猫風列伝【にゃんぷぅれつでん】③
こんばんは、にゃんぷぅです
今日も一日おがんばりさま!毎度のお話にお付き合い下さい
みなさんは家を解体したことありますか?
にゃんはあります。7年前まで山の近くの古民家に住んでいたのですが、古民家といえばたいていどこかしこが傷んでいて修理をしながらの生活がなかば運命のように義務付けられているものです^^
そうしてあっちを修繕しこっちを補填するうちに
家の全ての構造を知ることになる いや~ん
家とは不思議なもので、人が住まなくなると途端にボロになります。生気が失われる、というか。1年足らずで廃屋の雰囲気が出始めるくらいです。空気が入れ替わらないという条件的なものもあるけど、人気(ひとけ)は家の元気さにも影響与えているというのが、にゃんの感想です。
ということで、田舎には人の住まなくなった廃屋が沢山あります。
まあそのうちの一つに望んで住むことを決めたわけです。湧き水つき山つき畑つきのどどーんとした平屋でしたが、まあ山からの湿気でかなり傷んでましたから、常にあちこち手を加え続ける必要があった10年間でした。
屋根の修理もしたし、ぼっとんトイレも壁をぶち抜いて洋式にした。そしてそうこうするうちに床下に白アリが発生し(全然余談ですか白アリはアリではなくてゴキブリの仲間です)、ネダという床板を支えている下地板を全て取り換え、床を畳からフローリングにして、電気、水道(正確には山の水)もつなぎ直す、などと補修を繰り返すうちに。。。。
まあ、家まるまる一戸建て直したようなもん
なくらい、入れ替えてしまったw
それでね、その床下のネダを交換しながら思ったわけです。ネダを外すと家の基礎が出てくるのですが、古民家なのでベタ基礎ではなく、床をはいだらすぐに土。
はっきりって めちゃくちゃ荒野感。
ネダの間から顔を突っ込んで床下を見ると、なんかトトロのめいちゃんになったような気がする。なあんだ自分たちの安心で快適な生活の拠点も、土台はものすごい荒れ野ではないか!偉そうに無菌で生活してるようで、まったくの野蛮ではないか!と思ったんです
その昔、キューバが経済制裁にあって輸入が途絶え、食料を自給できなくなった時期がありました。食べ物に困ったキューバの人たちは、めちゃくちゃ都会の、オフィス街のアスファルト道路を掘り起こして野菜を作ったそうです。あれもね、潜在的にあった自然がふたたび可視化されたということに過ぎない。つんとすまして、おしゃれな服を着て、スタバとかでパソコン叩いてても、もともとはワイルド極まりないジャングルやったんやぞ、自然に間借りしてることを忘れるな、と。。。。
ふとあの湿っけて薄暗い床下を覗いた感覚を思い出し、謙虚な気持ちになることがあります。
昔の日本の家屋は基本隙間だらけです。なんなら平安時代とかのあけっぴろげなスタイルは、四六時中自然の中にいる感覚をもつことができた、ていうか持たざるを得なかったでしょう。一方現代の、保温ポットのような密閉空間で常にエアコンでフィルタリングされた空間に慣れてしまうと、ついヒトの出自を忘れてしまいそうになるのでいかんいかんと思います。傲慢と謙虚のはざまでね。
ということで。
家を解体したり分解したりすると、ちょっと謙虚な気分になりますねというお話でした!
それではまた。おやすみなさい