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カラーユニバーサルデザインについて〜Dropsの補足〜
こんにちは。
フォロワーの方は、最近お気づきだと思いますが、今私は、現在進行中ではじめて創作の連載をしております。
もう書いていて何がなんだか訳ワカメなのですが。
創作は今までと違った脳みそを使っているようで楽しいは楽しいのです。
けれども、なんとか終わらせたいなとは思っています。
(それだけがほんとに心配)
※一応今までのやつを貼り付けておきます
マガジンはこちらです。
物語の中では、主人公が先天性の色覚の異常を持っているという設定で話が進んでいるのですが、そこで「カラーユニバーサルデザイン」ということばがちらりと出てきます。
本日はそれについてちょっと補足したいなと思っています。
お付き合いください。
1.カラーユニバーサルデザインとは?
多様な色覚に配慮して、情報がなるべく全ての人に正確に伝わるように、利用者の視点に立ってデザインすることを言います。
2.そもそも色覚とは?
色覚は、生物が進化の過程で得た、色を感じ見分ける力です。しかし、実はこの世に「色」というものは存在しません。生物には、電磁波の一種である光の波長の違いを受け止める機能があって、それを脳が色として認識をしています。
人は目から入ってくる光によって色を認識しています。目の一番奥にある網膜には、暗いところで働く桿体と、明るいところではたらく錐体の2種類の視細胞があります。
それぞれ光に反応して、桿体は明暗の、錐体は色の感覚をもたらします。桿体は1種類ですが、錐体はL錐体、M錐体とS錐体の3種類があります。
L錐体は長波長付近の光(赤)
M錐体は中波長付近の光(緑)
S錐体は短波長付近の光(青)
に高い感度で反応する視物質をもっています。それらが光を吸収して興奮すると、その刺激が信号となって視神経を通って脳に伝わり、色と認識されるのです。
今回の青野くんはL錐体(赤色)に異常があって特定の色を認識できないという設定にしています。(1型(P型)色覚というらしい)
この図のPのところに当たります。Cが通常見える色。
見える世界の例としてはこんな感じらしい。
少し青野くんの世界が体感できたでしょうか?
Drops②で赤井さんは青野くんに2個目の宿題を出されていましたが、③では彼女がそれをサクマドロップスを使って確かめるような文章が出てきます。
「もう!いいからちゃかさないで聞いて。水色はきっとあなたには見えている。違う?」
彼女はここで青野くんが「全色盲」ではないことを再度確認しています。虹が2色見えていたので、わかってはいたのですが、念をおして確認していた....という裏話でした。
ここからはカラーユニバーサルデザインの例です。
3.カラーユニバーサルデザインの必要性
色覚が認識しづらい人たちのバリアは一般色覚者だけを念頭に置いて色分けされた情報です。そのバリアを作らない色づかいをすれば良いのですが、その際、色弱者用・一般色覚者用の情報提供をしても解決にはなりません。自分の色覚特性に関係なく共に使える「カラーユニバーサルデザイン」が必要です。
カラーユニバーサルデザインは決して「一部の色弱者のためだけの特殊なデザインで、一般の人にはむしろ見えにくいもの」ではありません。「利用者の視点に立って使いやすさを追求したデザイン」です。これは、全ての人に価値あるものです。
Drops④で出てくる資料の件ですが、彼女は青野くんが見えやすいように資料に工夫をこらしていました。それは下記の色を参考に作成している設定です。
また、色以外の他の工夫として
・色の面積を大きくする
・背景色を使う
・グラフなどに色名を記載する
・グラフの凡例などの形状を変える
(〇だけでなく◇と△とか)
・ハッチング(地模様、斜線を加えるなどの)
や境界線を加える
・強調箇所に色以外の方法を加える
(下線をひくなど)
が挙げられるそうです。
標識も2018年にカラーユニバーサルデザインが採用されているそうです。
私も一般色覚者なので、なかなか想像しづらい世界なのですが、調べれば調べるほどに世間のというか.....私たちが何気なく生活している環境に社会的なバリア(障害)がひそんでいる事を感じました。やはり「障害は社会が作っているのだ」とあらためて実感しているところです。
まずは知る事。
そして、その知識があるだけで、多様性のある社会に繋がる第一歩になるのかなと感じています。
今回「この記事を読むまで知らなかったわ~!」という方たちがいらっしゃいましたら、私と一緒にお勉強になりましたね。私も知ることができて良かったです。
最後におまけ
おあそびで2人を描いてみました。では!
【参考記事】
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kiban/machizukuri/kanren/color.files/colorudguideline.pdf
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/2574.pdf
ちなみにこちらで簡単にテストできるみたいです。ご参考までに。
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