マガジンのカバー画像

読書録

81
ミステリが好き! 自分の読後録と,心に刺さった読書感想をあつめています。三年半かけて「芥川賞ぜんぶ読む」,ひと月一冊は読んでるものの文字おこしが遅々として進まず...。
運営しているクリエイター

2023年4月の記事一覧

「春にして君を離れ」恐るべきクリスティの小説と、実話を基にした「死刑囚メグミ」:4月の読書

アガサ・クリスティの推理小説はいつ読んでも感服させられる。ストーリー・テリングおよび登場人物の心のひだが素晴らしい。 とくに、エルキュール・ポアロ探偵が主人公の小説では  まさか! そんなことが!  どうして嘘がわかったの⁈  ナイない、ありえへーん!   そんな偶然ってある? そう呟いてしまう。ある旅の途中で事件が巻き起こり、居合わせたポアロが周辺人物をその観察眼で見極め、解決していく展開に惚れ惚れしてしまう。 以下、ネタバレを含みますので未読の方はご注意ください。