“対話型AI”について考える ②
前回から始まった、連載の2回目です。この連載では、“対話型AI”のもつ多くの特徴を捉えていき、その用途や可能性、そして利用する上での留意点などを考えていきます。前回の連載を見ていない方は、是非ご覧ください。
さて、今回のテーマは
“対話型AIをうまく活用するためには?”
です。具体的には、利用者(つまり、私たち)がどのように”対話型AI”を利用すべきかを考えてみたいと思います。
"chatGPT"や"Bard"などのツールが出てきて、これらのツールを利用する人の中には、
「"chatGPT"や"Bard"が伝える情報は嘘ばっかり!」
とおっしゃる方もいる。例えば、”○○さんとは?”という質問をすると、
意味が分からなかったり、嘘が並んだ情報を羅列した回答が返されてくることが少なくない。この回答を見ると、”使う必要なくない?”と思う人もいる。また、前の記事でも紹介した”じゃんけん”もこれに該当する。
以下に、そのときの記事を引用する。
正しく使うためには、使い方、つまり
「”対話型AI”への入力(質問の仕方)の仕方を考える必要がある。」
ということを意識する必要がある。
使い方のポイントを考えてみると、以下の事項が挙げられる。
① 単語だけで質問はしない。
→質問内容がふわっとしていると、”対話型AI”も単語だけを頼りにして検索をするため、誤った解答が返ってくる可能性が上がる。
<”対話型AI”は、検索結果から適切な情報(必要だと思われる確率が高い情報を返して、表示していることを意識する必要がある。>
② 単調な作業やまとめ作業をすることには向いている
以下に具体例を示す。
<chatGPT を利用した例>
A:人 B:chatGPT
状況:買い物メモを作りたい!
A これから必要な物を列挙するから、買い物メモを作って!
B もちろんです!必要な物を列挙していただければ、それに基づいて買い
物メモを作成します。どのようなアイテムが必要ですか?
A 「ヨーグルト ジャガイモ 牛乳 緑茶5本 そして、一般的に酢豚を
作るのに必要な物」をお願いします。
B 了解です!以下が買い物メモです。
ヨーグルト
ジャガイモ
牛乳
緑茶(5本)
酢豚を作るための一般的な材料(以下のリストを参考にしてください):
豚肉
醤油
酢
砂糖
しょうが
にんにく
玉ねぎ
人参
ピーマン
片栗粉
このリストを使って買い物に行くと、必要なアイテムを網羅できると思います。お買い物が楽しいものになりますように!
この例を見ると分かるように、例えば料理名を挙げると、必要な材料を考え、メモに加えてくれる。このように、今までは自分で検索をした上で作成していた内容も、”対話型AI”が自動で考え、処理をしてくれる。
ここに、”対話型AI”の素晴らしさがある。
このように、ただの検索として利用しているのでは、”対話型AI”の意味がないのだ。具体的に、そしてどこを人の手で、そしてどこを”対話型AI”に任せるかを極力はっきりさせることが大切であることを改めて認識させられた。しかし、悪用されないための対策は必要である。(前回の記事で考えた。)
【"連載第3回"の記事に続く】
次回もお楽しみに!