障害児だけじゃなく、みんなにサポートブックがあればいいのに
乳幼児期、小児期の”仕事×子育て”について、どちらかを妥協するのではなく、両方自分が納得できる形で取り組むにはどうしたらいいのか、ゲストを迎えて一緒に考える企画、【親になったらやりたいことはできないの?】
今回は、『自己理解コーチ』として活躍されている、山田 千紘(ヤマダ チヒロ)さんに、
『仕事×育児』の向き合い方や、
子どもの障害との向き合い方、
現在のお仕事である『自己理解コーチ』になるまで等
『仕事×子育て』の葛藤からやりたいことを見つけて仕事にするまでの、様々なお話を伺いました。
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1.自己紹介
釘丸:本日は、山田 千紘(ヤマダ チヒロ)さんにお越しいただきました。山田さん、よろしくお願いします!
山田さん:はーい!よろしくお願いしますー!
①略歴
②プライベート
釘丸:趣味の『八木仁平』というのは、自己理解プログラム開発者の八木仁平さんのことですね笑
山田さん:そうです笑。
釘丸:アドラーELM勇気付けリーダーというのはどういった内容なんですか?
山田さん:アドラー心理学を知らない人や、ちょっと知ってるけど、どうやって日常に落とし込むの?って方向けに、アドラーの教えを日常でどう活かせるかというのを、一緒に講座で進めていく、というものです。
釘丸:自己理解コーチの勤務形態はいかがですか?フルタイムだとか、フルリモートだとか。働き方について知りたいです。
山田さん:フルリモートで、働く時間も自分で決められます。私は子育てをしているので、朝5時から無料カウンセリングをやってみたり、オンラインイベントを立ててみたりしています。
山田さん:私は朝活派なので、朝にガーっと働いて、昼は眠くなっちゃうのでちょっと昼寝して笑。夕方に少しコーチングする時なんかもあります。夜は家族の時間としています。
釘丸:かなりフレキシブルに働けるんですね。旦那様の働き方はいかがですか?
山田さん:主人は、月~金で8時~17時の仕事をしています。
釘丸:幼稚園や保育園、学童の有無はいかがですか?
山田さん:幼稚園を利用しましたが、学童は使っていないですね。
釘丸:ご実家は近いんですか?親族の方にサポートしてもらえるとか、もしくは、サポートは得られずワンオペの時もあるとか。
山田さん:私が住んでいる都内から実家まで1時間くらいですけど、実家は商売をやっているので、なかなかサポートは得られないです。主人の実家は、神奈川の端で、年に1度帰省するくらいです。なので、夫婦ともに親族のサポートは得られないです。
2.『仕事×育児』の両立の悩みとその向き合い方
①仕事と子育てと自分の時間の割合
釘丸:仕事と子育ての両立について、どんな悩みがありましたか?
山田さん:私はもともと専業主婦だったので、後から仕事が入ってきたんです。
専業主婦の時って、子どものことで100%使ってしまうんですよね。だから、逆に時間をかけすぎていた。そんな時に仕事が入ってきたので、子どもと仕事の割合が半々になり、いい感じになったかなと思っていたんです。
でも、仕事が忙しくなっちゃうと、子育ての割合が少なくなっちゃうので、そういうところで悩んでいました。
自分と子どもと仕事の割合が、3 : 3 : 3くらいがちょうどいいなと思っています。
釘丸:自分 : 子ども : 仕事の割合がある中で、そのバランスが崩れて子どもの方に比重がいってしまっている、というモヤモヤですね。
子育てだけやっていると、色々と手をかけちゃうんだけど、そこに仕事が入ってくると、自分のキャパシティを按分せざるを得なくて。だから、良い意味でいい感じになりますよね。
一方で、「自分の時間をもうちょっと取りたい、もうちょっと仕事したい」って葛藤を感じている方も多いんじゃないかなと。実際、僕も感じています。
山田さん:ほんとですね。これ、すごく良いテーマだと思います。
釘丸:ありがとうございます。だからこそ答えがほしくて。
自分の時間、子育て、仕事に、色々な比率がある中で、うまいこと自分が納得できる形にしたいなと思いつつも、なかなかできないジレンマがある。
これって、どうやったらいいんだろう、どう解決したらいいんだろうって、すごく悩んでいるんです。
このあたり、どうやって向き合ったらいいんですか?
