出版の仕事は、人に投資すること。

2018年1月に創業したばかりの
出版社 KuLaScipです。

出版業界は、厳しい、厳しいと言われていますが
その一方で、新たに出版社を立ち上げる人も多い気がします。

でも、そういう方々のほとんどは
なんらかの形で、出版業界に属していた方、
つまり、この業界の経験がある方のような気がします。

私のように
全く違う業界から
しかも、出版の経験も全くなく、
いきなり出版社をはじめちゃいました!
という話は、まぁ聞きません。

そんな私が
” 出版社の仕事って、結局、なんなんだろう?”
と書くのも変ですが、
今、考えていることを話します。

出版社の仕事は、
今、この時代に生きている人が
思っていること
感じていること
そして
世の中で起きていること
などを、書いて残すことができる仕事、です。

人を楽しませること、
人に知識を与えること
何かのきっかけを与えることができる仕事、です。

本当にすごいなっと素直に思います。

そして、それに加えて
”出版社は人に投資ができる仕事である”
と同時に
”人に投資をすることが、出版社のとても重要な仕事なのだ”
と、最近感じています。

この
”人に”  投資をする 
というところが、とても気に入っています。

世の中を変えるような技術などは『隅っこの技術』である。
私は、ある方のこの考えが好きです。
偉大な発明も、世の中を変えた技術も
始めは『隅っこの技術』であった。
そして今も『隅っこの技術』は多くあると思います。
でも
それを知る機会がない。
育てる場がない。
なかなか投資までは至らない。

でも出版社は
『隅っこの技術』『隅っこのアイデア』『隅っこの人々』に投資する仕事です。
そういう作品を生み出したい人に、
生み出すであろう人に、
その可能性に
投資します。
それが仕事です。

これって、実はすごいことです。

この業界にいる方にとっては
当たり前すぎて、今さら何言っているの?
って感じかもしれませんが、
他業界から入ってきた私には、
このすごさがよくわかります。

そう、出版社は、
”人に” 投資をする仕事
なのです。

ならば、
この出版社の強みをもっと打ち出してもよいのではないか
そう考えました。

その1つの方法として、
今、クラウドファンディング を活用した出版を考えています。
クラウドファンディング を活用した出版の利点は
いくつもあると思いますが、
こと ”投資” に絞って考えると、主に2つ。

1. 投資する ”人の層” を広げられる。

職業としての作家さんだけではなく、
新人作家さん、
また、他業界で活躍していて、
その分野ではプロでも、本を書くのははじめてという人、
ニッチな分野の作品に挑戦したい人、など
投資する対象の人の層を広げられます。

もちろん、どの出版社でも、
またクラウドファンディング を活用しなくても
この人たちに投資できます。
でも、クラウドファンディング を活用した場合
出版決定のプロセスが、透明で、誰もが納得しやすいゆえに
より多くの人たちに
積極的に、挑戦してもらいやすい。
だから、結果として
投資する対象の人の層を広げられる。
そう考えています。

2. 投資をする ”人の輪” を広げられる。

出版社だけでなく
読者も一緒に 作家さんに投資ができる。
つまり、投資をする ”人の輪” を広げることができます。

ただ作家さんへの投資は、
そのこと自体が楽しくないと誰もやらないと思います。
この投資の体験を楽しめる要素を、
いろいろつくっていく必要があると思います。
これは、今後の課題です。
いろいろ試行錯誤しながら
試していきたい。
そう思っています。

もし、このような考えに
賛同いただけたら
そして応援していただけたら
とても嬉しいです。

KuLaScip 

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