今と今後の子どもを取り巻く環境を知っておく事が子どもを守る為に必須ですというお話其の②
①の記事ではまず小学校の現在を書きましたが、それを踏まえて、次は学童の現在を書いて伝えたいと思います。
まず学童は、立場としてとても難しいポジションの受け皿であるという事を知って頂きたいのです。
学校の授業が終わって保護者が仕事を終えて帰宅するまでの間、お子さんを見てくれる有難い存在だと思います。
学童の先生は放課後児童支援員資格を持っており、この資格を取得するには、保育士資格・社会福祉士・教員免許などを持っていたり、社会福祉施設に何年も従事していないといけないなど、定められた9項目いずれかに当てはまらないといけない訳ですから、今の小学校の先生たちの状態を踏まえると、学童で小学校の先生の手が届かない部分のフォローなど、情報共有なども踏まえて小学校と密に協力体制であると、、、学童にヘルプで入るまでは私は思っていました。
しかし、放課後児童支援員資格が必要としているにも関わらず、その知識や技量をフルに発揮とまではいかない・いけない現実がありました。
現在、学童は基本的には小学校が運営している訳ではなく、外部委託業者が運営しています。
学校は基本的には敷地内に学童に場所を提供しているだけなのです。
なので使えるスペースに関しても、学童によっては学校の授業やクラブ活動などの理由から暑い夏季や雨などの日は1つの教室に100近くの子どもが居ざるをえない状況になる所も少なくありません。
今回のお話に関しては子どもたちが過ごすスペースに関してこれ以上触れませんが、実は結構逼迫しており良い環境とは言えない所が多いですし、それも、双方の現在の事情からそうなってしまっているとだけここではお伝えしておきます。
今回、伝えたいのは学童職員と子どもの関わりに関してです。
それに関してどういう状態かというと、学童職員は学校職員から子どもの学校での詳しい様子が個人情報の為、小学校とは別業態が運営している事から得られず、あくまで保護者からの子どもの情報しか得られません。
保育園でも同じですが、子どもは家庭での姿と集団生活での姿は異なります。
子どもの保育をするには、両方での子どもの様子をある程度把握しないと、子どもに合っていないアプローチをしてしまう恐れがあります。
学校での様子が降りてこない立場である以上、学童では原因療法ではなく対処療法しかできません。
そして学童側としても、そういう状態なので、子どもの保育をするのではなく、怪我などのトラブルが起きない様に穏便に引渡しまで過ごしてもらう、あくまで子どもを時間まで安全に預かる受け皿という位置づけにならざるを得ない立場になるのです。
すると、どういう事が起きるのか。
しっかり手を掛けてあげないといけない子どもが小学校でも学童でも手を掛けて貰える機会を失う訳ですから、保育園で保育士が手を掛けて折角子どもにとって良い方向へ導けていたとしても、就学による環境変化によって本来一時的に戻ってしまったら、原因療法でその子と向き合って良い方向へ導く存在が何処にもいなく、手を掛けてあげないといけない状態のまま、どんどん学年が上がっていき《問題児扱い》され続け、本人が望まずして集団からの孤立をしてしまうのです。
保育園に在園中、集団行動が出来ず本人も多々嫌な思いをしてきていたのを保育士が手を掛け、卒園時にはある程度良い方向に導けた園児Aがいました。
詳細を書くと個人情報に触れてしまうので書きませんが、全く集団に馴染めず、好き勝手にしたい事をし、同級生に聞いても『学校でももう放置されてる状態だよ』との事。
私は、Aとは保育園で良い方向へ導く中で信頼関係を築いていたので、保育園在園中と同じ様に注意しました。でも学校で注意されても無視する事に慣れしてしまっていたので、そうすぐには勿論話を聞きません。
Aが卒園時にはある程度出来る様になっていた訳ですから、絶対に出来ない訳ではないのです。
なので私は、Aが学童を利用し私がいる時と合致した2日間、しっかりAと向き合いました。途中Aはしたい事を止められ、腹を立てて蹴りや殴りをしてきました。
それも受け止めしっかり話をし向き合い、結果理解してくれ、その日の夕方は私が見ていない時でもある程度自制が出来る姿がありました。
集団生活が得意・不得意はありますし、それが性格のものもあれば保護者とのコミュニケーションに原因がある時もあります。
今の日本では就学後、その子どもたちと向き合って良い方向に導く事が記事①記事②で書いた理由により、私がAにした様な事をしたくても出来ない状況と環境にある所がとても多いという事です。
小学校の先生も学童の先生もとても頑張っている方々が沢山います。
しかし、国がこの2・30年何もしてこなかった皺寄せのせいで、子ども・小学校の先生・学童の先生の3者が被害者になっている状態なのです。
なので、まず、子どものプロとしての最低限の質を保っている保育園を選ぶ事、そして就学後はそういう状態が大半だという事を念頭に置いて、ご家庭でお子さんとの向き合い方を、園児の時とは成長度合いが違う訳ですから、自分で色々出来るからと放置するのではなく、家族でしっかり関わり日々の生活の中で話を聞いてあげつつ、色んな人として大切な事を伝えてあげてください。
特に携帯やタブレットとの付き合い方を小学生卒業までの間は特に、保護者が中毒にならず上手く付き合える様に上手くコントロールしてあげてください
大人でも酒・タバコ・ジャンクフードは直ぐに止められても、SNS・動画などの携帯・タブレットによるネット関係の中毒性とそれが与える脳への影響は今日改めて問題視されています。子ども大人関係なくです。
子どもが将来、搾取される側にならない様にするには、こういった現状と今後も改善はされないという認識の元、保護者がしっかり時代の流れに沿って子どもと向き合ってあげる事が、とても重要であり、守る事に繋がると理解してもらえると嬉しいです。