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かわいくないレッテルを貼られたトラウマ

あれは保育園に通っていたときのこと。

発表会でかぐや姫の劇をすることになった。

先生が「かぐや姫、やりたい人ー?」と立候補を募った。手を挙げたのは5人くらいの女の子。わたしも勢いよく手を挙げた1人だった。

手を挙げた5人の中から「じゃあ一番かわいい〇〇ちゃんにやってもらうね」と先生が指名。わたしは選ばれなかった。

次に「おばあちゃん役をやりたい人ー?」と同じように立候補を募った。それにも勢いよく手を挙げたら、今度は選ばれてしまった。

あの子はかぐや姫で、わたしはおばあちゃんか……。

あと、同じ発表会で、みんなで浴衣みたいなのを着て踊りを披露するやつがあったんだが、一番後ろの一番端だった。

わたしは一番前に出てはいけない子なんだ……。

直接先生からブスって言われたわけではない。でも「ああ自分はかわいくはないんだな」って幼いながらに悟った。「お父さんやお母さんはかわいいって言ってくれるけど、よその人はそう思わないんだな」って。

この一件があって、なんとなく自分の容姿には自信が持てなくなったのは事実。どうやってもかわいくはならないし、かわいいと思ってもらえるはずがない。だから写真を撮られるのはいまだに苦手。

きっとあの先生はこんなこと覚えてないだろう。そもそもわたしの存在すら覚えてないかもしれない。でも、わたしの心にはトラウマとなっていまでもぐっさりと刺さっている。

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