TOEIC講師が自分で受験するときの解き方、気をつけていることをお伝えします。
こんにちは、KUMAです。
私はnoteで社会人の英語学習に役立つ情報発信をしていますが、一時期は法人向けのTOEIC講師の仕事をしていました。
試験の傾向をつかむため、私自身、TOEICは定期的に受験しています。2024年の最高スコアは985点でした。
本日は、TOEIC学習中の方に向けて、私が受験するときの解き方をまとめたいと思います。参考になりそうなところは、ぜひ取り入れてみてください。
受験前のポイント
睡眠
英語の話ではありませんが、睡眠はたいせつです。私自身、TOEIC受験日前夜はいつもよりはやく寝るようにしています。
(私は朝のほうが集中力が高まるタイプなので、午前受験派です)
「睡眠時間を少しけずってでも英単語を覚える」ことはオススメしません。また、風邪ぎみで咳がでたり、鼻をすすりながら受験することになってしまっては、集中力が低下します。
TOEICは、2時間で200問あり、短時間のうちに集中して回答していく情報処理能力ももとめられます。
体調不良や睡眠不足でパフォーマンスが上がらなければ、集中力、情報処理能力に悪影響がおよびます。
たとえば、Part 7で時間がたりなくなって最後の問題まで解ききれないという方もいらっしゃると思います。体調が良好で集中力が高ければ、数問多く回答することは十分に可能です。
体調管理、十分な睡眠。あたりまえすぎることですが、ぜひ意識してみてください。即効性があります。
筆記用具
私は、普通のシャーペンとマークシート用のシャーペン、消しゴムをつかっています。
マークシート用のシャーペンは芯が太く、マークする時間が(わずかながら)短縮できます。
消しゴムは、まちがってマークした部分をすぐに消せるよう、角が多い消しゴムもオススメです。
筆記用具は好みもあると思いますので、自分に合ったものを選ぶことがたいせつです。
試験本番
リスニング全般
リスニング冒頭のPart 1の説明ってやや長いですよね。この説明が流れているとき、あなたはなにをしているでしょうか?
私は、まずPart 1の図を先読みしたあと、Part 3、Part 4の図表問題に目を通しています。Part 3、Part 4の図表問題は、図表がある分、先読みに時間がかかります。そこで、リスニング冒頭の時間をつかって先読みしています。
余裕があれば、Part 3、Part 4の図表問題以外の問題も少し先読みします。
また、聞き取れなかったところは落ち込まず、すぐに気を取り直して次の問題に集中します。「あ、聞き逃した、、」と気持ちを引きずってしまいがちですが、大勢に影響はありませんので新しい問題のことを考えましょう。
TOEICのリスニングは何問かまちがっても満点が取れるようになっていますので、私自身、わからない問題があっても「大丈夫!」と自分に言い聞かせて次の問題に進んでいます。
Part 1(写真描写問題)
Part 1の説明文が流れているとき、先読みします。先読みでは、6枚の写真すべてにざっと目を通して、どのような単語が出てきそうかをざっと予想します。予想したとおりの単語が流れなくても、なんらか予想しておくことで言い換えに気づきやすくなります。
また、各設問にたいしてA〜Dまで4つの英文が流れるわけですが、英文ごとに「○」、「✗」、「△」で判断していきます。その都度、「✗」と判断したものは忘れていきます。
4つの英文を聞き終わってから全体を思い出して判断しようとすると、記憶がすでにあいまいになっていて余計にむずかしくなります。「△」にしたものは可能性を残しつつ、英文ごとに判断していきます。
Part 2(応答問題)
問題文の冒頭(特に疑問詞)に特に集中して聞きます。また、問題文の中で出てきた内容語は、できるだけ頭の中に置いておきつつ、選択肢を聞きます。
また、Part 1同様、英文ごとに「○」、「✗」、「△」で判断していきます。
Part 3(会話問題)、Part 4(説明文問題)
Part 3、Part 4は、音声に複数人が登場するか(Part 3)、一人だけがはなすのか(Part 4)のちがいはありますが、音声にもとづいて設問3問に答えるという意味では同じですね。
個人的には、Part 4のひとりがはなすほうが背景がイメージしやすいのでやりやすいと感じます。Part 3は、どの人がどんな立場/役割なのか?まで考える必要があります。
Part 3、Part 4では、必ず次の3問を先読みしています。私の場合、問題文3問とそれぞれの選択肢までざっと目を通します。
このあたりはご自身のやりやすさによるかもしれません。私は、以前は問題文だけ先読みしていました。選択肢まで読むと、いらない情報まで頭に入れてしまうことになるためです。ただ、この方法だと聞きながらマークすることがむずかしく(聞くことと選択肢を読むことを同時並行で行うため)、音声をすべて聞き終わってから設問の選択肢を確認してマークすることになります。これでは、次の設問の先読みの時間が取れないことに気付きました。
