【優秀な人は愛されない】負けることの重要性。承認欲求の鏡。全ての人から愛される人間とは。
私にとって「人から愛される」というのは、非常に難しいことでした。
そもそも私の両親がちょっとアレな感じだったため、そんな両親に好かれようと努力した結果、余計にねじ曲がってしまったように思います。
しかし、そんな私が最近、会社内で「あなたは人間関係を築くのが上手。みんなに好かれている」というようなことを言われてしまい、笑ってしまいました。
失敗し続けた私の自由研究「人に愛されるには、どうすればよいか?」が、ようやく花開いたのです。
よりにもよって、とても愚かで、しょーもない方法で。
今日は暇つぶしがてら、そんな研究成果でも発表してみようと思います。
1. 負けることの重要性
子どもの頃、親や学校の先生に好かれる方法として、よく採用していたのは「いい子になる」というものでした。
ちゃんと勉強をして、礼儀正しく、親や先生の言うことをよく聞く。
そうすれば、親も先生も機嫌が良くなるし、自分を愛してくれる。
……そう、思っていました。
しかし、実際のところ「愛されてはいなかったな」と、当時を振り返って思います。
手がかからない、面倒の少ない子どもだったから「都合が良かった」だけで、べつに「私」という個人が好きかと聞かれれば、心の奥底では「NO」だったのではないでしょうか。
また、もっと現実的な問題として、そういう「いい子」は、同級生から嫌われます。
私も軽いイジメに遭った人間です。
それはそうでしょう。
一人だけ教師や保護者連中に褒められて、「それに比べてあんたは……」などと説教されれば、どんな子どもだって面白くないはずです。
では、どんな子どもが愛されていたかと言えば……「ちょっと抜けてる、愛嬌のある子ども」だったのではないでしょうか。
クラスの中心で笑いをとって、宿題を忘れて怒られて、でも、だれにでも気さくに話しかけるような子……。
そんな子が、クラスに一人はいたはずです。
もちろん、その子が同時に「勉強もできるいい子だった」パターンもあるでしょう。
しかし、重要なのはそこではなく、「抜けてるところ」なのです。
……そう。
優秀な人間は、愛されない。
愛されるのは、どこか抜けている愚かな人間ということです。
2. 承認欲求の鏡
小学生の「いい子」の例に漏れず、優秀な人間は基本的に嫌われます。
どこか鼻につく、俺より評価されやがって、チヤホヤされやがって、俺のことバカにしてんのか!?、etc…。
本人にその気がなくても、ただそこに存在しているだけで他者を不快にしてしまう存在。
それが「優秀な人間」という生き物なのです。
TVのタレントやYoutuberを見てください。
もちろん、優秀でありながら人気のある人もいますが、ちょっとバカっぽかったり、どこか抜けていたりする人が大半だと気づくでしょう。
アイドルやVtuberも、頭が良い人はいると思いますが、そこを重点的にアピールしている人はほとんどいません。
いたとしても、必ずそれ以上の「抜けてる部分」をアピールしているはずです。
なぜなら、そっちの方が愛されるから。
人は、だれだって自分が中心です。
自分より優秀な人をを見て「おれはなんてダメなんだ」と思うよりも、自分よりバカな人が失敗して「てへっ☆」と照れ笑いしているのを見て安心したい。
自分は大丈夫なんだと思いたい。
優越感に浸りたい。
自分の立場を上にしておきたい。
だから人は、自分よりも愚かな人間を愛す。
人に愛されたいと思ったら、まず「愚かな人間」になることを目指さなければなりません。
優秀な人は、なおのこと。
その優秀さを打ち消せるだけの、さらに大きな「愚かさ」が必要になります。
いつの時代も、人に愛されるのは「こんなにすごい人なのに、あの部分はどうしようもなくダメ」というギャップのある人です。
3. 全ての人から愛される人間とは
ここまで来れば、「全ての人から愛される人間」がだれか、わかるのではないでしょうか。
そう。赤ちゃんです。
赤ちゃんは、すごく可愛い(優れている)のに、なんにもできない(抜けてる)存在です。
その魅力は文化や国境を超えます。
たとえ外国人の赤ちゃんであっても、ほとんどの人は無条件に愛情を持ってしまい、世話を焼いてしまうでしょう。
「人に愛されたい」と願うなら、私たちは赤ちゃんを見習わなければなりません。
口答えしてはいけません。
相手の考えを否定してはいけません。
できるだけ機嫌よく、笑顔でいましょう。
助けてほしい時は、素直に泣きましょう。
相手のことを信頼して、心を寄せましょう。
優秀さではなく、無能さを見せましょう。
「あなた」がいるから、わたしは生きていける。
「あなた」が大切だ。
そう思っていることを態度で示しましょう。
そうすればきっと、あなたは人に愛される。
私がやっているのも、そんな方法です。
基本的に「下から」コミュニケーションをとる。
上から目線の物言いは絶対にしないし、対等な立場のような物言いもしない。
部下や年下にも敬語を使い、下から目線で相手を尊重する。
明らかに間違った意見を相手が言っても、一旦は肯定する。
相手の気持ちに配慮して、相手の感情に共感する。
できるだけ笑顔で、ご機嫌でいる。
しんどい時は「助けてください」と申し出る。
みんな赤ちゃんの頃にはできていて、ずっとそれでよかったのに、どこかで曲がってしまったようです。
大人になって、考える力がつくのも考えものですね。
とりあえず、今日はおいしいものを食べて、早く寝ましょう。
眠たいのを我慢する赤ちゃんはいません。
笑顔で、ご機嫌でいられないのだとしたら、睡眠時間が足りていない可能性が高いです。
人から愛されるためには、我慢はいりません。
むしろ、我慢をやめて、自然な状態に戻ることこそが、第一歩なのだと思います。