エンジニアがモチベーションを保つ方法(中級編)
エンジニアとしてある程度の経験を積み、少しずつ責任のある仕事や難易度の高い課題も任されるようになってきた頃。そんなタイミングで、モチベーションの波や新たな悩みにぶつかることもあるかと思います。僕もエンジニアとしてのキャリアを歩む中で、何度も悩みにぶつかりながら、それを乗り越えるために試行錯誤を繰り返してきました。今回は、その中でも特に役立ったモチベーション維持の工夫をいくつかご紹介したいと思います。
1. 自分の「なぜ」を再確認する
仕事に慣れてくると、どうしても目の前のタスクや技術的な問題ばかりに追われがちです。こんな時こそ、一度立ち止まって「自分がエンジニアをしている理由」や「このプロジェクトにどう貢献したいか」といった自分の「なぜ」を再確認することが重要です。
僕は悩みで足を止めてしまうことがよくありました。技術的なことを突き詰めている時に「自分のスキルばかり上げていていいのだろうか。リーダーとしてマネジメント力や俯瞰した視点を持つようなことをしなくていいのだろうか」と考え込んだり、逆にマネジメントをしているときは「技術力を高めなくていいのだろうか、みんなを引っ張っていけるだろうか」と悩むことも多々ありました。こんな風にいつも、どちらを取るべきか、今の方向でいいのかと迷っていたように思います。
そんな時には、必ず「なぜ自分がエンジニアという職を選び、今マネジメントをしているのか」といった根本の問いを振り返るようにしていました。すると、自分の進む道が間違っていないことに気づいたり、少しずれていると感じた時には方向を修正したりするきっかけになりました。こうして、自分の仕事に対する意義や未来へのステップを再確認することで、日々の業務にも前向きに取り組めるようになったのを覚えています。
2. スキルの棚卸しと目標の見直しを行う
ある程度の経験を積むと、自分の得意な分野やスキルが明確になってくるものです。この段階で一度スキルの棚卸しをして、「何が得意で、どの分野を伸ばしていきたいのか」を整理してみましょう。また、これまでの目標が形になってきたのなら、次にどんなスキルや知識を身につけたいかを見直してみるのも良いタイミングです。
例えば、これまでの経験や得意分野を棚卸しして、「次は〇〇のスキルを身につけよう」「〇〇領域にチャレンジしてみよう」と目標をアップデートすることで、自分の進みたい方向が定まり、やりがいやモチベーションが湧いてきます。目指す方向が明確になると、日々の学びにも意欲的に取り組みやすくなるはずです。
3. チーム内での役割を意識し、リーダーシップを発揮する
中級エンジニアは、ただ技術を磨くだけでなく、チーム内での役割やリーダーシップも求められ始める段階です。自分がどうチームに貢献できるか、どのようにメンバーをサポートできるかを考えて行動することで、モチベーションがより一層高まります。僕も、チームの課題解決をサポートすることや、他のメンバーの相談に乗る中で、自然と責任感が生まれ、仕事に対するやる気がさらに強くなったことを覚えています。
小さなことであっても、チームの中で主体的に行動することで、周りからの信頼も得られ、自分自身の成長にもつながります。「技術力+α」の力を発揮できることが、中級エンジニアとしてのやりがいや次のステップへの原動力になっていくはずです。
僕の経験談
僕もエンジニアとしてのキャリアを歩む中で、スキルが上がるほどに次々と難易度の高いタスクが増え、時にはプレッシャーを感じることもありました。特に責任者などの重要な役割を担うようになると、周りに相談しづらくなり、不安がどんどん大きくなることもあります。その結果、プレッシャーでモチベーションが下がってしまうこともありました。そういうときは、まずは「なぜこの仕事をしているのか」を何度も自問自答し、自分なりに納得のいく答えを見つけるようにしていました。「自分だから任せてもらえている」「信頼しているからこそだ」という具合に、マイナスの気持ちをプラスに変換していました。また、チーム内での役割を意識し始めてからは、メンバーから相談を受ける機会が増え、そこから生まれる責任感が次のモチベーションに繋がっていったのを覚えています。
まとめ
エンジニアとしての経験を重ねると、初期とは違う悩みや責任が増え、モチベーションが揺らぐこともあるかもしれません。ですが、「自分のなぜを再確認する」「スキルの棚卸しと目標の見直しを行う」「チーム内での役割やリーダーシップを意識する」などの工夫を通じて、やりがいや意欲が自然と湧いてくるはずです。エンジニアとしての成長が、社会や人々への貢献に繋がる大きな一歩となるよう、引き続き自分を磨きながら進んでいきましょう。