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【やすなの食探検🔍】高さ2.5m木桶仕込み江戸時代から変わらぬお酢をたずねて~みずほ酢(橿原市)

Hello みなさんこんにちは!
よしむらやすなです。

2024年5月から、【やすなの食探検🔍】と題し、
誰もが大好きな食から日本を再発見!新発見!をコンセプトに、生産者と消費者をつなぎ、日本の食文化への理解や普段の食事について改めて考えていただくきっかけをつくり、さらには自分が昔滞在していたニューヨークとトロントの方にも日本の食を知っていただけるよう情報発信をし、人生に最高の食体験をお届けすべく奔走中です💨
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🔸高さ2.5m木樽仕込み江戸時代から変わらぬお酢をたずねて~みずほ酢(橿原市)を訪ねました

2024年5月、初回に選んだのはミヅホ株式会社さんです。
私が生まれ育った、奈良県橿原市で明治27年(130年も前)より昔ながらの製法でお酢作りとお味噌づくりをされています。醸造施設である蔵部分は「国の登録有形文化財」にも指定されている由緒正しい製造元です。

📍ミヅホ株式会社 / 奈良県橿原市中町267
🏢 醸造酢・味噌の製造販売
https://www.mizuhosu.co.jp/

お座敷にあがらせていただくと、数々の表彰状が展示されていて歴史を感じました


🔸ミズホ酢の特徴
国産米を使用し、米を磨かずタンパク質が多い状態のお米を用いてお酢作りをすることで、タンパク質が分解されアミノ酸になることで旨みがしっかり出た純米酢で、どでかい木樽で大切に作られています。純米酢の他にも、玄米から作った、純玄米黒酢、すし酢を販売されています。奈良の方は、お近くのまほろばキッチン、そのほかネットでの直販はされていないようですが、商品を取り扱っておられるEC業者があるので、ぜひお買い求めください。純米酢は500mlで360円程度だったかな。とにかく、こんなに手間暇かかっているのにお安いです。

🔸やすなが伝える、3つの仰天ポイント!

・その1 巨大な木桶とその数
・その2 お酢屋さんなのにお酒だってつくれちゃう?!
・その3 木だるにお布団被せて寝て待て💤

では、写真を交えながら解説していきますよ〜

その1 巨大な木桶とその数

身長よりはるかにでかい巨大な木桶
創業の地にある木桶

木桶の大きさ、そして所狭しと並ぶ木桶の大迫力がなかなか写真では伝わりきらないのが残念ですが、本当に圧巻でした。100樽はあるとおもうよ〜とさらりと代表の大西さんがおっしゃるのですが、いぇぇえ!100樽も?!木桶自体が貴重なんじゃなかったの?!とハテナがたくさん浮かびました。
それくらい、こんなにも大きさ、数とも木桶が残っている場所は全国的にみても非常に稀です。
なぜなら、木桶は手作業でつくられるのですが、それを作る技術を持つ職人さんが居られなくなっています。(本当に産業も伝統もこうやって途絶えるんですね)近年では小豆島で木桶を復活させようという取り組みが山六醤油さんを中心に行われていて、少しずつ認知度も上がってきているとはいえ、まだまだ一部の方にしか、その現状や取り組みが知られていないはずなので、ぜひこれをきっかけに取り組みを見てみてくださいね。
リンクを貼っておきます。

その2 お酢屋さんなのにお酒だってつくれちゃう?!

酢の原料になる”酒”をつくるタンク。でかい!
酒造りはホーロータンクで行われる。木樽だと温度のコントロールができないので都合が悪い。酒は寒いのを好むので、暑くなってきたらタンクに水を垂らし、水の温度と気化熱のダブルパンチ冷却する。

