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食べ歩きの真髄

こないだ深川の韓国家庭料理のお店で舌鼓を打ちながらチゲを食べていたときにふと思いついたフレーズは、

自分は、うまいものを食べたいのではなくて、いろいろなものを食べたい

なのだなと。

名言産んじゃいました?(笑)


東京都心に暮していれば前者も後者もどちらも実現させることができます。いろいろなもの、とは僕的にはニアリイコールでエスニック料理です。

韓国家庭料理ももちろんそのカテゴリに含まれます。


うまいものといえば。。。

そういえば自分、レアな肉とか、大トロ中トロとか、そんなに好きではないんです。嫌いでもないですが。

あと、コース料理ってダメなんです。かっこむのが好きなもので。


ただ、そういう感じのね、お金さえ出せば手に入る美味し~~い料理については、自分にとってすっぱいぶどうではないのです。(ないと思ってます)

前世紀の終わりぐらいからいわゆる食べ歩きを始めるようになって最初の頃、食べ歩く動機は間違いなく

うまいもの食べたい!

それだけでした。

金銭的に余裕が出てきた頃から、うまいものに対してけっこうお金を出すのをシブらなくなりました。

つまり自分の中での優先順位が高まったということでしょう。

えっと、ひとつの例でいうと、とある著名レストランの、その店の看板メニューのメインディッシュを食べに行く、っていう感じです。

そうするためには当然、コースで頼まなければなりませんね。

そして、今と違って、独りではいけません。一人でフランス料理のコースなぞ食べれませんので。

もちろん、ワインなども頼みますよね。

一緒にレストランへ行くパートナーの分も基本的には支払いますので。。。

というわけで(笑)自然とお金もかかるようになります。

今はもうぜんぜん違いますよね。基本的に単独行動。ノンアルコールで単品をかっこむだけです。

それで十分幸せです。


ただ単にうまいもの食べたい!から、東京という立地をフル活用して世界各地のいろんなものを食べたい、に変わってきたトリガーというのは。。。

今思えば、六本木ヒルズわきの海南鶏飯食堂でシンガポールチキンライスを食べたときだと思うのです。

あれは、衝撃でしたね。

おそらく、2003年。六本木ヒルズができる直前じゃなかったかなー 詳しくはおぼえてないけども。


あれを知り、次の衝撃はたぶんガパオ。。。どこで食べたのかなあ、六本木のバンコク(タイ料理店)かなあ。

それと西麻布と広尾の真ん中にあった店で食べたタジンとか。

海南鶏飯食堂で「eye」が変わったので、そういう各国料理に目がいくようになったのだと思います。

それまではたとえば、東レス(食べログ以前に全盛だった「東京レストランガイド」)の東京―焼き肉 ランキング上位からぜんぶいってみる、といったような感じの食べ歩きでした。(それが洋食やとんかつの場合もありw)


明確にポリシー転換したのは2003年でしたが布石はありました。

ミレニアムの頃、やたらといろいろ食べ歩いていたのですが、しばらくするうちに、自分って何が好物かと聞かれたらカレーじゃね。。。? と思うようになり。(そう感じた瞬間はあったのかもしれませんが、忘れました)

で、カレーを食べ歩いているうちに、

インド風カレー→インドカレー→南インドのミールス→インド料理全般

という流れと

グリーンカレー→タイの各種カレー→ミャンマー、ベトナム等東南アジアのカレーと料理

というカレーの流れは形成されていきましたね。

最初は和田門系の欧風カレーが好みだったのですが、今は欧風よりもエスニックなカレーのほうが好きです。


今、思うことは。

いろんな媒体で書き散らかしているのですが、

なんか未だに。。。いい歳してもおいしいものを食べる至上主義の方多いのね、と。。。

そろそろそれ、卒業したほうが。。。

たとえば観光地にいっても、結局お目当ては繁盛店へいって行列すること。

せっかくの旅行、それでいいの?

その土地のうまいもの食べるって、本当に優先順位No1なの?

風光明媚な観光スポットを感じてみてはいかがでしょうか?

そんな旅行悲しくないですか?と。


おいしいものを求めて足労するのは素晴らしい。けど、それが生きる目的って。。。

いつも僕がいってるのは、それって戦後と変わらないじゃん。銀シャリすら不足していて、皆が食べることに飢えていたあの頃となんも変わってないじゃん。

うまいもの食べるの最優先ってそういうことでしょう。だって戦後は銀シャリがうまいものだったんだから。それが肉だの寿司だのフレンチだのに変わっただけで。

高度成長期を過ぎ日本人は食に対する欲求から解放されるかと思いきやますます食(グルメ)の奴隷となってしまった。

もちろん、自分も一時期はそうでした。でも、一時期でしたよ。一生そうだとしたらそんな人生は悲しくないですか。


ごはんというのは人生を幸せに生きるための糧にすぎないのであって食べることが目的ではないのです。

そこを取り違えている人が多いから、ムダに食べすぎてムダに運動、ダイエットして。。。の繰り返しで人生を終えてしまいそうな、平和ボケした日本人が跋扈するようになってしまったのでしょう。

生きるために食べるのはもちろん必要。でもムダに食べさえしなければ必要以上の運動もダイエットもする必要はない。

時間も、お金も、すべてがムダです。

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