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【ひとり散歩1】恵比寿・渋谷で過ごす文化的夏休み〜夏の山種美術館など〜

土日とくっつけて連休にして遠出する夏休みも良いが、週の真ん中にぽっかりと取得する夏休みもまた良い。
先日、週の真ん中の水曜日に夏休みをいただいて、非常に満足度の高い1日を過ごしたのでここに記録しておきたい。

まず、午前中はメンテナンス。
整体、ネイル、眉、まつげ…定期的に整えなければいけないものは多く、女の子は忙しい。
時間もお金もかかるけれど、少し手を加えてやることでまたしばらくご機嫌に暮らせるなら仕方ないかと思っている。
平日に一気にこなせると土日の自由な時間が増えるので非常に有り難い。

で、ここからが本題。
電車で恵比寿に移動する。

本来ならここでランチを食べたいところだが、今回は後で行きたいお店があるので我慢。最近流行の16時間ファスティングにもなるのでちょうど良い。

①山種美術館(特別展「没後25年記念 東山魁夷と日本の夏」)

灼熱の恵比寿を広尾方面へ約10分ほど歩く。見えてきたのは大好きな山種美術館。

都内の美術館の中でも特に好き

7月20日(土)から開催されている特別展「没後25年記念 東山魁夷と日本の夏」を鑑賞するため久しぶりに山種美術館へ。
今回の特別展は、山種美術館が所蔵する東山魁夷の作品を10年ぶりに全て公開するという魁夷ファンにはたまらない企画。
また、日本の夏を描いた作品や涼しさの感じられる作品も併せて展示されるとのことでまさにこの季節にピッタリの特別展。

足を踏み入れると早速、京都の四季を描いた魁夷の連作「京洛四季」が並んでいる。
《春静》、《緑潤う》、《秋彩》、《年暮る》
どれも素晴らしくて甲乙付けがたいけれど、個人的には《緑潤う》と《年暮る》が特に好き。春夏秋冬…4枚並ぶとまた格別に良き。どれだけ長いこと観ていても飽きない、ということでこの部屋でだいぶ長いこと漂っていた(幸せ)。

《緑潤う》のみ撮影OK!

次の部屋では、魁夷にゆかりのある方々の夏の作品や山種美術館の初代館長・山崎種二が依頼した大作《満ち来る潮》が展示されている。
ノーマークだったけど山田申吾の「宙(あおぞら)」とかとても良い(脳内でMrs. GREEN APPLEの「青と夏」が駆け巡る)。

さらに次の部屋からは「日本の夏」をテーマに様々な方の作品が展示されている。
石田武の「四季奥入瀬 瑠璃」とか好きだなぁ…なんて素敵な色使い。
奥村土牛も好きだ。「枇杷と少女」など印象的。

並木秀俊、京都絵美など若い世代の作品もまた素晴らしい。

それぞれの作品に「東山魁夷のことば」といった感じで作者の一言が添えられていてそれがまた良かった。
素晴らしい絵を描く人は紡ぐ言葉もまた美しいと感じるのは偶然か必然か。

最後にミュージアムショップで「京洛四季」の絵はがきや可愛らしい山種美術館オリジナルのマスキングテープ、東山魁夷に関する書籍(「もっと知りたい東山魁夷 生涯と作品」)などを購入。
規模は大きくないがとても満足度の高い特別展だった。

さて、ゆっくり特別展を鑑賞した後は山種美術館内にあるCafe椿で3時のおやつ。山種美術館に来る度に立ち寄る素敵カフェ。このカフェに来るためだけに山種美術館に来てもいいと思うくらい素晴らしい。
Cafe椿の名物と言えば、それぞれの季節や特別展に合わせて向田邦子さんも愛した青山の菊家さんが手がけるオリジナル和菓子。
今回も眺めているだけで幸せになれるような美しいラインナップで散々迷った結果、大好きな錦玉羹に惹かれて奥村土牛の《水蓮》をモチーフにした「涼やか」をいただくことに。
冷やし抹茶も魅力的だったけれどアイスコーヒーにすることに。ちなみにCafe椿のコーヒーは京都のスマート珈琲の豆を使っているそうで、和菓子にもとてもよく合う。

美しき和菓子の世界

読書しながらゆっくりと1時間ほど滞在させてもらいエネルギーチャージ。満たされた。

②手打 親鶏中華そば 綾川

さて、いよいよおなかも空いてきたので中途半端な時間ではあるが以前から目を付けていたラーメン店に訪問するため恵比寿方面へ。

ランチタイムはだいぶ混むようなのであえて時間を外して、16時頃訪問してみたらバッチリ空いてる!(ラッキー)
というわけで初訪問の「手打 親鶏中華そば 綾川」。

「親鶏」、「綾川」ということでもしや?と思ったらやはり香川県に縁のあるお店だった。
「讃岐うどん発祥の地であり親鶏の名産地である香川県綾川町出身のチームが、東京のラーメン職人と出会い生まれた、唯一無二の中華そば」とのこと。

夏限定の冷やしラーメンも魅力的ではあったけれど初回ということでオーソドックスに親鶏中華そば(中太麺)を注文。
もちもちの青竹手打ち麺が美味しい(佐野ラーメンが好きな人は好きだと思う)。
親鶏の出汁がしっかりと出てキリッとした醤油ベースのスープもとても好み。
「あともうちょっと食べたいなぁ」くらいの絶妙な量で最後まで美味しく完食。ごちそうさまでした!

見るからに美味しそう

③猿田彦珈琲 恵比寿本店

次の予定までだいぶ時間があるのでどこかで読書をすることに。
いつもなら渋谷の「森の図書室」に駆け込むところだけれど、今日はしっかり読みたい本を持っていたので普通のカフェを探すことに。

せっかく恵比寿まで来たし久しぶりに猿田彦でも行ってみるか~ということで猿田彦珈琲 恵比寿本店へ。 

いつの間にか店舗もだいぶ増えたけれど、初めてこのこじんまりとした本店でコーヒーを飲んだときの感動が今でも忘れられない。

今回は濃いめのカフェラテをアイスで。
だいぶゆったりと寛がせてもらって角田光代さんの「タラント」を読み切った。号泣…

④アニメ映画「めくらやなぎとねむる女」

夕立の中、渋谷に移動してユーロスペースへ。
公開前から楽しみにしていたアニメ映画「めくらやなぎとねむる女」を観る。

村上春樹の6つの短編小説「かえるくん、東京を救う」「バースデイ・ガール」「かいつぶり」「ねじまき鳥と火曜日の女たち」「UFOが釧路に降りる」「めくらやなぎと、眠る女」を翻案して描いたアニメーション映画。
原作の短編は全て既読だけれど、トータルとしていかに解釈すれば良いかはなかなか難しかった。あと、登場人物たちが年齢不詳すぎた笑
それはさておき、大好きなかえるくんに会えただけでオールOKというか、観に行って良かったなとしみじみ思った。ありがとうかえるくん。

というわけで文化度高めの夏休みは無事終了。
今日チャージしたエネルギーを燃料にまた明日から頑張る所存。

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