あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら
累計100万部突破の、汐美夏衛のベストセラー小説です。
学校や家庭に不満ばかりの百合は、
母親と喧嘩して近所の防空壕に逃げ込みます。
翌朝目覚めると、そこは1945年の戦時中の日本でした。
偶然通りかかった彰に助けられた百合は、
町の人々や彰の仲間たちと出会い、
徐々に彼の誠実さに心を魅かれていきます。
しかし、彰は特攻隊員で、程なく命がけで戦地に飛ぶ運命でした。
今では当たり前のことが、許されなかった時代に出会った2人。
人を愛すること、大切に思うこと、共に生きることを考えさせる感動の物語。
昨年映画化され、大評判になりました。
DVDも発売されていますが、ネット配信でも見ることができます。
それにしても、タイムスリップというのはよく使われています。
「信長協奏曲」であり、「戦国自衛隊」であり。
にもかかわらず、これだけ話題になるのは、
そのストーリーの内容に感動するからでしょう。
やはり、人間を書くこと。
テクニックや奇抜なアイデアのみに頼るのではなく、
きっちり人間を書くことが人の心を動かすのだなと再確認しました。