②『価値観』と『得意なこと』をはっきりさせる
山田さん:やっぱり、自分の『価値観』と『得意なこと』は、はっきりさせた方がいいなと思っています。
私は、自分が満足できる最低ラインを決めています。例えば私の場合は、24時間のうち、2時間『内省タイム』があれば良いんですよね。
その2時間をどうやって捻出しようかと、色々考えて無駄を排除し、確保するようにしたら、とても良い感じになりました。
釘丸:2時間確保できるのはすごいですね。
ちなみに『内省』って、どんな意味なんですか?
山田さん:『内省』は、ずーっと頭の中で思考する力というか、ぐるぐる考える力です。『内省』を持っている方は、それを頭の外に出す作業をするとすごくスッキリしますよ。
釘丸:なるほど。『内省』という誰もが持っている資質があって、山田さんはそれが強いから、たくさん満たしたいという欲求があるんだけど、子育てや仕事、自分のことに追われて、『内省』という脳内ディスカッションをする時間が取りづらかったと。そういった悩みですか?
山田さん:そうです!まとめるのうまいですね笑
釘丸:ありがとうございます笑
③『内省』持ちの方へ。時間の確保の仕方
釘丸:2時間確保するって、僕の感覚だとかなりハードル高く感じてしまうのですが、どうやって確保するんですか?
山田さん:私は早起きして確保しています。とはいえ、うちの子どもたちは今10歳なので、子どもたちが同じように早起きしてきても、自分たちだけで遊んでいられる。だから、子どもたちが早起きしてきたからといって私がかまうことはないんですけど、
子どもが小さかった頃は、起きてきちゃうと、「あぁ!やんなきゃ!」ってなって、途中で内省時間が終わってしまうことへのストレスを感じていました。
釘丸:そうなると、1〜3歳くらいの一人で遊べない時期が大変なのかなと。「お父さん、お母さん」って子どものチャチャが入る。それで自分で考える時間がプツンってなっちゃう。
山田さん:そうそう。その時期って、内省時間をぶっ続けで取るのが難しいじゃないですか。それがストレスでした。
山田さん:どうやったら自分の時間が取れるだろうかって、その時めちゃくちゃ考えていました。
釘丸:頭の中でじっくり考えたい、いわゆる『内省』が高い人って、スポーツのゾーンに入るみたいな感じで、一回集中すると2時間3時間とか長く集中できるんですけど、
細切れの、10分集中して5分休んでみたいなのが苦手な人が多いのかなと。
釘丸:そうすると、子どもが小さい頃ってどうしてもそういった細切れ時間が多くなっちゃうから、内省が満たされないなってモヤモヤしちゃいますね。
山田さん:いやー、めちゃくちゃわかります!
釘丸:今振り返ると、どうやって対策していましたか?考える時間を確保する、内省を満たすための対策。
山田さん:とにかく、5分でできること、10分でできること、20分でできること、ってリスト化していました。とはいえ、やっぱり途中で遮られちゃうんですけどね笑
だから、完璧主義を捨てるというか、完璧にはできないんだって諦めることになります。
釘丸:諦める力って、子育て中にめちゃめちゃ培われますよね。
山田さん:わかります!諦める力、大事!!
④タンポポを見る時間は諦めない
釘丸:子育てのキーワードとして、『諦める』とか、『完璧主義を捨てる』って言葉をよく見聞きしますけど、良い意味で山田さんが諦めたことってなんですか?
山田さん:全部です笑
釘丸:全部笑
山田さん:子どもが生まれるってなったら、「この子には〇〇をさせたい」とか、「こんな風に育てたい」って思い描いていたことを、全部捨てた気がします笑
釘丸:逆に、諦めなかったことはありますか?
山田さん:私が大事にしているのは、『内発的な動機』です。自分の中から溢れてくる「やりたい」って気持ち。それを子どもが感じたときに、そこだけは諦めずに確保してあげています。
例えば、道を歩いているときにタンポポの花を見る時間。
それで幼稚園に遅れそうになっても、絶対に足を止める。「この子は今、タンポポを見ていて、綿毛を見ていて、その瞬間に一番良いものを獲得しているんだろうな」って思っているので。
釘丸:それは、言語化するとどんな価値観なんですか?
