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葉火句会 Ver.15 バオーリ 投句
葉火句会 Ver.15 #バオーリ に、エミリー・メープル・ボーンさん(https://twitter.com/writerofscratch)とタッグを組んで参加しました。
全16編32句になります。
1.次点句
(クイスケ)貴婦人の谷間につたが這い暗器
(エミリー)梔子の谷間 教会ここに建て
評をいただきました。
#葉火句会 Ver.15 #バオーリ 次点
— 葉火句会 実行委員会 (@yohka_kukai) April 14, 2024
貴婦人の胸の「谷間」に蔦が這う。妖艶な姿を想像します。しかもその蔦は「暗器」。密かに隠し持った凶器なのです。
「貴婦人」はおそらく生きた人間ではありません。石像でしょうか。蔦が這う程の長い年月を感じます。蔦には棘が生え、⬇️続 https://t.co/ZRcwjvssAZ
⬇️
— 葉火句会 実行委員会 (@yohka_kukai) April 14, 2024
もしかしたら毒があるのかもしれません。
一方、谷間の岩肌に咲く梔子の花。梔子は「口無し」を連想させます。その近くに昔、誰かが教会を建てました。信心深い人々の祈りを感じます。一文字空いたスペースはその教会が建つ場所を表しています。
教会の前には聖母マリアの古い石像があります。⬇️続
⬇️
— 葉火句会 実行委員会 (@yohka_kukai) April 14, 2024
もう長い間、ここには人が訪れなかったのでしょう。胸元には蔦が這っています。
ふと、〈聖母〉として永遠の命を生きなければならなくなった〈マリア〉という一人の女性のことを思いました。彼女の胸の中には、誰にも言えない毒や凶器が隠されていたのではないかと。
⬇️続
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— 葉火句会 実行委員会 (@yohka_kukai) April 14, 2024
〈女性マリア〉という一人の人間について考えさせられました。[西沢葉火]
2.題詠
最初は互いにお題を出して詠みました。
【題 二丁目セブン】
虹色の二丁目セブン流星群(クイスケ)
無政府の二丁目セブン現地人(エミリー)
【題 サロメ】
男にも成れたサロメの接吻を(クイスケ)
頭(ず)バーでのDJデビューサロメちゃん(エミリー)
【題 旅行先】
旅行先は満月に聞いてごらん(クイスケ)
旅行先心底、苦海、涙川(エミリー)
【題 癖】
柘榴にも小指を隠す癖がある(クイスケ)
傷心を味わう付いたクソな癖(エミリー)
【題 女性性】
なだらかな胸にも宿れ女性性(クイスケ)
ぎこちないボクの異次元女性性(エミリー)
【題 口無し】
廃線路朽ちた石碑には口無し(クイスケ)
口無しの太陽からのラブレター(エミリー)
3.いちご摘み
皆いちご摘みをやってるみたいだから私たちもやってみよう!ということで、お互い初挑戦のいちご摘みにトライ。
【いちご摘み①】
(クイスケ)貴婦人の谷間につたが這い暗器
(エミリー)梔子の谷間 教会ここに建て
(クイスケ)祝福を。ひとつ隣の梔子へ。
(エミリー)神聖なほろよいモモで祝福を
(クイスケ)ハレーションほろよい加減の失恋よ
(エミリー)あ!これって、これって「スノー・ハレーション」
(クイスケ)揺らめいたスノードロップ白い指
(エミリー)オランダのdropを噛む君の顔
(クイスケ) 冷えきった三原色のうなじ噛む
(エミリー) 冷えきったパスタのような片思い
【いちご摘み②】
(エミリー)初デート・サイゼ求婚、大声で
(クイスケ)ゆっくりと初めてのキスで返事して
(エミリー)ゆっくりとエストロゲンを酒と飲む
(クイスケ)エストロゲン膨らむ乳房とメロディー
(エミリー)ハイヒール紅蓮の弓矢のメロディー
(クイスケ)ゴジラでも自己を貫くハイヒール
(エミリー)恋心から傷心へ(NEW)自己ベスト
(クイスケ)酒は友、心をアゲる超銀河
(エミリー) 超党派猫ミーム後援会
(クイスケ) ハピハピハッピー緊急会議
あわせてエミリーさんが句を英訳してくださったりと大活躍でした。
ペアを組んでくださってありがとうございました。
そしてすっかりnoteにアップした気でいてこんな時期にアップです。
読んでくださってありがとうございました。