昇進も起業もポジショニング戦略でうまくいく
こんにちは。
スモールビジネス経営者の熊井悠(くまいゆう)です。
早速ですが皆さんは下記のような悩みはありませんか?
・同期や同僚が多くあたまひとつ抜きん出るのが難しい
・勉強はずっとしているが仕事の成果に結びつかない
・起業したものの収益がなかなか得られない
今回は上記を解決する手法を紹介します。
「ポジショニング戦略」というものです。
僕は現在スモールビジネスとして複数の会社を経営しているため、マーケティング・セールスの学習は時間とお金を掛けながら継続して行っております。ポジショニング戦略とは海外(アメリカ)のマーケティングで特に用いられる用語です。
日本語に当てはめると「差別化」という言葉がビジネスでは近いのですが、ややニュアンスが違うものと理解しています。
今回は僕の経験を元に、どのようにポジショニング戦略を用いて昇進や起業で成果をあげるか?を紹介していきたいと思います。
想起される存在(=エボークト・セット)になる
ポジショニング戦略として重要なのはランキング上位に食い込む方法です。ランキングとは、上司やお客様の中で「自分自身という存在がすぐに想起されるようにする」ということです。
USJをV字回復させたマーケティングの第一人者・森岡毅さんの表現を借りると消費者の「エボークト・セット(Evoked Set)」に残すということです。
エボークト・セットとは、例えばビールを購入しようとした際に自然と想像するブランドがあると思います。(例えば、ザ・プレミアム・モルツ、エビスビール、黒ラベルなど)
コンビニなどで端から順番に全部のビールを見ることはほぼなく、恐らくある程度、頭の中にあるブランドの商品を選ぶのではないでしょうか?
頭の中で想像したときのランキング上位に入っているブランドを選ぶということが消費行動では証明されているのです。
消費と言いつつも、上司と部下の関係性でも全く同じことが言えます。
つまりいかに上司や仕事をくれるであろう関係者の頭のなかで想起される人物になるかというのが、ビジネスマンでも経営者でも重要ということです。
事例:ビジネスマンとしての取り組み
さて僕がこれを実現するにあたりビジネスマン時代に取り組んだ例をお伝えします。僕はITエンジニアとして新卒より働いておりました。
ITエンジニアは各プロジェクトの責任者に呼んで頂くことで配属やアサインが決まるような仕組みであることが多く、より重要かつ成果につながるプロジェクトに参画できるかどうかが、昇進の鍵を握っていました。
そのため、僕は下記の3つのステップでランキング上位に入るよう取り組んだのです。
① まずは自分自身の名前と顔を覚えてもらう
② 業務ではユニークなポジションで複数関係者と関わる
③ 目の前の業務で驚異的な成果をあげる
それぞれ解説していきます。
① まずは自分自身の名前と顔を覚えてもらう
最初のステップは大したことないと思うかもしれません。
しかしながら、僕の場合は部署の全体で300名ほどおりました。1年目の若者で300名の方に名前と顔を覚えてもらうのは相当大変なことです。
しかも仕事の仕方も覚えていないという状況です。ただどうしても自分を知ってもらうことが今後の昇進や成果につながると過去の経験でも学んでいたため、まずは知ってもらう作戦を練りました。
それは、
・飲み会の幹事(歓送迎会)を名乗り出る
・部署の勉強会を上司と企画して必ず参加する
・新人紹介企画や社内メンバー紹介企画をメールで送る
などでした。
これに取り組んだ結果、「ああ〇〇をやってる子ね」と認識してもらえるようになりました。
特に勉強会は社内でも優秀な方にお願いしていたので、相談のために席に訪れたりと接点を複数持つことができました。
② 業務ではユニークなポジションで複数関係者と関わる
次に取り組んだのは、ユニークなポジションで複数のメンバーと関わるということです。
僕の所属していた会社の場合、新卒1年目はプロジェクトにおいて小さめなシステム開発案件を設計、開発、テストと行いながら業務をスタートさせます。同期は数十名いたのですが、同じ部署では10名ほどでした。
ほぼ全員が同じような業務をすることになっていました。
しかしながら、まだ右も左もわからない状態なので、ここでポジショニングするのは、かなり難しいです。
そこで僕は自分の当日のタスクが終わった後に、社内業務効率化についての提案を行うことにしました。業務効率化に関心を持っているベテランの先輩がいることがわかったので、彼に調査結果を提案して社内導入するという作戦です。
僕が行ったことは下記です。
・チャットツールの導入(Slack)
・クラウド環境の利用トライアル(AWS)
・タスク管理ツールの自動化・効率化