山田さん:『自尊心』ですね。自分を大事にする。自分が感じたことを大事にする。それは子どもにも一番大事にしてほしいって思っているので、諦めなかった。
⑤「遅刻は当たり前だと思って下さい」
山田さん:その話に関連することだと、『世間の普通とかを捨てた』というのがありますね。
「幼稚園に間に合わないから早くいかないと」とか。私は、「幼稚園に遅刻しようがなにしようが良いだろう」と思っている派なので笑
子どもの内発的なものを、優先して大事にしています。
釘丸:なるほど。いわゆる世間の普通って、『内発』の反対の言葉で言うと『外発』になるのかなと。
『内発』というのは、自分の心の内側から溢れてくる、楽しい、美味しい、きれいっていう、主観的なも
の。
『外発』は、幼稚園に遅れてはいけないといった、世間一般の義務やルール、通念といった、客観的なもの。そんな感じでしょうか。
…僕は正直、外発的なものに流されちゃいがちです笑
山田さん:普通はそうだと思いますよ笑
釘丸:幼稚園に遅れてはいけない、上司の期待に応えなければならない、良いお父さんやらなきゃとか、お金稼がなきゃとか、資本主義の階段を上り詰めなきゃといった外発的なものって、誰かから言われたこと、知らず知らずのうちに自分が思い込んでいたことに支配されがちなのかなと。
逆に、「内発的に生きられたら、すごく世の中生きやすくなるよな」って思います。どうしたら山田さんみたいに、内発的に生きられますか?
山田さん:とはいえ、多分一般的に言えば、先生からしたら私はモンスターペアレントだと思うんですよ笑
釘丸:笑
山田さん:「守らねえな…」「間に合わねえんだけどこっちは(怒)」って思われているはず笑
山田さん:でも、幼稚園って学期のはじめに面談があるじゃないですか。そこで、「うちはこういうことを大事にしてます」って伝えたんです。「申し訳ないですけど、遅刻は当たり前だと思ってください」と笑
釘丸:遅刻は当たり前ってすごいですね笑
山田さん:そんな感じで先に頭を下げておいて笑
ただ、幼稚園側も、行事なんかで、「これだけはどうしてもちゃんと出てほしいんです」ってときがあると思うので、「それはちゃんと合わせていきますよ」って伝えています。
『ここだけはあっちも大事だ』ってことはあると思うので、そうやってすり合わせていくのが良いのかなと。
3.子どもの障害との向き合い方
①子どもの障害が分かったとき
釘丸:自分の大事なことをぶらさずに生きていくって、勇気がいるというか、なかなかできることじゃないなって思います。だからこそ、山田さんはなんでそれができるんだろう?って、これを見てくださっている方も思われているかと思うのですが、
…なぜできるんですか?
山田さん:なぜですかね笑
やっぱり、自分が外発で生きてきてしまって、落ち込んだんですよね。私は母親が、今でいうアダルトチルドレンみたいな感じで、母親の期待に応えることが生きがいみたいな感じだったんです。それを取っ払った瞬間から生きやすくなった。「誰かの期待に応えなくてもいいんだ」って、なんとなく思い始めたんです。
釘丸:取っ払えるようになったきっかけは覚えていますか?
山田さん:うちは子どもが障害児なんです。長女は知的障害と自閉症スペクトラム。次女も軽度のADHDと自閉症スペクトラムがあって。
その診断を受けた瞬間から、ある意味「一般的な道ではないんだろうな」って覚悟ができていた。
そこから、じゃあ外れたなら外れたなりに、幸せに自立することを目指してやっていけたらいいんじゃないかなって思ったんです。そこら辺からですね。
釘丸:自閉症スペクトラムやADHDと診断されたときって、どういう風に向き合われたんですか?