そこで、先読みの段階で問題文3問とそれぞれの選択肢までざっくり見るようにしました。こうすることで、あきらかに正答とわかるものには、音声を聞きながらマークまでできるようになりました。
選択肢がかんたんだったら、音声を聞きながらマークしてしまいます。選択肢が長くて、先読みしたとはいえ聞きながら選ぶのがむずかしい場合は、音声が終わってから読んでマークしています。
また、上述のとおり、図表問題はPart 1の説明文が流れているときに先読み済みです。これで実際の問題直前のときの先読みがスムーズになります。
リーディング全般
私の時間配分は、Part 5、Part 6それぞれ10分ずつ、Part 7に55分の計75分です。オーソドックスな時間配分だと思います。
「時間がなくてPart 7が解き終わらない」というのは、私自身よくあります。ただ、それはPart 7だけの問題ではなくて、「Part 5とPart 6に時間をかけすぎている」ことが問題だったりします。
Part 5、Part 6を想定時間内に終わらせてPart 7につなげることがたいせつです。
一方で、Part 5、Part 6はPart 7よりやさしい問題ではあるので、そのような問題に多少時間をかけてでもしっかり点数を取っていくという戦略もありえます。目標とする点数に応じて、戦略的に考えることが重要です。
Part 5(短文穴埋め問題)
近年のPart 5、難しくなってきていると思います。Part 5の問題文はいずれも短文で、本来であればPart 6、Part 7よりも解きやすいはずなのですが、近年のTOEIC難化の影響で私自身Part 5で問題を落とすことがあります。
私の解き方ですが、まず問題文を頭からざっと読みます。そのうえで、空所の前後関係から、文全体の意味を取らなくても回答できる問題(品詞問題など)であれば、選択肢から正しいものを選んでマークします。
文全体の意味まで理解しないと解けない場合は、あらためて問題文を読み、選択肢も見ながら回答を検討します。
問題文を見る前に選択肢に目を通すやり方もあると思いますが、私はやっていません。一昔前は、選択肢と空所の前後だけ見れば回答できる問題もありましたが、近年は少なくなってきています。
つまり、近年は文全体の意味を取らないと回答できない問題が多くなってきています。そこで、まずは問題文を頭から読み、文の意味をざっくりと理解したうえで選択肢を見たほうが、正しい回答をはやく選びやすいと考えています。
Part 6(長文穴埋め問題)
Part 6も、基本的な考え方はPart 7と同じです。
問題文を読み進めていって、空所にあたったら選択肢を確認し、回答します。
私の場合、文挿入問題だけは保留にして、他の3問をマークし終わってから最後に回答します。
Part 7(読解問題)
Part 7は、シングル→ダブル→トリプルというようにパッセージ(=読む分量)が後半にかけて多くなっていくわけですが、私自身はこの順番通りに解いています。
一方、「うしろから解く」ことを推奨されている方もいらっしゃいますね。トリプル・パッセージのむずかしい問題を先に解いてしまい、だんだんダブル・パッセージ、シングル・パッセージというふうに問題が簡単になっていくという解き方です(私自身は今のところ試したことはありません)。
これは、自分がどのレベルの点数をとりたいかによると私は思います。基本的には、順番通りにシングル→ダブル→トリプルというふうに解きやすい問題から解いて点数を積みましていく方がよいと考えます。Part 7のダブル、トリプルなどのむずかしい問題は、適当に塗りつぶしてもよいわけです。
一方で、高得点狙いのため全問解く想定でいる方や、「うしろから解く」ことで問題がかんたんになっていくほうがいいという方は、一度試してみる価値はあります。
問題と設問の先読みについては、私は設問1〜2問を先読みし、頭の中で意識したうえで問題文を読んでいきます。Part 7では、問題文の回答根拠がある場所の順番と設問の順番はおおよそ一致しています。そこで、問題文を上から読んでいって、先読みした設問1〜2問を解き終わったら、次の設問1〜2問を先読みして、また問題文に戻って読み進めます。
設問を4、5問全部先読みすることも一時期は試しましたが、私の場合は覚えていられず、結局その都度設問を見に行って時間をロスしていることに気づきました。そこで、設問1〜2問のみ先読みするやり方にしています。
また、いわゆるNOT問題(問題文中に書かれていない選択肢を選ぶ問題。全体を理解していないと解けないもの)は後回しにして、ほかの設問をすべて解き終わってから解きます。
あとがき
以上、「TOEIC講師が自分で受験するときの解き方、気をつけていることをお伝えします。」でした!
目標とする点数、また解き方の好みによって、やりやすい解き方は変わってくると思います。この記事の一部でもつかえそうな部分があれば、ぜひ試してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!
それでは。