1つ目、2つ目は今でこそ普通の話ですが、当時SlackやAWSを使っている会社は国内にはそこまで多くありませんでした。Webでの検索にも苦労したため、アメリカ本社に連絡を取って教えて頂くなど粘りづよく行っていました。(今で言うと生成AIがそういう存在かもしれません。)
この効率化はまずは少数のプロジェクトから開始したのですが、部署全体から会社全体のムーブメントになり、その結果僕の存在は一気に知られるようになります。①で顔を覚えてもらっていたので、「ああ!あの子がそんな面白いことを!」と認識してもらいました。
③ 目の前の業務で驚異的な成果をあげる
さてこのような状態になったところで、目の前の業務は適当に行っていたわけではなく、しっかり成果を上げられるよう努力をし続けていました。
新卒1年目では大きな結果はさすがに残せなかったのですが、2年目には文字通り、不眠不休の取り組みによって、数億円規模のプロジェクトをひとりで切り盛りするようになれました。
社内的にも名が売れているプロジェクトだったこともあり、ここで一気に評価され、報酬も含め昇進することができました。
実は①②の段階で、最終的な評価者である部門責任者からも、ある程度認識されるようになっていました。そのため、多少なりとも期待頂いていた部分もあります。③の段階で結果を出したことで、反対意見もなくステップアップにつながることになりました。
さてこのように、かなり戦略的に進めることで短期間での昇進につながりました。もちろん会社によっては実力主義ではないところもあると思います。そのためこの例は1つの例と捉えていただき、副業など他の部分でもトライいただけるのではないかと思っています。
副業・起業におけるポジショニング戦略
さてビジネスマンの例をお伝えしたのですが、次に副業や起業におけるポジショニング戦略についての話をしたいと思います。
僕は副業→フリーランス→起業という3ステップで経営者になりました。
別の記事でも書いたのですが、自分自身の強みにフォーカスすることで仕事の獲得もかなりスムーズにすることができました。(下記参照)
圧倒的なシェアを取ることはできない
副業や起業の大前提として、圧倒的なシェアを取ることはできないと考えるべきです。例えば動画制作でもライターでもいいのですが、同じようなスキルで、同じようなことができるひとは無限にいます。
そこで抜きん出るのは正直、至難の業です。
スタートアップ企業ならともかく、シェアを意識した戦略をとることは、誰にも刺さらないソリューションしか生み出せません。
そこで個人的なおすすめとしては「たった5人にだけに刺さるソリューション」を作るということです。
いやいやそんなものじゃ商売にならないよ、と思うのかもしれません。しかし事例でお伝えしたように、まずは名前と顔を覚えてもらい、ユニークなポジションを構築するべきです。
誰でもやれることはそれから取り組めばいいのです。
ユニーク×信用の組み合わせ
ユニークなポジションを築くことができたら、まずはそこに全力投入して受注・結果を残します。実は僕も最初に副業で取り組んだお仕事は、恐らく日本全国でも僕しかできない仕事でした。
なぜならそのお客さんとは既に関係値があり、プライベート含めて親しい間柄でした。つまり内部事情や業務についても相当に明るかったのです。
まずは他のことを考えず、そこを全力で結果を出すことに集中しました。
その結果、依頼の範囲がどんどん広がり、フリーランスとして活動できるくらいのお仕事を頂くことができたのです。
つまり信用の貯金を行うことで、そのお客様のなかで仕事を広げていったのです。実は起業後も取引社数は3~4社とかなり少なかったのですが、会社としては利益も残せる状態になりました。
その中には誰でもできる普通なお仕事もあります。ただ、入口をユニークにしたことで、普通なお仕事も受注することができたのです。
ポジショニング戦略の要諦
さて、以上をまとめると下記のとおりです。
副業・起業におけるポジショニング戦略は
1 ) 自分の経験の掛け算をしたユニークなポジションで認知を取る
2 ) 全力で結果を出すことで誰でもできる仕事を独占的に得る
基本的に上記の戦略を意識することで、十分な収益をあげることは可能です。
ちなみに2点だけ、更に効果的な結果を出すための鍵も共有します。
・ニーズだけではなくウォンツも意識したストーリーにすること
・見込客のいる場所で認知を取る(お財布事情や需要含め)
詳細はまた別記事でお伝えできたらと思います!
もしよければ感想などコメントに頂けますと励みになります。
他のおすすめ記事
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?