ツーちゃんとバメちゃんの観察日記
先日、我が家の玄関につばめが巣を作ったことを書いたと思う。
その後、巣はしっかりとした頑丈な形に成長し、フンの受け皿として置いてある巣の下の玄関マットは藁や木の枝がたくさん落ちていて、肝心のフンは壁にいくつか跡が残っていた。(あとで夫に拭いてもらった)
帰ってくると巣が目に入る。
しかし巣の中にはつばめはいない。
大体、玄関のすぐ上の電線に2羽でとまっており、じっと見られている事が多い。
さて、このつばめたちに1番喜んでいるのは動物好きの息子でないかと私は何となく思っていた。
もちろん息子も喜んでいたのだが、それ以上に何だか夫が喜んでいた。
夫はつばめが巣に入らず、いつも離れたところから見ているのが気になってしょうがないようだ。しまいにはこんな事を言い出した。
「僕たちが玄関から出入りしていると、つーちゃんとばめちゃんが気にしちゃうから、みんな裏口から出入りすることにしよう。」
つーちゃんって・・・・
ばめちゃんって・・・・
つばめたちの名前?
いつのまに名前つけたの?
私は夫と結婚して15年経つ。
私は毎日夫がおもしろくてしょうがない。
お気づきであろうか。この記事はつばめの観察日記だけではない。
私の夫観察日記でもある。
夫の生態を毎日見ているが飽きることがない。
自分と違う部分がたくさんあっていまだに全体像がつかめず理解不能である。
これが私の探求心をくすぐる。
とりあえず裏口からの出入りは却下した。
理由は面倒くさいからである。(いちいち靴を玄関にもっていかなくちゃいけないから)
このように私はけっこうドライな部分がある。
それとは反対に、夫は動物や子供や植物にはとてもやさしい態度を示す。接している姿はとても愛を感じる。
ここで情報を1つ追加したい。おそらくではあるが、夫の見た目は、場合によっては怖いと感じる人が多いようである。
髪の毛を基本的にはスキンヘッドにしている(毛根がご臨終をむかえているから)
そして若い頃に鍛えていたらしいので、少しばかり筋肉がたくましい。
そんな彼が黒い背広を着てむすっとした顔でコンビニなどへ行くと、前に人がいてもサーっと道が開けるらしいのだ。(たぶんヤーさんと間違えられているのであろう。誤解を生むといけないのでヤーさんではないことを伝えたい。そして、彼は私よりよっぽどお育ちが良く、どちらかというとおぼっちゃんサイドの人間である。)
そんなのっそりとした彼だが、ハートはとても繊細な人である。
今日も人と話していると気疲れしてしまうといった内容を散歩中に話していた。
大人と話すと疲れてしまう。それは彼がたくさん傷ついているからだ。
そしてこれは、彼と親の関係性からも来ているような気もする。(おそらく彼の親は、今の世間的に言うと過干渉な親、毒親というジャンルに入るのではないかと思う)
自分の感情が、いつもわからず感情の迷子になっている。大変自分の気持ちに無頓着である。私から見ても、嬉しい・悲しいという感情がどうにもつかみにくい。
結婚後にうつ病、がんを発症し、仕事もドロップアウトを何回かしている。
そんな彼が、いじわるや変な反応がかえってこない、動物と植物と子どもが好きなのはなんとなくわかる気がする。
こんな見た目がごっつい人が、かわいい物や自然物を愛でているというのが、私にとっては大変興味深い。
だから私はつばめも観察しているし、つばめを気にしている夫も観察している。
見てる見てる・・と今日も思った。きっと私が見ていない時もずっと気にしているんだ、この人。
そしてつばめの巣について、今日は新たな前進があった。
散歩から帰ってきた時に、サーっとつばめが巣から飛び立っていくのを私たちは発見したのだ。
私は「入っているのは初めて見た」と夫に言った。
夫も超うれしそうに「僕も初めて見た!」と話した。
なんだ、
ちゃんと嬉しそうじゃん。
夫のわかりにくい感情がまた一つ見えて、私も大変嬉しかった。
つーちゃんとばめちゃんのおかげで、私の夫の観察はまだいろいろと発見ができそうである。
これからも、私の観察日記は日々続いていく。
子供たちも交えて、たくさん楽しい事を発見していきたいと思う。
※つばめについて:日本野鳥の会が「ようこそツバメ」というパンフレットを無料で配布しているようです。ツバメの巣の探し方や観察時の注意点、見どころなど、ツバメ観察の時に知っておきたいポイントをまとめて紹介しているみたいなので、私もさっそく申し込んでみました。興味がある方はのぞいてみて下さい。
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