韓国|ソウル:辛い→甘いの無限ループ“タッカルビ”、熱々の“チャジャンミョン”
4月2週目の食費
期間
4月10日(月)〜 4月16日(日)
食費
Total 3.4万円(339,066ウォン)
外食:5回 27,800円(278,000ウォン)
自炊:9回 4,746円(47,457ウォン)
お菓子作り:3回 1,361円(13,609ウォン)
チョントン・チュンチョン・タッカルビ
(정통춘천닭갈비/正統春川タッカルビ)
数年前に東京で流行ったチーズ・タッカルビは、タッカルビにとろけるチーズを、チーズフォンデュのようにまとわせながら食べる食べ物だけど、タッカルビは韓国では定番メニューの一つで、チーズ・タッカルビよりもただのタッカルビが主流だ。
チョントン・チュンチョン・タッカルビのメニューにはチーズなどのトッピングは一切なし。トッピングを用意していないのと、メニューが一つ(タッカルビ)しかないので、着席するのと同時に、マリネ(ヤンニョム)された生の鶏肉が運ばれてきて、鉄板の上でチョキチョキと切ってくれる。目をつぶりながらも切れるんだろうなぁと思えるような熟練の手さばきである。↓見事なハサミ使いを収めた動画。
具は、鶏肉、お餅、キャベツ、長ネギ、さつまいも、エゴマの葉。茹でたうずらの卵が殻のままおかずとして提供されるので、殻を剥いて鉄板に合流させたり、添えられている塩をつけて食べたりする。辛めの料理なので、チルソン(七星)・サイダー(日本の三ツ矢サイダー的なポジション)とトンチミという大根の辛くないお漬物が一緒に出てくる。
トンチミ
トンチミは甘さと酸っぱさのある大根の辛くないお漬物。大根よりも漬け汁がメインという感じで、ジュースのように飲んでも良いとされている。お肉の油と甘辛な味付けに飽きてきたら、この漬け汁を飲んでスッキリさせて、また食べる、というエンドレスループに欠かせない存在なのである。
トンチミはお店ごとに、家庭ごとに、それぞれこだわりのレシピがあり、味も違ってくる。塩っぱかったり、薄味だったり、甘めだったり、甘さ控えめだったり、生姜が効いていたり、など。このお店のトンチミは、塩っぱさ、甘さ、酸っぱさどれも強めで、小さい頃、学校の前の駄菓子屋さんで食べていた、凍らせたすももの氷菓子(すもも漬け)そっくりの味で、懐かしくて漬け汁を全部飲んだら、塩分過多だったようで、帰宅後1Lの水をごくごく飲まなければならないくらいだった。
辛い→甘いの無限ループ
このお店は平凡なメニューなのに、常に並ぶ人の絶えない有名なお店だ。なんでかなぁと思うんだけど、今回改めて思ったのは、タッカルビとうずらの卵とトンチミと、それからサービスで出てくるサイダーが、辛い→甘い(サイダー)→辛い→マイルド(卵)→甘辛い、こってり→甘酸っぱくてスッキリ(トンチミ)このループに、人を、見事な手さばきで引き入れてしまうからなのかなと言うこと。
クァンソン・バンジョム(광성반점)
韓国のジャージャー麺はチャジャン・ミョンといって、ドラマなどにもよく登場するので、よく知られている食べ物の一つだと思う。
チャジャン・ミョンには、普通の”チャジャン”と”カン・チャジャン”の2種類があり、普通”カン・チャジャン”の方が少しだけ高い。普通の”チャジャン”は麺に作っておいた肉味噌のタレ(ソース)をかけるだけなのに対して、”カン・チャジャン”は作り置きの肉味噌ベースを注文が入ったら再度加熱して、タレ(ソース)として仕上げる一手間がかかるからと言う説明を多くの人がしている。でも本来の”カン・チャジャン”は、肉味噌のタレ(ソース)と中華麺を炒めながら和えるものと言う人もいる。
クァンソン・バンジョムは、”カン・チャジャン”の名店である。このお店の”カン・チャジャン”は肉味噌と麺を炒めながら和えたもの。ソウルでこのスタイルの”カン・チャジャン”が食べられるお店をこのお店以外には知らない。
カン・チャジャン
普通の”チャジャン”ミョンは、どんなに混ぜたとしても、お皿の上で混ぜるので麺とソースが完全にはからまないが、”カン・チャジャン”は中華鍋(鉄板)の中で炒めながら和えるので、麺がソースを吸収する。だから、”カン・チャジャン”は、噛むごとにソースの味を感じることができる。そして、油でコーティングされた麺とソースは、なかなか冷めないので、最後まで熱々の麺を食べることができる。↓熱々の麺から湯気が立っている様子。
ソウルの多くの中華料理店の味付けは、酢豚も”チャジャン”も甘めの味付けである。甘くてしょっぱい。このお店の酢豚と”チャジャン”は相対的に甘さが控えめである。”カン・チャジャン”の発酵された味噌のコクとその奥にある深みのある甘さ。味付けが見た目ほど濃くないので、エンドレスに麺を食べたくなってしまう。昔ながらのお店らしく、揚げ焼きの冷凍餃子が無料のサービスで出てくる。
今週もごちそうさまでした。