はい、作れるんです。みなさんご存知でしたか?
お酢は、簡単に説明すると”酒を酢酸発酵することでお酢になる”んですよ!
みずほ酢さんではこの緑色のホーロー製のタンクで、寒い時期に食用のお米からお酢の原料になる酒を作ります。
日本酒と製法自体は変わらないそうなのですが、大きな違いは『使用する麹菌と米を磨くかどうか』。
お酢は酸っぱいだけではなく、やはり日本人が大好きな”旨み”が欠かせません。
その旨みは元をただせばタンパク質!
このタンパク質の含有量を増やすため、日本酒のように米は磨かず使用するそうです。できた酒は簡単にいうと、”どぶろく”。今回、現物を見せていただくことは叶いませんでしたが(そもそも酒造りは10月から3月くらいの寒い時期)、私自身、お酢とお酒の関係性が結びついていなかっただけに、かなり驚きました。

※ちなみに、玄米を原料に用いると黒酢になります。黒酢は、お酢にさらに”うまみ”の付加価値をつけたもので、S50年代に製造が始まりました。

その3 木だるにお布団被せて寝て待て💤

右奥にあるプレスをする機械で酒を絞ります。S50年代から現役です。
館に入るや否や、夥しい数の木桶が並んでいて圧倒されました。もう少しでホースに引っかかるところでした。

ところで、ミズホ酢さんのお酢は、木桶づくりのほかに『静置発酵』といって、木樽に種酢(できあがった酢)・もろみ・水・酢酸菌を入れてかき混ぜずにそのまま置き、酢酸菌の力のみで発酵させる伝統的な製法で作られます。

実に、私たちの手に届くまで10ヶ月かけてこのお酢はつくられてます😉

ぜひ、こちらのお酢を楽しんでみてね!

👩‍💻https://www.mizuhosu.co.jp/
🛒https://item.rakuten.co.jp/teshigoto-miharu/c/0000000381/

🔸about me

Delish Dining Japan代表
フードプランナーとして、食で日本と世界をつなぐ (Based in 奈良)
商品開発におけるコンセプトメイキング、食をきっかけにした地域づくりやWSなど、食に関する幅広い業務を受けています。これからは、子どもたちに海外でのお料理教室の経験や都内での業務経験などの実体験をお話し、世界を広げるきっかけづくりもしていきたいと考えています。

📮お問い合わせ
yasuna@delishdining-japan.com


-略歴-
日本の家庭料理教室Yasuna's Japanese Home cooking主催(2016-2017,カナダトロント)食を通じた国際交流を体現。帰国後、大手外食企業 株式会社クリエイトレストランツホールディングス本社勤務。新業態開発・マーケティングに従事。都心の一等地から郊外のロードサイド、海外出店において、幅広い業態開発やメニュー提案を行う。(2017-2022年,東京)、2022年秋、地元奈良にUターンし、Delish Dining Japanを開業。現在に至る。

-My History-
2011年ニューヨークで、食は国籍、言語、文化、人種、宗教、性別など、あらゆるバックグラウンドが違っても、人と人とをつないでくれる万国共通のコミュニケーションツールであると大感激し、食をLife Workにするきっかけとなる。一方で、海外で提供される多くの日本食は我々日本人が食べているものとは異なり、独自のアレンジが加えられていることが多く、『ホンモノの日本食』を海外の方に伝えたい!という強い想いから、日本の家庭料理教室を開くことを目的にワーキングホリデーを利用しカナダトロントへ。トラブル続きであったが、名前も顔も知らないカナダ人の方々の支援のおかげで、到着100日目に料理教室をスタートする。帰国後は、都内の大手外食企業で新業態開発やマーケティングに従事し、連日の試食やネタ探しのための食べ歩きで激太り&肌荒れが治らない日々を過ごす。ある日、医者の友人から『食こそが健康の要である』という話を混々と説かれ、仕事以外の家での食事を整えることを決意。そのタイミングで、コロナ禍になり、必然的に自炊が増える。裏を見て「おいしい」を買う習慣(岩城紀子著)という本に出会い、大切に守られてきたはずの日本の食文化が壊れてしまう現状に瀕していることを知りました。消費者と生産者をつなげることで、豊かな食体験を増やし、消費拡大のきっかけになることを願い、やすなの食探検を始めました。


またお会いいたしましょう!



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