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エンジニアのトラブルシューティングのコツ(中級編)

エンジニアとして経験を重ねていくと、複雑なエラーや原因が見えにくい問題に直面することが増えてきます。
初めのうちは表面的な対応でも何とかなる場面が多いかもしれませんが、徐々に「これまでのやり方じゃ解決できない」と感じることが増えるものです。
今回は、トラブルの「根本原因を見つけ出す」ための中級者向けのコツをお伝えします。


1. トラブルシューティングの核心は「根っこを捉える」

中級エンジニアに求められるのは、問題を単に解決するだけではなく、「なぜそのエラーが起きているのか」という根本原因に迫ることです。
これは、同じエラーが再発しないようにするためにも大切な考え方です。
「問題の根っこをつかむ」という意識を持つことで、システムの安定稼働や信頼性が大幅に高まります。

2. ログを深掘りし、背後の原因に目を向ける

エラーメッセージを見て対処を始めることが多いと思いますが、そこだけに頼らず、エラー前後のログや関連イベントにも注目することが解決の近道です。
エラーの発生した箇所だけでなく、その前後や他のモジュールの挙動もチェックし、どこが問題のトリガーになっているかを探ります。
ログは、単なるシステムの履歴ではなく、「背景にある要因を見つけるツール」として活用するのがポイントです。

3. 「仮説と検証」を粘り強く繰り返す

原因がすぐには見つからない場合、「これが原因かもしれない」という仮説を立てて検証を繰り返すことが解決への近道です。
小さな仮説を1つずつ確認し、着実に絞り込んでいくことで、真の原因にたどり着くことができます。
特に複雑なエラーでは、仮説が外れることも多いですが、このプロセスを丁寧に進めることで解決の糸口が見えてくるものです。
エラーが一気に解決することは少ないですが、小さな仮説を確認し、着実に進めることで、最終的に真の原因にたどり着くのです。

4. 他チームとの連携を意識する

問題が発生したときには、1人で解決しようとせず、他のチームと連携して解決することも大切なスキルです。
インフラやネットワーク関連の問題では特に、他の専門チームが加わることで視点が増え、効率よく解決に近づくことができます。
協力を仰ぐ際は、自分が試した内容や仮説を具体的に伝えることで、相手も的確なサポートがしやすくなります。

僕の体験談:粘り強さが成功に繋がった経験

過去に、とあるシステムのバッチ処理が安定せず、途中で停止してしまう問題に直面したことがありました。
最初は簡単な問題だと思い、デバッグを始めたものの、開発環境では再現せず、本番に近づけても状況は変わらず。
そこで仕方なく本番環境にログを仕込みましたが、それでも原因はつかめませんでした。
そこで視点を変えて、バッチ処理の実行中に同時に走る別の処理や、データ共有に問題がないかを確認してみることにしました。
すると、ある部分でデータが共有されているためにバッチ処理が途中で停止するケースがあることが判明し、ようやく解決に至ったのです。
この経験を通じて、「粘り強く本質を突き詰める姿勢」がトラブルシューティングの鍵だと実感しました。

まとめ

中級エンジニアとしてのトラブルシューティングでは、問題の根本に向き合う姿勢と粘り強い検証の積み重ねが重要です。
エラーの表面的な解決に留まらず、システム全体を俯瞰し、真の原因に目を向けることで、次のステージに向けたスキルアップが実現します。

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