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エンジニアリングマネージャーになって、エンジニアリングマネージャーについて考えていること
この記事は、「Commune Advent Calendar 2024」シリーズ1の19日目の記事です。
最近、エンジニアリングマネージャー(以下EM)になりました。
備忘録も兼ねて、EMになって考え方がどう変わったか、メモを残します。今までもきっと星の数ほど書かれているネタですが、エンジニアのキャリアって人それぞれだし、EMの役割って組織や人によって全く違うし、小さくても何かしらプラスになるのではないかと願って。
正直なところ、半年前には全く予想していませんでした。もっというと、一年前にはEMというポジションの存在すら知りませんでした。でも今は結構しっくり来ていますし、EMというポジションの重要性も分かります。
EMとは、組織を円滑に回すための潤滑油みたいな存在である、というのが良いかもしれません。隙間に落ちているものを正しいところに置いてあげる。メンバーがやりたいことと組織がやりたいことをアラインさせる。採用する。枠組みを変える。やれることはなんでもやって、組織の出力を最大化する。
あるいは、組織そのものになりきるのが仕事なのかもしれません。組織の人格を深く理解して、なりきる。小説を読むようなものですね。私は好きです。もちろん、好みの小説であれば。
マネージャー一般の話をしすぎたかもしれません。「エンジニアリング」部分についても書いておきます。
EMの特異性は、「エンジニアリング」という、単体でもレバレッジの効く技術を、一歩引いたレイヤーから扱えることにある気がします。つまり、EMは状況に応じて武器を選べます。人を動かすこともできるし、自らエンジニアリングを行使することもできる。人を動かしてエンジニアリングしてもらうこともできる。人がエンジニアリングを行使する環境を整えて、何十倍ものリターンを得ることもできる。
マネージャーとして視野が狭いと、どうしても、全部誰かにやってもらう形だけを考えてしまいがちです。それだと選択肢は狭まるし、コミュニケーションコストを考えたときに効率が悪いかもしれない。そこを自分で選べるのは大変に強い。
EMになるまでは、エンジニアリングの全能感みたいなものに惹かれていたのですが。EMというのは、そのレイヤーを押し上げる、ひとつの手段ですね。もちろん、エンジニアリングに特化しても同様の手段はあると思います。どれが良いということはない。
強いカードをたくさん持っておこう。