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【テンプレ付き】書類選考、適性検査の通過率を改善する方法(図解あり)

書類選考や適性検査の通過率が低いと、せっかく求職者が応募したとしても採用に至らずに終わってしまうことがよくあります。

今回は、書類選考や適性検査の通過率の低さがもたらす影響や通過率が低い原因、通過率改善のための対策を解説します。


1. 前提情報

1.1 通過率の低さが採用にもたらす影響とは?

まず、書類選考や適性検査の通過率が低いことで、採用活動に以下のような悪影響が生じます。

  • 応募があっても通過しない候補者が多いと、1名決定に必要な母集団を多く集める必要が生じる。

  • 母集団を集めるために投じる人的リソースや金銭的コスト、時間が増え、採用活動が非効率になる。

1.2 通過率が低い原因を分析する

【書類選考の通過率が低い原因として考えられること】
書類選考の通過率が低い場合は、以下のような原因が考えられます。

【適性検査の通過率が低い原因として考えられること】
適性検査の通過率が低い場合は、以下のような原因が考えられます。
 ※企業側でコントロールできない原因(候補者の地頭や基礎学力など)には言及していません。

2. 通過率改善のための対策

書類選考や適性検査の通過率を改善するための対策として、ターゲットリストを作成します。

2.1 ターゲットリストを作成する

ターゲットリストとは、データや数字、証拠などの目に見える定量面の情報を集めたものを指します。

候補者の定量面に着目した情報をリストアップして「これらを満たしていれば書類選考合格、スカウト送信の対象になる」という要件を決め、ターゲットリストを作成します。

2.2 求める性格や志向性のすり合わせを実施

次に、「採用したい人材の性格や志向性(目は見えない数値化できない定性面の情報)」を企業内ですり合わせます。

スカウト文に「こういう性格の人がこの職種に向いてます」と記載し、性格や志向性が合致しそうな求職者からの応募を増やすようにします。

💡 例.
・人柄、キャラクター
・志向性
・気質
・転職の軸
・企業の選定基準
・考えるキャリア
・モチベーション
・コミュニケーション
・論理的思考力
・リーダーシップ
・ストレス耐性 など 

3. JD(ジョブ・ディスクリプション)、求人の修正

3.1 前提:JD(ジョブ・ディスクリプション)とは?

担当する職務の内容や範囲、難易度、求められる経験・スキルなどが詳しく記述された文書を指します。

日本語では「職務記述書」と訳されています。規定された業務を遂行することで、組織の生産性向上がもたらされるという観点から、日本企業でも導入が広がっています。

3.2 JDのテンプレートと記入例

JDのテンプレートサンプルと記入例を掲載します。 以下にテンプレートサンプルを用意しているので、こちらの内容をダウンロードしてJDを作成しましょう。

※欧米の企業では社員の職務を明確に規定し、あいまいさを排除し、業務上の無駄や非効率を少なくして生産性を向上させるためにJDが作成されています。

【記入例】

3.3 JDに記載される項目を洗い出し、求人を修正する

以下の「JDに記載される代表的な項目」に沿って、項目の洗い出しを行い、必要になる知識や能力などを整理します。JDに記載される代表的な項目は以下の通りです。

💡例.
・職務ポジション名
・期待される役割や責任
・職務等級
・職務内容
 ※重要度・優先度が高い業務、頻度の高い業務から記載する)
 ※業務内容が多岐に渡る場合は、それぞれの業務が勤務時間の中でどのくらいの割合を占めるのかも記載する。
・職務の範囲(どのような業務をどのように、どの範囲まで行うのか)
・権限の範囲
・求める経験、スキル、知識
・求める資格
・求める人物像
・業務体制(部やチームの構造、レポートライン)
 ※誰が指揮命令を出すのか、誰に進捗を報告すればいいかを記載する。
・待遇(給与の目安、主な福利厚生、職位に対する評価や査定基準など)
・勤務条件(勤務地、勤務時間、転勤の可能性など)

3.4 ペルソナが変更になった場合に見直す必要があるポイント

ペルソナを設定して採用活動を開始したものの、求める人材を集められないという問題が発生することがあります。そんなときはペルソナを変更するのがいいでしょう。

  1. 必要なスキルや経験
    新しいペルソナに必要とされている経験やスキル

  2. 求める人物の性格や志向性
    新しいペルソナに必要とされるであろう性格や志向性
    ※新しいペルソナが希望するであろう働き方や重視する価値観もすり合わせることをおすすめします。

  3. 求人票、スカウトの件名・本文
    「必要なスキルや経験」「求める性格や志向性」で見直した情報をもとに求人票やスカウトの件名・本文の内容を修正します。

  4. 採用手法や採用チャネル
    「新しいペルソナに合致する人材が多い採用手法、採用チャネルは何か?」を考え、採用手法や採用チャネルを選定し直す必要があります。

  5. 面接時の質問項目
    「1. 必要なスキルや経験」「2. 求める性格や志向性」で見直した情報をもとに、面接の質問項目やどのような深堀りをして求職者から情報を引き出すのかを決めます。

4. スカウト送信条件の設定

4.1 前提

「スカウト送信条件を満たす求職者 ≒ カジュアル面談に参加してほしい求職者」と認識してください。

4.2 スカウト送信条件の設定方法

  • 2.3 ターゲットリストの作成方法

  • 2.4 求める性格や志向性のすり合わせを実施

で整理した情報をもとに、スカウトを送信する媒体で作成したターゲットリストに限りなく近い検索条件や検索キーワードを設定します。

5. その他

5.1 書類選考基準を作成し、エージェントに共有する

【前提】
エージェントには書類選考に通過するレベルの人材の基準を共有してください。 その理由は、スカウト経由とエージェント経由の応募では、以下のように選考フローが異なる場合があるためです。


※スカウト経由、エージェント経由の応募を問わず、採用側の選考フローが同一の場合は、この作業を行わなくてOKです。

書類選考基準の作成、エージェントへの共有のしかた
「2. 通過率改善のための対策」「3. JD、求人の修正」に基づいて書類選考基準を作成し、エージェントに情報を共有します。書類選考基準を伝える際におさえるべき重要な点は以下の2つです。

5.2 適性検査のすり合わせを実施

採用側が適性検査を実施している場合、面接官が適性検査の結果のどこを見て、どのように合否の判断をしているかをすり合わせます。
参考:SPIの分析で何がわかる?基本的な仕組みと活用方法を解説

6. おわりに

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