夢をかなえるゾウ0感想
夢をかなえるゾウ0は書店で予約をして発売日にGETしました。
面白くて一気に読んでしまいました。
夢をかなえるゾウは4が出たときに1(無印)から読み始めたのですが、面白くてLOVE理論とかスパルタ婚活塾とか、絵本とか、とにかく出版されている本は全部読みました。
夢をかなえるゾウとは
夢をかなえるゾウはガネーシャと言うインドの神様が変わりたいと思っている人間のところに現れて、古今東西様々な偉人の名言を引用した辛口な教えを実践するワークを与えてその人を変えていくという話です。
自己啓発本の中でも超売れている小説でなんとシリーズ累計400万部を超えたとか。自己啓発本は3万部売れればOKという世界なのでその数字の凄さがお分かりになるかと思います。
夢をかなえるゾウ0はこんなお話
今回も凄く面白かったです。今回の主人公は日々の生活に疲れ果てていて夢を持てない男です。その男が夢を持つまでの話。
このテーマが私に凄く刺さりました。
というのも実は私も自己啓発本が大好きなのにこれと言った夢を持てずにいるのです。
小さな夢は有るのです、ipadが欲しいとかもっといい服を着たいとか美味しいものが食べたいとか本をもっと買いたいとか。
でもじゃあ人生をかけて叶えたい夢ってなんですかって言った時に出て来なくてですね。
ない訳じゃないんです。
例えば全ての女性に教育の機会を与えてあげたいとか経済的な自由を与えてあげたいとか、世界を革命したいとか。
でも今度はあまりにも壮大過ぎて、そんなの私のこのみみっちい人生の中で叶えられるわけがないじゃんとしり込みしてしまう。諦めてしまう。
ここからネタバレ
主人公も自分で気が付いていないですけれど、夢を、夢を見ること自体を諦めてしまっているのですよね。
それで死にかけている。
でもガネーシャと出会って変わっていくのです。
ガネーシャと出会って殻を破ること、そして自分を信じることを学んでいく。
私この話のサブテーマは「ともだち」だと思ったですよね。
大きな夢っていうのは一人で叶えるもんじゃないぞ。
誰かと分かち合って初めて幸せになれるんだぞっていうことです。
実際私のさっきの夢もそうで、小さな自分で叶えられる夢は自分だけの夢。
そして叶えられない大きな夢は人が関わる夢です。
主人公はずっとガネーシャに巻き込まれていくのだけれども、主人公で初めてガネーシャと友達になるんですよね。
そして変える立場のガネーシャも変わって強くなっていく。
自立するっていうことは上手に頼れるようになることだって誰かが言っていたっていうのをTwitterで読んだのですが、まさにそれだなって思うんです。
主人公もガネーシャも自立していないんですよね。
だから大きな夢が持てない。
小さな子供のままだから、大人になりきれていないから上手に甘えらない。
大人になるっていうのはこういう風にするんだよということを物語で見せるとともに、大人の側に心配しすぎて子供の独立心や夢をかなえる力を奪ってしまってはいないですか?と問いかける内容でもあると思うのです。
そして愛するって本当はこういうことなんじゃないですか?
僕はそう思うんですけどどうですか?
と言うのを水野先生流に楽しいエンターテイメントにしている。
LOVE理論の頃は「愛されたい」だった水野先生の愛が、人生の様々な苦楽を経られて成熟していった。
もしかした若い方はこの本を読まれてはてなマークだったかもしれないと思うのです。
この本は愛を与える側にならないと分からないことがいっぱい詰まっている。
私自身まだまだ与えられる側なので、この物語の本当の凄さは分かっていないかもしれない。
でも今回「本当の愛情ってこうやって示すんだよ」と教えられて、自分でも出来るんじゃないかと思えるようになりました。
それともう一つこの話のテーマは「獲得」ですね。
ガネーシャは教えてやろうという上から目線でやってくるわけですが、やがて主人公と対等になり、そして友達になって様々な経験をする。
教えられて、それによって出来るようになることも沢山有りますけれども、自分で経験しないと獲得できないものってあるじゃないですか。
例えば実際に自転車に乗ってみないと、自転車には乗れるようになれないとか。
もっと広い世界に飛び出して見なよ。夢とか難しいこと言っていないでまずは目の前の人を幸せにしなよ。幸せはその先にあるんだよ。
沢山自己啓発本を読んで分かったような気になっていたけれども、本当はちっとも分かっていなかったことを、今回少しだけ分かった気がしました。