かみぶくろの女たち
銀座の高層階のホテルの窓辺で、夜の街のイルミネーションを眺めながら湊八生(みなとやよい)はうっとりしていた。八生はシーツを引っ張って、身体に巻き付けながら、ソファーに座って、残っていたシャンパンを傾けた。足を組み替えたので、シーツの中にあったはずの八生の白い腿が露わになった。さっきまでその奥の中に僕、高田義孝(たかだよしたか)は居たのだった。八生の肌は陶器のようにすこしひんやりとして気持ちよく、僕と重ねあったところ全てが愛おしく、その最中はこの上ない多幸感に包まれていた。すこ