中学校の支援級見学
あと半年すれば息子も中学生。
公立中学校進学に向けて支援級を希望する場合は、そろそろ小学校経由で教育委員会に届け出を提出する時期だ。
息子は、小学校6年間ずっと情緒支援級在籍していて、中学校でも引き続き、情緒支援級で過ごすことを希望している。
この希望が誰の意見なのかというと、私と夫、歴代の支援級担任の先生方、そして主治医が、それが一番だろうと意見が一致していて、なにより本人がそれを強く望んでいる。
そんなわけで、学区の公立中学校支援級を先日見学させていただいたので、それについて書いてみようと思う。
見学までの流れ
見学について他の学区のママ友から「5年生のうちに済ませた」「中学校に問い合わせの電話をしたら『夏休みならゆっくり対応できる』と言われてそうした」「6年生1学期に向こうから希望者に案内があった」など、同じ市内でもいろんなケースがあることがわかった。
我が家の場合は、小学校と中学校の先生が相談して候補日(2学期中盤になるだろうと事前に案内あり)をいくつか出してくださり、その中から保護者が都合の良い日を選ぶ、という流れだった。
正直、5年生のうちに見学へ行ってあれこれと考えたかったので、5年生1学期から担任に何度かやんわりとその旨を伝えていたけど「まだお前たちのターンじゃねぇ」という圧を感じ、交渉するには余分な労力が要りそうな空気があったので断念した。
我が家は早くから支援級と希望を固めていたけどそれでもそう思っていたのだから、普通級か支援級か悩んでいるご家庭ならなおさら強く感じるだろうし、その場合、今時期では遅すぎる気がする。
授業見学
息子と私のふたりで伺い、支援級の学活の授業を見学。
落ち着いた様子で円滑に授業が進んでいて、とても活発な話し合いがされていたので、息子は来年からこの中でやっていけるのかなと少し不安になった。
そんなことを考えていると突然、授業をしている先生から息子に質問が飛んできて、私は内心ドキィィッとしたものの、答えやすい簡単な質問だったので息子も答えられた。
ほっとしたのも束の間、隣から小さな唸り声が聞こえる。
横を見ると、中学生から「よかったら使ってね」と渡されたプリントとシャーペンに息子が苦戦している。
息子はこのとき初めてシャーペンを使った。
彼はとても筆圧が強く、軽く薄く書くことができないので、一画ごとに芯がポキポキと折れ、プリントには穴が開いてしまい、イライラした様子で「もぉぉぅ、ゔぅぅぅぅぅぅ」と小声で唸っていた。
私は「よくぞ小声で抑えられた!それ以上は声を出さないでおくれよ」と眼力で息子に訴えながらシャーペンの芯の出具合を調節して、ごまかしごまかしでなんとか事なきを得た。
個別相談
授業見学のあとに個別相談があり、支援級の先生に疑問や心配ごとを相談させていただくことができ、その間息子は、図書室で過ごさせてもらった。
特に気になっていて確認できたことは、下記のとおり。
見学を終えて
気になっていたことがクリアになってスッキリしたし、シャーペンの使い方を含めて入学までに練習させた方が良いことがあれこれと見つかり、がんばりどころだと感じた。
そして、小学生の今より支援級で過ごす時間が長いことは、息子にとってはストレスが減り、過ごしやすい環境だろうからその点は安心した。
ただ、思っていた以上に、「普通」に合わせて評価されるようになることにビビッている。
高校には支援級なんてなくて「普通」の中に放り出されるわけだし、支援級の子でも区別されることなく選択肢が多い方がいいから、その前段階として、配慮に守られた環境から「普通」へ順応していく工程が必要なのはわかるんだけど、自分の息子に当てはめて考えると、どうしても無理があるような気がして、不安に感じてしまう。
現時点でこれだけ周囲の大人たちが揃って支援級在籍が適切だと感じているのに、そんな居場所があと3年半でなくなると思うと、将来がとても怖い。
でも、あれこれ心配してもしょうがない。
半年後には待ったなしで、息子は中学生になるんだ。
先を見すぎると不安になるから、目の前のことを一歩一歩やっていくしかないし、今までもそれでどうにかやってきたんだから。
大丈夫、大丈夫。どうにかなる。大丈夫よ。絶対大丈夫。(自己暗示中)