…すみません、話されたくなければ別の話題にいきましょう。
山田さん:いえいえ、大丈夫ですよ。
私は言語聴覚士という資格を持っているのですが、実習でそういう子がいることを見ていたんです。なので、内容は知っていたし、0歳のときに、定型の発達ではないってことに気付いていた。「あ、これは覚悟しないといけないな」と。1歳になるときにはだんだんわかってきて、で、診断を受けて、「あ、やっぱりな」って感じだったんです。
…あ、ごめんなさい質問なんでしたっけ?笑
②幸せに生きている先人たちがいる
釘丸:お話していただいてありがとうございます。診断を受けた時にどうやって乗り越えたというか、これ表現合ってるのかわからないんですけど、同じように悩まれてる方もいらっしゃるのかなと思ったんです。
少しだけ僕の話をさせてもらうと、僕、学生時代に塾講師のアルバイトをやっていたんです。その時、ADHDの子や自閉症スペクトラム、アスペルガー、ディスレクシアの子って、結構いるというか、確率は低くない、むしろ多いくらいだなと思ったんです。
だから、山田さんはどうやって乗り越えたのかなって気になったんです。
山田さん:まあ、ショックはショックだったんですけど、でもやっぱりね、先人たちがいるって思ったんですよ。自閉症スペクトラムやADHDの大人の人を、本や動画でみて、「あ、なんかすごい自立なさっているし、楽しそうに生きていらっしゃるなあ」と思ったので、そこでちょっと安心感が得られました。
山田さん:じゃあ後は、できないところは絶対あるけど、社会の資源やサービスをわかっていれば、自分でヘルプを出せるようになっていれば、それらが助けてくれると思うし、ある意味で、そういうのに頼りまくる。でも、頼るためには、自分ができないことはしっかり認識できていないとダメじゃないですか。
山田さん:そこで自己理解に繋がるんですけど、自分を理解しておく、なにが得意で苦手なのかを理解しておくってのは、健常者、障害者かかわらず、やっておいた方がいいなと思っているんです。
③「どんどん生きやすくなるのかなと、私は希望を見ました」
釘丸:ADHDや自閉症スペクトラムもそうですけど、なんというか、表裏一体だと思っています。見方の問題なのかなと。
例えば、僕の経験則でしかないんですけど、塾講師時代に、ディスレクシアの生徒を見ていたんです。
釘丸:その子は、黒板に書いてあることがわからなかった。でも、耳がめちゃくちゃ良いんですよ。耳で理解することにものすごく長けていた。結果、その子は県内最難関の高校に合格したんです。
だから、言い方とか見方の話だよなって思います。
山田さん:そうですね。まだ認知度が低いからマイノリティになっているのかなと思うんですけど、最近ですよね、発達障害支援法という法律ができたのも。
山田さん:法律がちゃんとしたのが最近ですし、認知度はこれからあがってくると思うんです。
なので、どんどん生きやすくなるのかなと、私は希望を見ましたね。
釘丸:なんというか、0か1かの話じゃなくて、グラデーションだと思うんです。ある線を超えたからADHDって診断されただけというか。しかもそれは悪いことじゃなくて、むしろ色んなことに興味を持ててうらやましいなとすら思う。
自分を理解するとか、目の前のことを受け入れて、どうやって周囲から助けてもらおうかとかって、自己理解することって、ほんと大事だよなって思います。
4.今の仕事をやりたいと思ったきっかけ
①子どもの得意なことや苦手なことを言語化したい
釘丸:今のお仕事である自己理解コーチをされることになったきっかけはなんでしたか?
山田さん:子育てしていく中で、子どもの得意なことや苦手なことを言語化しておけば良いんだってことに気付いたんです。
山田さん:障害児は、サポートブックというのを作って小学校あがるときに先生にその一覧を渡すんですよ。それが障害児だけじゃなく、「みんなそのサポートブックがあればいいのに」って思ったのがきっかけで、自己理解すごい大事じゃん!って思ったんです。
山田さん:なおかつ、今の30〜40の子育て層が自己理解ができていれば、子どもたちも自己理解ができるんじゃないかと思って。
今って、色々なことが過渡期じゃないですか。なので、「今の30〜40の子育て層ってめちゃめちゃ重要だな」と、「がんばらないとだぞ」って言いたくて、自己理解コーチになりました。
②就活と自己理解と教育
釘丸:僕は会社員なんですけど、就活の時、「釘丸君は何ができるの?」「強みは何?」って、さんざん聞かれたんです。でも、「いやいや、そんなの考えたことないよ!」ってずっと思ってた。ところが就活になると、みんな、さも今まで考えて生きてきましたよ感を出しながら、「私の強みは〜」とか、「こんなことできます!」とか、「潤滑油として〜」みたいなこと言ってて、すごく違和感を感じていたんです。
会社にいても、「君はどんなバリューを出せるの?」ってことを言われるわけじゃないですか。それはおかしな話で、「いやいや、義務教育で習ってないんですけど…」って思ってる。
山田さん:ほんとですね笑
釘丸:だから、今の30〜40の子育て層が、自分の得意なことや、どんな価値を提供できるかを理解しておくことで、その背中を見ている子どもたちは自ずと、自分の得意なことや価値観に気付くようになるし、それを磨くようになる。お話を伺っててそう思いました。
山田さん:素晴らしい、、、まとめが素敵!
