食糧安全保障と軍事費倍増のアンバランス
今国がやるべき最大の施策は食糧自給率向上になった。と私は考える。
ところが、ロシアのウクライナ侵攻を口実に、自公政権や一部野党は日本の軍事費を倍増させようとしている。
まるで火事場泥棒だ。
国民の命を大切に思うなら、どんなことがあっても国民を飢えさせない覚悟と施策が必要だ。
実際、国連も含めて世界中が食糧安全保障や多くの人々の食糧問題をなんとかしようと動いている。
その時に、一人日本だけが国民が飢えるかもしれないことを放っておいて、軍需産業の利益だけを考えている。
世界が完全に、或いは完全でないまでも自由貿易で支配されているなら、国の食料自給率が4割程度の馬鹿げた数字でも、なんら問題はない時代は今までは続いた。
しかし、プーチンの蛮行一つで世界中の食糧供給に今まで考えられない打撃が与えられることがわかったのである。
ウクライナとロシアの食料と肥料の供給率は地球人の数割を飢餓の淵に追い込んでいる。
日本では日銀の政策の大失態により円安が進み、輸入農産物の国際購入価格はダブルパンチで高騰している。
それは中所得以上の日本人には軽微な出費程度の問題だろう。
しかしそれとて、世界中で自国民を守るために、食料輸出を禁止する動きが加速すれば、日本国内の大多数の人たちは必要最低限の栄養さえ取れない状態に追い込まれる。
プーチンは最初から兵糧攻めで西側諸国は折れると踏んでいた。
西側はエネルギーでは結束しつつあるが、
南の国々の食とエネルギーの不足と高騰による悲鳴をいつまでもは無視できないだろう。
プーチンの直接間接を含む兵糧攻めと
西側諸国の経済面からの兵糧攻めと、
どちらがよりが早く効いてくるかは、
簡単に答えは出ない。
意外と南の人たちの悲鳴でなく、
日本から上がる悲鳴で
西側の結束は
一挙に変わるような気がしてならない。
或いは、内政に無能な政権が常套手段とする
外に敵を作って目を反らし、
気が付けば好戦的な日本が誕生している
そのステージへ駆けあがり始めたのかもしれない。
日本は
エネルギーと
食糧と
食糧生産のために肥料と
畜産物生産のための飼料まで
生きるために必要なものを
4重に輸入に頼っている根っこの無い浮草のような存在だ。
自由と自由貿易が簡単に壊れることが分かった今、
国民の飢えの心配をしない国・政府・政治家などに頼らず、
今からでも
自分や家族の食料安全保障に取り組むことが
1人でも多くの日本人が生き残る道なのだろうか?
その時にはまた
一億層玉砕へひた走っているのだろうか?