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60代の暮らし~サザンオールスターズ

学生時代に聞いていた音楽って何ですか?

洋楽では、ビートルズに憧れた世代が続々とデビューしたころです。

KISSやクイーン、レインボー、エアロスミス、ビージーズ等々、数えだしたらきりがありません。

60代のおじさんからすれば、懐かしすぎておかしくなりそうです。

私も中学時代は主に洋楽ばかり聴いていました。

入口はビートルズの「オブラディオブラダ」でした。

知った時には解散していたわけで(1970年解散)、すごく悔しかったのを覚えています。

そこから、ビートルズの曲はもちろん、先ほどのロックバンドやカーペンターズ、オリビアニュートンジョン等をよく聞いていました。

高校生になり、1年生の時に、文化祭の練習のためか、放課後によく流れていた曲がありました。

イーグルスの「ホテルカリフォルニア」とサザンオールスターズの「いとしのエリー」です。

ここから私は邦楽にも目を向けるようになりました。そう、サザンが入口になりました。

サザンの桑田佳祐さんは、湘南の海で何度女性に声をかけてもうまくいかなかったそうです。

それで、モテるために音楽を始めたというのを、昔聞いたことがあります。(本当かどうかはわかりませんが、ありがちな理由だなと、当時納得していました)

ただ、彼は半端じゃなかった。

今の彼の声は、歌を歌うためにわざと声を潰したらしいです。

こたつの中に顔を突っ込んで、大声で叫び続けたらしい。

自分が出したい声にするために、そこまでするのかと思いました。

青山学院大学で結成され、1978年「勝手にシンドバッド」でメジャーデビューを果たしました。

この曲を知らない人は、まずいないでしょう。それぐらいヒットしました。

タイトルが、沢田研二さんの「勝手にしやがれ」とピンクレディーの「渚のシンドバッド」から付けられたのも、あまりにも有名な話です。

ちなみに、この曲からまるっきりコミックバンドのように思われたらしく、桑田さんがドリフターズのいかりや長介さんから「うちに入らないか」と誘われたとの話も聞いたことがあります。

そして、翌年に発表されたのが「いとしのエリー」です。

この曲にはモデルがいて、母親代わりで、大のビートルズ好きのお姉さん(岩本えり子さん)です。

お姉さんが結婚してアメリカに旅立つときに、「もう会えないかもしれない」気持ちを歌ったもので、当時交際中だった原由子に捧げた曲だそうです。

この曲は、大御所レイチャールズがカバーしたことでも有名ですよね。

これ以後、サザンはヒット曲を連発します。中でも「TSUNAMI」は、ダブルミリオンを達成しました。(その直後に東日本大震災があり、しばらく曲は流されませんでした)

どうして、サザンはこんなに愛される国民的ロックバンドになったんでしょうか。

あくまで、私個人の感覚ですが、桑田さんの音楽に対する貪欲さがあるからかなと思います。

例えば、他のアーティストの新しい雰囲気の歌がヒットしたとします。

桑田さんは、それを桑田節に変えて作ってるんじゃないかと思う曲がたまにあります。

似てるんだけど、やっぱりサザンの曲だなというものが。

新しい感覚を取り込もうとする貪欲さがあるんじゃないかなと。

それは、ある意味ファンへのサービス精神に通じるものがあるのかなと思います。

でも、それだけではないのかなとも思います。

例えば「チャコの海岸物語」のように、サザンの曲って、何かしら昔の歌謡曲の匂いがしませんか?

私たちの親世代が演歌で育ったように、私たちは歌謡曲を聞いて育ちました。

その後、ロックやポップスも聞きましたが、グループサウンズの曲やピンクレディや山口百恵などのアイドルの曲は、今聞いても懐かしく思います。

サザンの曲には、そんな懐かしさを感じさせる雰囲気があると思います、あくまで個人的な感覚ですが。

また、桑田さんのキャラクターもあると思います。

アーティストというと、何か別世界の人、憧れの対象と考えると思います。

実際、私もそう思いますが、桑田さんは違います。

普段着のロックというか、知り合いのおっさんというか、全然アーティストらしからぬ雰囲気をもっています。

憧れというよりは、友達のような感覚。

それが桑田さんで、サザンです。

私が、サザンの歌の中で好きなものは、たくさんありますが、中でも、「栞のテーマ」や「希望の轍」が特に好きです。

そして、アルバムなら、「ステレオ太陽族」が好きです。

そんなサザンも結成45周年を過ぎました。

メンバーの平均年齢も68歳になり、夏フェスも今年で最後にするそうです。

年末にはオリジナルアルバムを発表するそうです。

私は、サザンの歌に勇気づけられ、慰められ、明日への希望を見せてもらっています。

同じ時代を生きてくれて、ありがとうという感謝で一杯です。


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