!だって特別な日なんだもん!
〇:普通の平日だろ?
天:え?
〇:え?
天:んん?〇〇…分からないの?
〇:え?だって今日はただの平日だろ…それも木曜日…平日の中で1番嫌いな曜日だな
天:もう知らない……
天は急に不機嫌になり先に行こうとする。
〇:どうしたんだよ
〇〇は天の腕を掴む。
天:もう〇〇なんて知らない!
天は腕を振り払い走り去っていく。
〇:おい!天!!
〇〇は急な天の変化に呆然としていた。
~~~
?:今日天ちゃんは〇〇の所来てへんの?
?:ほんとだ〜いつも一緒なのに
〇〇は顔を上げる。
〇:保乃とひかるか…
保:なんで〇〇元気ないん?
ひ:なんかあった?
〇〇は今朝あった事を二人に話す。
保:それは〇〇が悪いやん!
ひ:そーだよ!!なんで分からないの!
〇:分からないもんは仕方ねぇだろ…それにただの平日だろ…
ひ:ほのちゃん…これはまじでわかってないよ…
保:それな…これは教えた方がいいよね?ひいちゃん…
ひ:うん…
〇:二人して何コソコソ話してるん?
保:なぁ〇〇ちょっと話聞いてくれへん?
〇:お、おう…
~~~
放課後。
天は1人教室で外を眺めている。
天:はぁ…(ほんとうやったら特別な日なのに…)
?:天!
天は振り返る。そこには走ってきたのか息を上げている〇〇がいた。
天は黙って教室を出ようとする。
〇:待てよ!おい!
天の腕を掴む。
天:離して!
〇:逃げんなって!
天:もう〇〇の顔なんて見たくない!
〇:くっ…
〇〇は天の腕を引っ張り抱きしめる。
天は動揺して動けなくなる。
〇〇は抱きしめてた腕を離し天と面と向かって話し出す。
〇:天…ごめん、今日がなんの日かちゃんと分かってなくて、ただの平日なんて酷い事言って悪かった…ほんとにごめんなさい
天:ほんとにちゃんとわかってる…?
〇:今日…天の誕生日だろ?そんな大事な日忘れてたなんて俺ダメなやつだよな…
天:ずっと一緒にいたのに…誕生日忘れられてて悲しかった…
〇:ほんとにごめん…
天:もう忘れない…?
〇:うん…忘れないよ、だって好きなやつの誕生日だからさ
天:え…///…今なんて?
〇:ん?あっ…やっちまった…///
〇〇は天から目を逸らす。
天:なんで目逸らすの〜?(笑)
〇:いや…なんでもねぇよ…///
天:〇〇…私も好きだよ…〇〇の事…///
〇:え?
〇〇は天の方を向くと天は〇〇の唇にキスをする。
天:これでわかってくれる?…///
〇:うん…俺も天の事が好きだ…
〇〇から唇にキスをする。
天:えへへ〜…///…えいっ!
天は〇〇に抱き着く
〇:お!急に抱きつくなって…(笑)
天:誕生日ってだけで特別なのに〇〇と恋人になれてもっともーっと特別な日になった!
〇:俺も特別な日になったよ
幸せそうな二人を保乃とひかるがこっそり見届けている。
保:天ちゃん幸せそう〜よかったなぁ
ひ:だね!やっと結ばれて末永く幸せに!
保:ほのたちはそろそろ帰ろうか
ひ:うん!あとは幸せなお二人に任せよ!(笑)
保乃とひかるは二人に気づかれないように教室を後にした。
次の日天と〇〇が手を繋いで登校して来て周りがざわざわしたそうだ。
end.