arai.buu

大規模養豚会社で社員として豚を育てる仕事をしています。 本と豚が大好きで、ノリとやる気だけで行動することが多いです。 このnoteでは、本を読んでの気づき、養豚のうんちく話、行動してみて感じたことなどを発信していけたらなあと思っています。

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大規模養豚会社で社員として豚を育てる仕事をしています。 本と豚が大好きで、ノリとやる気だけで行動することが多いです。 このnoteでは、本を読んでの気づき、養豚のうんちく話、行動してみて感じたことなどを発信していけたらなあと思っています。

最近の記事

【第12回ゆる読書会 夢にまつわる1冊】

『夢』とは、 1. 睡眠中に物事を見聞きするように感ずる現象 2. はかないこと 3. まよい 4. 希望 広辞苑より。 この4つのうち、夢と聞いて最初にイメージするのはどの夢だろうか。 僕は、4の『希望』である。少し具体的に言うと、将来の目標とか理想像といった目指すタイプのイメージだ。僕はここ数年、夢と聞いて睡眠中の現象、いわゆる見るタイプのイメージを思い起こすことは、ほぼ皆無だった。それは、断片的で一貫性がない睡眠中の現象よりも、目標を達成して満たされている理想像のほう

    • 推しから知る、古典の楽しみ方

      「古典を読む楽しさがわからない」 若き日、僕が学校の授業で古典が登場するといつも思っていたことである。 難解な言い回しに想像力が追い付かず、古典の思い出は『内容を覚えられないということを覚えている』ということぐらいだ。 しかし、先日参加した推し本読書会にて『古典の楽しみ方』を知る経験を得た。 ちなみに、推し本読書会とは、自分の推し本(別名:オレの嫁)について思う存分語るという激熱な会であり、今回は僕以外の全員が『いわた書店の1万円選書当選者』という羨ましすぎる面々というレア回

      • 呑むまえに読む本

        活かすでもなく、克服するでもない、運用という言葉が琴線に触れて手に取った一冊。 《「嫌いっ!」の運用 中野信子 著》 本書では、嫌いのメカニズムとその効用から始まり、人が人であるがゆえに嫌ってしまう『他人・家族・自己・タスク』との向き合い方までを、脳科学者である著者が脳科学的知見を踏まえて説いています。 自分の『好き』は探せるけれど、『嫌い』に向き合うのは辛い! そういった思考に対する解決のヒントも多々ありつつ、『ヘビが嫌いなのは生まれつきか』や『人気ドラマに学ぶ、嫌い

        • たかさきBIBLIOミーティング#38~好敵手と書いて○○と読む~

          『ドキドキするけれど、どこかホッとする』 そんな、緊張と安心が入り混じった場所はあるだろうか。 僕にとってそれは、ビブリオバトルである。 先日、高崎で開催されたビブリオバトルに参加してきた。 たかさきBIBLIOミーティングと題されたその会は、『本をよく知り、ひとを深く識る。そして、あたらしいみちしるべを創る』というモットーのもと定期的に開催されており、今回で38回目となる。 ビブリオバトルを定期的に開催している、群馬県内でも数少ないコミュニティのひとつだ。 会場は【美食

          トラウマか、それとも思い出か

          僕はヘビが苦手だ。 小学生のころ、大蛇が次々と人を襲う映画を見たことがトラウマとなり、草むらが揺れただけで脱兎のごとく逃げ出すほどにヘビが怖い。 そんな僕とは対照的に、我が娘(5)はヘビが大好き。 ヘビのクリクリとした目とウネウネと動く体が、とってもカワイイのだという。 ある日、妻と娘の3人で動物園にいったときのこと。 入口には『ヘビとのふれあいイベント』と書かれた看板が。 『これはマズい』とつぶやく僕。 案の定「パパ、ヘビさんさわりたい」と娘。 僕は「ウサギさんにしない

          トラウマか、それとも思い出か

          教えて、神様

          「期待は感情の借金やからなあ」 一呼吸おいて考え、二呼吸目には自分の内側から数多の記憶が噴き出してくる。 そんな言葉だった。 《夢をかなえるゾウ 水野敬也 著》 うだつの上がらないサラリーマンの主人公が、ひょんなことから像の頭を持つインドの神様『ガネーシャ』(なぜか関西弁を話す)から成功するための習慣や考えかたを学んでいくストーリー。 紹介されている成功法則は、トイレ掃除、募金、自分の得手不得手を知るなどなど、どこかのビジネス書や偉人伝で聞いたことがあるものが多い。 けれ

          教えて、神様

          ~チーズと節目~第10回ゆる読書会レポート

          居心地のいい場所に、安心できる立場。 それらは揺るぎなく当たり前で、当然の権利としてそこにある。 この現状は維持される。 これからもずっとそうであると、絶対に破られない約束事であるように感じていることはないだろうか。 と同時に、そう感じている現状に対し違和感を抱く自分がいることも。 《シンプルなネズミと複雑な小人》 第10回ゆる読書会の課題本として取り上げたのは 『チーズはどこへ消えた? スペンサー・ジョンソン 著 門田美鈴 訳』 だ。 寓話をとおして、変化の重要性と現状

          ~チーズと節目~第10回ゆる読書会レポート

          辛酸を浴びる

          《農家はつらいよ 寺坂祐一 著》 思わぬ不作に「いやー、まいったなぁ。農家はつらいよぉ。でも、なんとかするしかねぇべ」と後頭部をぽりぽりかきながら、畑に向かっていく著者。 そんな牧歌的な内容かと思いきや、僕の想像をはるかに超えてきた。 ツライ、つらすぎる。 辛酸を舐めるなんてもんじゃない。 もはや全身で浴びるレベル。 農家である著者に次から次へと降りかかる災難の原因は、異常気象でもなく市場価格の暴落でもなく、人間。 前例踏襲・現状維持万歳の地域住民や、アル中で機能不全の

