ちょっとした独り言
9年の下積み時代の思い出です。
40年以上も続く西区にある老舗の整骨院では、往診と言って訪問鍼灸を寝たきりの方を対象にした、患者さん宅へお伺いしてました。
下積み5年以下だった時は、説明が下手で門前払いや、若いからと言った理由で心無い言葉をかけられた事もありましたが(笑)
9年ともなると、あしらい方を学びますし、経験年数を伝えるとそれだけで手のひら返しが凄いものだったりします。
それは、古き昭和の時代を生き抜いた人達の世渡り術だったから、なのかもしれませんね。
中には大正生まれの方もおりました。元看護師の方でとても良くして下っており、行くと何かしら日持ちする食べ物を用意してくださったりして、嬉しかった事を覚えています。
同じ別の大正生まれの方も、缶詰めやらドリンクやら栄養のつくものばかり。この方から頂いたものや、お知り合いのネットワークは今住んでいる土地と縁があり、下積み時代から今の土地にご縁があったんだと、感動してました(笑)
辞める数ヶ月前に、退職の旨を伝えると元看護師さんの患者さんはこう言いました。
『あなたはとても良くしてくださるから、お仕事辞めるのは寂しいわね。頑張ってる姿を見て来たから言えなかったのだけど・・・とても無理してるようにも見えてたの。顔色がずっと良くなくて、心配だったわ。差し出がましいかもしれないけど、精のつくものを食べて欲しくて用意してたの。』
下積み初年度からの散々なバッシングやセクハラ、パワハラに嫌がらせ、いじめを9年も耐えて来たからか、見破られてしまったのです。
繕えてると思ってました。ナースには勝てません。洞察力も半端ない。人生の先輩には、見習うべき所が沢山ありすぎるのです。
実は、上司とは名ばかりのプライドの高い先生が付いてきた事がありました。
後日、その先生に対してちょっと怒ってらしたんですね。私の為に。
『あの方は本当に上司なのかしら?あくまで患者の目の前で、くくるさんの事を悪く言うなんて。仕事に真面目な部下を見る目が無いのかしら。私がいくら悪い子ではないわ、と言ったのに信用しないんですから。話にならなかったわ!』
とても、とても、ご立腹でした。
常に見下す上司を部下の立場から支えきれなかった、私の責任でもあるのです。
その事を謝罪しました。
本来、上司である彼の担当する患者さんはとても彼に信頼をしており、自分の患者の前ではそんな事を言う言動は無いのですよ、とフォローはしました。
患者である彼女は元看護師。ベテランのナースです。上司や私程度の鍼灸師よりも遥かに医学知識はありますし、患者との接し方のいろはもベテランです。
なので、彼女は本当に医療従事者側から私を育ててもくれましたし、治療するに辺り私の研究を見てくれておりましたし、治療成果もあったからこそ患者側からとしても見守ってくれていました。
だからこそ、その上司の言動や態度が許せなかったのでしょう。
その上司は、古武道をやっているから、と強さをひけらかす割に、こうやって往診に付いてきては私の担当患者に、私の悪口を言っては信用を落とそうとする嫌がらせをちまちまとやる事は多かったのです。
もちろん、書類に関しても私の任された仕事には文句か否定しかしてきませんが、印刷された文字に上司の名前が1番上に記入されないだけで、書類をやり直しされたり隠されたりといった事が日常茶飯事でした。
トップである会長には、もちろん目の届かない嫌がらせなので、味方の先生が報告しても上司は都合のいいように話を変えて、私の態度が悪かったから指導をした、という話に変わってました。
当時の私には、それを説明する術も会話術もなく、問い詰められたら私の言葉は言い訳にしか聞こえなかった為、会長にも誤解されたまま・・・あえなく仕事のミスと判断を受けました。
何も伝えられず、何も話せず、理解されず、ただただバッシング、嫌がらせ、パワハラに耐え続けた下積み時代。
何度も理解をしてもらおうと、努力しましたが、権力の前に為す術もなく。
今振り返ると、下っ端の話など元から聞く気も無かったんだと思います。
時間の無駄ですからね。
それから、気に入られようと頑張る事をやめました。与えられた自分の患者さんにだけ、出来るだけの事を精一杯。
その努力のお陰か、私がやめた後は、患者さんの対応が大変だったようです。
私を悪く言っていた先生方(噂話だけを信じる先生を含む)が、私の後釜で患者を担当するも、断られてばかりだと。
くくる先生が良かった。もう来ないで。と言われる始末だったようで、その話を聞いた時は胸の内がすっきりしました(笑)
また、整骨院の院内に来る患者さんの中には元極道さんもいらっしゃいます。
先生方は臆病なので、見た目で避けて通り、嫌な事は私に放り投げます。
私は、鍼灸師という仕事にこそプライドがあるので、患者は患者。どんな人でも患者です。
対等に接し、話しをして、先生と患者という立場から仲良くさせてもらっていました。
『お前すげえーなぁー。墨見ても怖がらねぇたぁ肝座ってるじゃねーか(笑)』
なんて言われました。思った事を素直に話すと嬉しそうに語ってくれました。
『変人だな!(笑)お前苦労する質だろ。俺にゃわかる。墨を見て彫り師を褒め、柄を見て芸術だと褒め、俺の事は患者だから極道関係ねぇとほざく。そんな対等にしてくれた奴は初めてよ。他のやつらはビビって目も合わせねぇからな。だからお前なんでも押し付けられるんじゃねぇか(笑)』
仕事は仕事。向こうは押し付けてるように思っても、私には関係無いんですよ(笑)そういう育ち方をしてるんですー!(笑)
笑って話しては、その方は私が退職する1歩先に天国へいかれました。
会社にいる、嫌がらせをする人達よりもどの先生よりも患者さんが先生だったりします。
見る目のある患者さんに、沢山、沢山支えられて来たからこそ、苦しみしかなかった下積みを乗り越えられたんだと思います。
やめた途端、もう肉体も精神もボロボロで、老舗の整骨院にいる先生方からは嘲笑われていなくなって良かった、と言われてきましたが、患者さんの信頼と言葉が私の宝物です。
自分の撒いた種もありますが、上手く立ち回れない私の足下が掬われただけの事。
未だに、その整骨院は存在し、私を壊した心の貧しい外面のいい先生方が多く在籍しています。
ホームページを見ればわかる通り、管理はなってません。辞めた人達の名前が載っていたり、写真が載っていたりします。
Twitter等もあるのですが、担当していた先生はバッシングを受けて退職した為、その後引き継ぐ先生もおらず、放置されっぱなしです。
ネット上ですら管理が行き届いていないため、患者さんの管理もおそらく私が退職した当時のままなので、ずさんな管理のままではないかと思いますが、推測なのでこれは控えておきます。
自己憐憫な部分が多い私の思い出ですが・・・当時は本当に辛かった。患者さんと話している時、治療させてもらっている時が本当に穏やかで癒された一時でした。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
有料記事には、社名や経営者の名前を赤裸々に暴露するため、この記事にある諸々の詳細もモザイクなしに語る時は、比較的高め設定の金額で販売させていただきます。
興味がありましたら、読んでくださると虐待サバイバー達の生き証人の1人として、社会での生きづらさを伝える術になったら、と思います。
頂いた購入費は、虐待サバイバー達の支援費として活用させていただきますので、よろしくお願いします。
よろしければ、サポートお願いします✩頂いたサポート費用は虐待サバイバーや心に傷を負った方々の支援費用、またクリエイター費用として活用させていただきます!