見出し画像

社労士が語る! スタートアップ企業の「入社前後で感じやすいギャップと注意点」について

こんにちは!
クマ吉です😄

今回は、前回の記事 スタートアップ企業を「外側から見た時と内側から見た時とのギャップ」について の続きとなります!

クマ吉が複数のスタートアップ企業の人事・労務担当として勤務した実経験から感じた入社前後のギャップをもとに、社労士としての見解も含めてスタートアップ企業で働く際には「これは知っておいた方が良いかも😌」についてお話できればと思います。

具体的なギャップと働く際の注意点とは?

ここからは、クマ吉が実際に感じたギャップについて、良い面・悪い面を問わずに以下にまとめてみました!
また、それぞれに関連する注意点も補足していこうと思います😉

【ギャップその①】服装や髪型はとにかく自由!
これは、ある意味で1番衝撃を受けたギャップかもしれません😆

もちろん、職種(特に営業職など)や企業文化によっては一定の制限もあると思いますが、オフィスでスーツを着ていると「今日は何か特別な仕事があるんですか?😁」と声をかけられるくらい自由です(笑)

入社前の採用面接でスーツを着てオフィスへ訪問した時にも、「誰もスーツを着てないから自分だけが浮いてるのか!?😅」とも思いましたが、入社後はさらにその許容範囲の広さに対してギャップを強く感じたところです。

良い意味でオシャレな人は多いですし、髪の毛の色もかなりカラフルなケースも多く見かけられます😄

あくまでもビジネスの場であるといったマナーを守る前提ではありますが、多様性の尊重という意味でも比較的良いことなのではないかと、個人的には思っています。

ちなみにクマ吉は、それまで総合法律事務所の社労士法人での仕事をはじめ、どちらかというと毎日スーツの生活でしたので、むしろ今ではスーツ以外の服装が楽すぎて戻れない状況になってしまいました😇

【ギャップその②】働き方の柔軟性がとても高い!

こちらも、企業により変わってくる部分も当然ありますが、スタートアップ企業は「フレックスタイム制」と「在宅勤務(リモート)」を制度として導入しているケースが多いです。

クマ吉はそもそも人事・労務の仕事をしていますので、入社前に勤務ルールの説明を受けて基本的な内容は事前に理解していたものの、実際に入社して働いてみるとよりその柔軟性を体感することは多かった気がします。

例えば、勤務当日の朝に急に子供を学校へ送迎しなければならなくなってしまった際、在宅で急ぎの仕事を終わらせてから送迎して、その後オフィス出社、みたいなことも特に支障なく調整が出来ていました😄

スタートアップ企業に勤める前までは、そもそもリモート(在宅)勤務が一切認められていなかったり、まだまだ紙の資料が必要な仕事も多かったので、オフィスへ行かないと出来ない仕事がほとんどかも、といった感じでした。

この働き方という点においても、仕事さえちゃんとこなせていれば、各自で裁量を持って柔軟にコントロールすることが可能なので、とても合理的かつ効率的だと感じられる良いギャップかもしれません。

ただし、これ以外のギャップにも共通して言えることでもありますが、「裁量(自由)を広く与えられているということは、反面、自己責任がより強く求められる環境でもある」という点にはくれぐれも注意する必要があります。

つまり、働き方という点においてはかなり柔軟に働ける一方で、より高いレベルでの自己管理が求められる、ということは強く認識しておくことが大事です😉

もしこの認識が甘い状態だと、スタートアップ企業に入社した後は自分自身がかなり苦しむはずですし、実際に自分でコントロールすることが上手くいかないケースもクマ吉自身がこの目で数々見てきたので、今回の記事では特に伝えておきたいポイントでもあります😌


【ギャップその③】とにかく成果が求められる!

これは、世間的にも「スタートアップ企業は大企業に比べて即戦力が求められるし成果重視だよね〜」という共通認識はあると思いますが、実際に勤務してみると想像以上に成果が求められる環境だな、とギャップを感じることも多いです😄

確かに中途入社が多いスタートアップ企業では、急成長フェーズの為に即戦力として採用されることがほとんどで、入社後に短期間での成果が求められる環境というのも当然のことだと思います。

一方で、仮に入社者がすでに同じ職種での豊富な経験を持っていた場合であっても、「その企業で仕事をすること自体は初めて」という点については業務経験の有無に関わらず全員同じです😇

ということは、最初はその企業の基本的な文化や慣習、雰囲気や人間関係、コミュニケーション方法などについては当然分からない状態なので、まずはその企業で働くことそのものに慣れること、が結構重要だったりします。

ちなみに、スタートアップ企業に入社して上手くいかない典型的なパターンとしては、あらかじめ上記のことを認識・理解しないまま入社して、自らがその環境に順応して実力を発揮する前にモチベーションが下がってしまい、せっかく知識や経験・能力がある人でも全く成果を出せないまま終わってしまう、といったケースが挙げられます。

このパターンは実際に周りで見ていても本当にもったいないと思いますし、本人のみならず企業や周囲にとっても全く良くない結果なので、個人差はあるものの「誰だって慣れるまでには一定の時間がかかるものだよね」といったある意味で割り切った認識をそれぞれが持っておくことは、実は大事です😉

そのため、たとえすぐに思ったような成果が出なかったとしても、自分自身がしっかり自己コントロールしながら「焦らないこと」を常に意識することも必要だと思います。

また、ただでさえキラキラして華やかなイメージを受けやすいスタートアップ企業では、「こんな素晴らしい環境に入ればみんなイキイキと働けるし、すぐに実力も発揮できるよね!」といった印象や先入観によって引き起こしやすいことなのかもしれませんが、なぜか入社して間もない人ほど「自分の周りのメンバーのレベルがとても高くて、いつも劣等感や焦りを感じています😨」といった声をよく聞きます。