          辛酸を浴びる

          縄文人からのメッセージ

          自粛下で外出ができず、ふと思い立って始めた家庭菜園。 植物や土にまじまじと触れてみると、その生命力や包容力みたいなものに無性に癒されることに気がつく。 あぁ、自然っていいなぁ。 もし、不安や悩みを『自然』に相談できたのならば、スルッと解消できるんじゃなかろうか、という若干スピリチュアル思考のときに出会った一冊。 《縄文人に相談だ 望月昭秀 著》「なぜ縄文?」と問われれば、「自然=縄文という直感。論拠はなし」と答えるしかない。 (ちなみに、縄文の前後の時代、『旧石器=野生』、

          縄文人からのメッセージ

          【批判と○○は違う】

          「平和を望むなら、批判的思考を」 本作の冒頭、著者はそう説く。 《東大白熱ゼミ ~国際政治の授業~ 小原雅博 著》 東大教授である著者と東大生が「そもそも政治ってなに?」といったようなゼロから考え、「国益とは」「社会にとって銃は悪か」「平和のための軍事力はどうあるべきか」といった国際政治について討論しあう本作。 この本を読み始めたとき、最初はなぜ批判的思考が必要なのかわからなかった。 むしろ批判は相手を委縮させ、場の空気を悪くし、あまりプラスに働くようなことではないのでは

          【批判と○○は違う】

          アラフォーが引き込まれる

          朝井リョウの短編集 《どうしても生きてる 朝井リョウ 著》 ふと訪れる、もう生きていたくないという瞬間。 けれど、実行に移す一歩前でその思考は踏みとどまる。 それは、どうしても生きてしまう理由が人にはあるからだ。 その理由は、愛する家族のため、大切な仲間たちのためなどという100点満点の答えだけが用意されているわけではない。 自己中心的な天狗の鼻が、へし折れる瞬間が見たい。 誰にも言えない特殊な性癖を、思う存分発露したい。 そんな暗くて生々しい理由もあるのだと、この本は突

          アラフォーが引き込まれる

          おしゃれ偏差値を考えた読書会

          自分のおしゃれ偏差値は、どれくらいだろう? 先日参加したオンライン読書会で主催者さん(僕よりも年上のダンディな男性)が紹介していた本が、僕にそんな疑問を抱かせた。 《おしゃれ嫌い ~私たちがユニクロを選ぶ本当の理由~ 米澤泉 著》 今や国民服といっても過言ではないユニクロ。 そのユニクロがいかにして日本人に受け入れられ爆発的に広がっていったのかを、日本人の嗜好性や消費の変化とユニクロのメッセージ性を軸に、社会学者の著者が読み解いている作品だそうだ。 何々のブランドを、

          おしゃれ偏差値を考えた読書会

          人間、中断

          「大きくなったらクラゲになりたい。だってフワフワしてて、きもちよさそうなんだもん」 そう夢を語る当時5才の我が娘の姿を見て、微笑ましく思ったことを今でも覚えている。 「束縛だらけの人間でいることが嫌になったから、自由なヤギになってみようと思うんだ」 もし僕に息子がいたとして、その息子が33才無職だとして、彼がそんなふうに夢を語り出したら、はたして僕ならどんなリアクションをするのだろう。 たぶん、身体的特性のデメリットと疾病の恐ろしさを事細かに説明し、全力でその夢を打ち砕き

          人間、中断

          インドア趣味の中心でアウトドアを叫ぶ

          とある叫び。 「本が好きだから、外出できないのがツラい!!」 一瞬、疑問符が浮かぶ人もいるのではなかろうか。 「インドア趣味の中心で、アウトドアを叫ぶ人なんているの?」と。 だが、いるのだ、実際。 読んだ本を他人と語り合い、考えを深め、見識を広げたい人たちが。 外出自粛下の昨今、そんな人たちにとって救いとなっているのが、ZOOM読書会。 僕も、たまに参加させてもらっている。 今回参加したのは【「読書習慣をつけよう」平日夜読書会@ZOOM】。 主催者は、障がい者施設生

          インドア趣味の中心でアウトドアを叫ぶ

          大人のこだわり、子どもの好き

          絵本や児童書を読むと、大人になった今の自分を実感することができる。 ただ、僕にとってその実感は、なにか成長とか進歩というよりも、固くなったとか狭くなったということの方が多い。 とくに、この本では顕著だった。 《星の王子さま サン・テグジュペリ 著》 言わずと知れた超名作で、初めて読んだのはつい最近のこと。 「所詮は児童書」と高を括っていたが、現実に埋もれている『不確かさ』や『はかなさ』を浮き彫りにしていて、自分の想像との違いに驚いた。 星の王子さまが巡った、小さな星の

          大人のこだわり、子どもの好き

          フェニックスの尾で復活は出来るが…

          制限時間つきのRPGのようなお話し。 《破天荒フェニックス 田中修治 著》 倒産寸前のメガネチェーン店・オンデーズを、異業種から参入した若手経営者の田中修治氏が破天荒ともいえる方法で再生していく物語。 売上20億にたいして、負債が14億というオンデーズ。 RPGでいえば、ステータスは瀕死の黄色、敵からあと1・2撃くらえばゲームオーバーの赤色になるのは明らかな状態。 けれど、クリアまでの制限時間があるがごとく、悠長にレベル上げをしている時間も余力もなく、次から次へと逆境が

          フェニックスの尾で復活は出来るが…