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薪ストーブの煙突掃除のやり方

自分で薪ストーブの掃除をしたいので、煙突掃除屋さんに教えてもらった。

うちで使っている薪ストーブはイエルカの「大梅」。料理用オーブンも付いており、冬はほぼこれで調理している。

横幅は約71cm

構造

設置場所には元は暖炉がついていたので、屋根の穴の位置が決まっており、設置は難ありだった。
煙突の詰まりにくさ・掃除のしやすさを考えると、煙突は真っ直ぐがいいのだが、うちでは傾き45度の管を導入してある。

煙突のパーツは下記のとおり。

室内煙突部分の構造

断熱二重管は、二重の管の間に断熱材のグラスウールが入っており、火の煙が外気により冷えるのを防ぐ(煤やタールは煙が冷えると発生する)。

シングルスライド管は、ダブル(二重)でなくシングル(一重)で断熱なし。真ん中の留め具を外すと、スライドして短くなる仕様。

ダンパーは、中に板が入っており、その水平・直角を操作することで気流の調整ができるもの。

振れ止めは、煙突の管が揺れないように壁と固定するもの。本当はもっと下の部分にもつけるらしいのだが、壁と遠いのでつけておらず、煙突掃除屋さんに危ないと言われた。

45度エルボ管と二重管/シングル管の固定は、煙突用のロックバンドでされていた。
ビス留めもしたほうが安全なので、今回の煙突掃除後に行なった(後述)。

煙突掃除にあたって、シングルスライド管をダンパーごと取り外し、二重管のところから上方向にブラシを入れて掃除する。もちろんシングル管も別で掃除する。

シングル管を外し取った

この二重管の部分は、屋根近くで金具で留められており、吊り下げられたような状態である。

シングル管を外すと下からの支えがなくなるため、斜めに出た二重管の重みで二重管-エルボ管(上)との接合部に負荷がかかってしまう。

そのため写真では木材で重みを受けようとしているが、斜め&ツルツルで受けが全く効かなかったため、結局、掃除作業中は人の手で直接支えた。

掃除道具(室内からやる用)

煙突掃除屋さんが手配してくれたのは、長野県駒ヶ根市にあるファイヤーサイド株式会社の煙突掃除道具一式。

ポリプロピレンのブラシに、曲がり煙突を抜けるための柔軟なスプリングと、ブラシを延ばしていくためのロッドを取り付けて使用する。
また、煤が散らないようにするための煙突掃除袋(montbell)も手配。

掃除道具一式

・ポリプロピレンブラシ(Φ150mm)
・ユニバーサルロッド x5本
・スプリングアダプター
・煙突掃除袋

これら、高品質の道具一式で3万円ちょっとくらい。
プロの煙突掃除費も3万円くらいだった。毎年のことなので、道具を買って自分でやったほうがよい。

ブラシ+スプリング+ロッド

ブラシに、スプリングとロッドをしっかりと外れないように取り付ける。
スプリングはよく曲がるが、ロッドのほうも曲がるのだ。まずはスプリングが急な曲がりに対応し、ロッドがそれに追随して曲がる感じか。

煙突掃除袋を貫通させる

煙突掃除袋の穴に中からロッドを通し、袋の口からブラシが出るようにする。これで道具の準備OK。

煙突掃除のコツ

煤が散ってもよいように、ストーブの周りはブルーシートなどで養生する。でもうまくやれば煤はほとんど飛ばない。

ブラシを差した煙突掃除袋の口を、煙突の口へ付属ベルトで取り付ける。

図解

ロッドを持ってブラシを煙突の中へ入れていく。
煙突にブラシを出し入れするときは必ず、右回転させながらやる。左回転させると、ブラシの取り付けネジが煙突の中で外れてしまい、ブラシだけ残って取れなくなってしまうことがある(これは使用する道具の仕様にもよるが)。

ロッドを付け足しながらどんどん入れていく。
ブラシが屋根の上に突き抜けると抵抗感がなくなるので感触でわかる。そこからもう少し入れると、天板にコツッと当たる。
そこからは、ピストン運動で多少ゴシゴシしながら、今度はブラシを引いていく。このときも必ず右回転。

ブラシが出てきたら、それで完了。煙突掃除袋には煤がたくさん溜まっていた。
表面にこびりついた、ブラシで取れないタールは、ストーブの使用には問題ないので無理して取らなくてよいとのこと。

外したシングルに管には煤とタールがめちゃくちゃこびりついていた。
上下の口を袋(ゴミ袋とかでよい)を被せてから、同様にブラシで煤を落とす。

掃除前のシングル管

薪ストーブ本体の、煙突直下の部分に溜まった煤は、業務用の掃除機で吸ってもらった。家庭用のふつうの掃除機では、すぐに詰まってしまうらしい。
それだけのために掃除機を買うのも嫌なので、今後は手でとればいいやと思っている。

他に教えてもらったこと

・タールは煙が冷えることでつく。シングル管は外気で冷えるので、タールがつきやすい。
・屋根の上に出ている煙突の防虫網が詰まると空気が抜けなくなり危ない。
・新聞紙や段ボールは再生紙のため不純物が多く、燃やすとタールを出しやすい。また燃え残りやすく、防虫網を詰まらせる可能性がある。代わりに、焚きつけにはアルミコーティングのない牛乳パックがよい。

うちではコーティングなしのパックゴミは出ないので、薄い廃材を割いて焚きつけにする。
とうもろこしの茎を乾かしたものも焚きつけによいので、栽培したいと思っている。

煙突の固定(ビス留め)

エルボ管とシングル管の固定は、ロックバンドで留めてあるだけだった(工事を薪ストーブ屋でなく大工さんに頼んだため)。
ロックバンドは、接合部に巻き付けて(S字にひねると口が広がる)、パチッと留めてあるだけのもの。
これでは危ないとのことなので、ビス留めすることにした。

接合部。ロックバンドは両者のフチを合わせて挟みこむ

エルボ管とシングル管の重なる部分は、ロックバンドのすぐ上の部分。そこにビスを打ち込む。

使うのはドリルビス。先が刃になっていて、小さい穴が空いてからネジが効くもの。Φ4mm、長さ19mmを使用。

ドリルビス

調べてみたらドリルビスは下穴不要なのがウリらしいが、今回は指示のもと事前に下穴も開けた(なんで?)
ステンレスを貫通できるドリルで煙突にΦ3mm以下の穴を開けてから、ビスを取り付けた。

ロックバンドのすぐ上にビス打ち

これでしっかり固定され、仮にロックバンドが外れてしまってもシングル管が落ちない(スライドして縮まない)。

次回からは、取り付けの際に管どうしのビス穴の位置を合わせられるように、シングル管を外す前にテープなどで印をつけておく必要あり


以上、どなたか(と忘れた頃の自分)の役に立ちますように。

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