しかし、実際には入社してしばらくの間はそうした不安なコメントをされていた方であっても、数か月経ってその企業の環境に適応する頃には、むしろ周囲のメンバーより高い成果を出して活躍される方もたくさん見てきました😁

つまり、実際に周囲メンバーのレベルが高かったというケースも確かにある一方で、特にスタートアップ企業でまだ環境に慣れていない状態においては、無意識的に劣等感やマイナスの焦りの感情を持ってしまう傾向も多々見られるので、必要以上に不安を感じたり、自分自身に対して過度のプレッシャーをかけることのないよう強く意識することも大切です😌

【ギャップその④】人事評価のギャップ

こちらも【ギャップその③】と同様に、スタートアップ企業で勤務する際にギャップを感じやすく、とても重要なポイントだと考えています😌

よくあるのは、スタートアップ企業の採用広報などでよく見られる「うちの企業は成果重視で、フラットな評価制度により貢献の度合いがきちんと公平・公正に人事評価で反映されます!」といったような内容です。

確かに人事制度のつくり方によって、年齢や勤続年数等の成果とは関係のない評価基準を設けずに、純粋に仕事に対する成果を中心とした評価項目を設定することで、より成果重視で納得感の得やすい評価ルールにはなると思います。

しかし、これまでクマ吉自身がスタートアップ企業も含めて人事・労務の仕事を長年やってきたなかで人事評価について確実に言えることは、「人事制度のつくり方はもちろん大事だけど、最も重要なのはその運用にある」です!

なぜなら、「評価するのもされるのも、最終的には人間だから(必ず主観が入る)」であり、そもそも評価者が被評価者を適切に評価できる能力がなかったり、被評価者が制度の趣旨や背景を十分に理解しきれていなければ、いくら素晴らしい制度が整っていても必ずギャップが生じます😇

実際に、「私は会社評価基準に沿った高い成果を残したのに、結果的に全然納得のできない評価になっているのはなぜ?」といったようなギャップを数々見たり聞いたりしてきました。

つまり、自己評価と最終評価に大きなギャップが発生してしまっている、ということです。

ただし、これは誰か特定の人や企業が悪い!というものでもなく、今ではスタートアップ企業の組織構造からすると起こりやすい必然の現象とも理解しています。

なぜなら、企業として急成長する過程において、そもそも評価者となるマネジメント職に抜擢されやすいのは、その適性やタイプに関わらずプレイヤーとして高い成果を出した勤続年数の長いメンバーになることが多い、という点が挙げられるからです。

一方で、スタートアップ企業は規模が大きくなるほど、マネジメント経験が豊富だったり、能力の高い人材の入社が増えていく傾向があることも事実です。
(リスクの高い初期フェーズよりも、企業規模が一定拡大した中期フェーズ以降の方がリスクは低く知名度もあるので、経験豊富で能力の高い人材を採用しやすくなる為)

そのため、人事評価の運用上で何が起きやすくなるかというと、一つ目は「評価者(上司)より被評価者(部下)の方がそもそも能力が高い」という状態です。

つまり、被評価者が目標より高い成果を出したとしても、そもそも評価者がその成果に対する適切なジャッジが出来なかったり、評価者自身の立場や待遇への影響が頭をよぎってしまうなど、好き嫌いや印象を含めた本来の評価項目にない基準が無意識的に加わってしまうこともあるからです。

二つ目は、「プレイヤーとして成果を出した人が、その適性に関係なくマネジメント職(評価者)に登用されやすい」というものです。

こちらも、スタートアップ企業ではそもそも人材不足なので、仕方のない側面があると思います。

ちなみに、初めて評価者を担当するケースも多かったり、規模の大きい企業と比べてもスタートアップ企業ではマネジメント職に対する育成制度が全く整っていないケースも多いので、このようなことが構造的に起きやすいのは必然でもあります。

以上が人事評価に関するギャップとなりますが、実際に働く際の注意点としては、「仮に素晴らしい評価制度を謳っているスタートアップ企業であっても、必ずしも運用が上手くいっているかどうかは分からない」ということをあらかじめ認識しておくことだと思います😉

そうした認識を常に持っておくと、半年に1回毎などのいわゆる短期的な人事評価の結果だけに一喜一憂することもなく、中長期視点で結果を残せる真の実力者になることを見据えて、ベクトルを自分自身へ向けてポジティブに働くことができると思います。

また、そもそも人事評価については大企業やスタートアップ企業に関わらず全員が100%納得できる制度というものは存在しないものでもあり、上記の背景・理由から特にスタートアップ企業では想定しないブレが大きくなりやすいものでもあるので、他責思考ではなく自責思考で捉えることも大切だと考えます😉

そして繰り返しになりますが、スタートアップ企業で生じやすい人事評価のギャップ(ズレ)は、誰か特定の人や企業の責任とも言い切れない部分が大きいので、仮に納得感が低い評価を受けたとしても決して感情的にならず、あまり気にせずにポジティブ思考で今後を見据えていくことが、何よりも大事ではないかとずっと強く思っています😄

ということで、今回はかなり長文になってしまいましたが、読んでくださった方にとって少しでも参考になれば幸いです😌

それでは、今日はこのへんで☺️
またね〜!

クマ吉


いいなと思ったら応援しよう!