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読書録

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ミステリが好き! 自分の読後録と,心に刺さった読書感想をあつめています。三年半かけて「芥川賞ぜんぶ読む」,ひと月一冊は読んでるものの文字おこしが遅々として進まず...。
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2024年6月の記事一覧

尋ね人の時間、共喰い、ひとり日和:芥川賞ぜんぶ

男性は、雄は、どうして、こうも性欲のことで昇天したり凹んだりするのか。真ん中におちんちんが生えてるせいなのか。十代のセックスに興味津々の頃ならいざ知らず、40代になっても枯れてしまっても、性欲から離れられない。そのことがまず悲しいし、私は女性だからどうも理解しがたい。 そんな三冊の小説の感想をまとめてみた。 尋ね人の時間 4歳で父を亡くし、その数年後に妹も亡くしてしまった神谷の心の底に、生きることのはかなさが、しまいこまれている。 いまはそこにいない、けれど、以前はそばに