純ジャパとしてのマルチリンガル戦略(日英中)
こんにちは、KUMAです。
私はビジネスで15年以上英語を使っていますが、学生時代に台湾に留学し、中国語も学びました。これらの言語がわかることで、英語だけでは得られなかったであろうさまざまなメリットを実感してきました。
「英語だけでも大変なのに、さらに中国語なんて」
と思われる方もいらっしゃると思います。
でも、後述しますが、日本人にとっては英語より中国語を学ぶほうが圧倒的に楽です。
そこで今日は、私が考える英語と中国語ができることのメリットと、中国語が学びやすい理由について書きたいと思います。
日本人として英語と中国語ができることのメリット
1つ目に、「人材として差別化できる」こと。
英語は学校でも皆勉強しますし、一定レベルの英語ができる日本人は結構います。そこで、中国語です。日本国内で中国語を話せる人は英語話者に比べてまだ少なく、日英中の3言語がわかれば大きな差別化につながります。
私自身、転職のときには中国語スキルについてしっかりアピールし、年収アップの転職を実現できました。転職先では、部署で唯一中国語がわかる人ということで重宝され、中国出張を任されたりしました。
2つ目に、「異文化理解力が高まる」こと。
英語に加えて、中国語も学ぶことで、中華圏の文化や価値観に対する理解が深まります。日本人は学校で英語を勉強したり、欧米の音楽、映画、書籍などに触れる機会は比較的多いと思います。
一方で、世界的に見れば、中国、香港、マカオ、台湾、シンガポールなどの中華圏を始め、世界中に住む華僑も大きな存在感があります。中国は一昔前に比べて外国人が行きづらい国になってしまいましたが、中国語話者は世界中にいます。
中国語スキルや中華圏の文化や価値観に対する理解があれば、多国籍なメンバーとスムーズに仕事ができます。また、物理的には近いのにあまり知らない中華圏について知ることは、純粋に見識を深めるうえでも興味深いです。
3つ目としては、「信頼関係が築きやすい」こと。
ビジネスの現場では、中華系のバックグラウンドを持つ方と関わることも多いと思います。国際ビジネスの共通語はもちろん英語であるわけですが、そこで少しでも中国語ができると、先方との距離が一気に縮まります。
文書であれば、今の時代はChatGPTやDeepLなどで中国語を日本語に翻訳することも可能です。ただ、対面の場合、中国語が少しでもできることで好意的な印象を与えることができれば、人間関係の構築に大きく役立ちます。
例えば、逆に、ビジネスでやりとりする相手が、日本語がある程度できる人だったとしたら。日本語がペラペラではないにせよ、日本語を勉強していて、日本文化にも理解がある人だったとしたら、他の方ではなくその方とやりとりしたい、と思ってしまいますよね。
日本人にとって中国語が学びやすい理由
「中国語なんて難しい」と考える方も多いかもしれませんが、実際は日本人にとって学びやすい言語です。
日本人にとって学びやすい外国語、学びにくい外国語はどうやって判断するのか。
人がどのように外国語を習得するのかを研究する学問である第二言語習得論(SLA)によれば、「言語間の距離(language distance)」が大きなファクターと言われています。自分の第一言語(日本語)と第二言語(外国語)が似ている(言語的に近い)ほど習得は簡単で、言語的に遠いほど習得は難しい。
よって、日本人が英語が苦手な理由の一つは、日本語と英語が違いすぎることです。ご存知の通り、日本語と英語は、語順、文字体系、発音などが全然違います。
この意味で、日本語と中国語は、似ている部分がたくさんあります。顕著なのは、お察しの通り、漢字という共通の要素があることです。例えば、中国語の文を見たとき、日本人なら意味を推測できることも結構多いです。例えば、
我昨天在便利商店買了水。
この例文の意味は、なんとなくわかるのではないでしょうか?答えは、「私は昨日コンビニで水を買いました」です。
(「我」が私、「昨天」が昨日、「便利商店」がコンビニです)
また、中国語には時制(過去形、未来形など)がありません。英語でいう現在完了のような文法もありません。
ではどうするかというと、例えば上の例文のように「昨天」など時間を示す単語を入れることで表現したりします。
漢字のおかげで語彙も覚えやすく、時制もない。また中国語は語順も比較的シンプルです。
中国語は、日本人が学習するにはタイパが良いということになります。
最後に
私が大切だと考えるのは、「英語も中国語も、必ずしも高いレベルまで極める必要はない」ということです。
それぞれ、自分の目的に応じたレベルを目指せば十分であって、例えば、英語は「仕事で取引先とスムーズに会話できることを目指して、スピーキング力を上げる」、中国語は「挨拶とスモールトークができるようになる」のような現実的な目標を設定することで、モチベーションを維持しやすいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
それでは。