葦をさがすクマ -三つの要素-

また、専門学校に通っていた時に聞いた話。


名作には共通点があるということ。
名作と呼ばれる作品の多くには、三つの要素がだいたい入っているということを現役の放送作家が教えてくれた。

一つ目は
『家族』
これは”仲間”とかに言い換えてもいいだろう。

二つ目は
『愛』
これはいわば”ロマンス”や”恋愛”のことだ。

三つ目は
『戦い』
説明不要。

授業の時に例に挙げられたのは『アバター』という作品だ。
この映画にも当然上記の三つの要素が含まれている。
『家族』
主人公が属していた人類の仲間たちや先住民族のナヴィ。
『愛』
アバターに入った主人公とナヴィの恋物語。
『戦い』
人類VSナヴィ。

このような具合だ。

更に『アバター』を監督したジェームズ・キャメロン監督はこの作品を作るときにこう言ったそうだ。
「宇宙で『タイタニック』をやる」と。
言わずと知れた不朽の名作『タイタニック』。
この監督もジェームズ・キャメロン監督だ。

この二作品は
『アバター』世界映画興行収入ランキング1位
『タイタニック』世界映画興行収入ランキング4位
と、とんでもない記録を叩き出している。
(まあ、ランキングが高いから名作かといわれるとそうでもないものもあるが)


これは、ジェームズ・キャメロン監督が見出した一種の方程式のようなものだ。
この三つの要素を作品内でバランスよく展開する。
そのバランス感覚はジェームズ・キャメロン監督が持ち合わせていたものなのか鍛え上げたセンスなのかは分からないが、この三つの要素を取り入れるというのは発見した方程式なのではないかと考える。



何故、この三つの要素が重要なのか。
それは全人類が共感できるものだからではないだろうか。
いてもいなくても、所属していてもいなくても、必ず身近に『家族』は存在する。
一人では生きていけない人類は『愛』が必要不可欠で、常に渇望している。
戦国時代や世界大戦中でなくても『戦い』は常に日常でも起こっている。
このように多かれ少なかれ共感や思いを馳せることができるのが、この三つの要素なのだ。

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