5.親になったらやりたいことはできないの?と思っている方へ
①やりたいことをやっていないことの方が社会の損失
釘丸:改めて、親になったらやりたいことはできないのって感じている方に届けたいメッセージはありますか?
山田さん:自己理解プログラム開発者の八木仁平さんが良く言っているんですけど、「やりたいことをやっていないことの方が社会の損失」って彼は言っているんです。「苦手なことをあなたがやることで、社会の損失になっている」というのを私は頭に刻んでいて。
まずひとつは、先程の『世間の目や常識、外発的なものを捨てる』というのがこれに繋がるんですけど、母になったから、子育てもする、料理もする、送り迎えもするって思っている方も多いと思うんですけど、苦手なことであれば、外注しても全然良いって思っています。実際、私は苦手なことをどんどん手放しています。
料理は、専業主婦の時代があったのでやっていたんですけど、全然ウキウキしないし、苦手なのでたくさん失敗するし、家族からもそんなに美味しいねって言葉もあまりない笑
釘丸:それは悲しい笑
山田さん:それで、「これはもう手放していいんだ!」って思い、『キッズライン』ってサービスあるじゃないですか。あれで料理してくれる方もいらっしゃるので、それで来ていただいて、1週間分いっぱい作ってもらって冷凍しておき、レンチンして食べるってことをしてるんです。
山田さん:それで、料理してくれているヘルパーさんが、「私、料理が趣味なんです」って言ってたんですよ。その時、私の苦手なことである料理を手放したことで、彼女が社会で輝ける場所ができたって思った。「これだ!これだよ!Win-Winじゃん!!」と。
なので、「苦手なことってやっぱり手放した方がいいんだ」って思ったんです。だから、今あなたが苦手なことをやっているなら、どうにかして手放す方法を模索してほしい。
山田さん:送り迎えなんかも、最近は習い事に送迎サービスが付いているものもあります。やりたいことをやるってなったら、苦手なことを手放す方法も見えてくると思うので、やりたいことは我慢しないで、苦手なことを代行してくれる、代わりにやってくれる、なおかつ、その人たちが輝ける場所を提供していると思って、どんどん手放していって良いんじゃないかなと思います。
②自分の苦手なことは、誰かの得意なこと
釘丸:「自分の苦手なことって、誰かの得意なこと、やりたいことだよな」って、お話を伺っていて思いました。
世の中、みんなが苦手なことを手放して、その手放したことは誰かの得意なこと、やりたいことなわけで、それは小さいことかもしれないけど、ミクロ的にはサンプル1かもしれないけど、少しずつスケールしてマクロ的に大きくなっていくことで、世界のパズルのピースが埋まっていくように、世の中うまく回るようになるんじゃないかな。
「そのためには何が必要なんだろう?」って思った時に、ちょっとチープな言葉かもしれないけど、諦める力、つまり、苦手を手放す力なのかなって思うし、自分はなにが苦手で、なにが得意なのかってクリアにすることも大事だな、それが自己理解なのかなと、自分の中で落とし込めた気がしています。
山田さん:めちゃめちゃ素敵ですね。なおかつ、自分のやりたいことって内発じゃないですか。外発の人がやんややんや言ってくると思うけど、なんか普通の道からは外れてる、外れて怖いって感覚があると思うんですけど、
それを、周りを固めるというか、内発で生きている人に囲まれるというのも一つだし、自分の原体験を見つけておくっていうのもそう。そういうので自分のやりたいことに向けて邁進していった方が、世の中絶対うまくいくんだろうなって思っています。
③『しなきゃしなきゃ』で埋もれている方へ
釘丸:そういう社会を実現していくために、僕は自己理解することってめちゃめちゃ大事だよなって思っています。そこでまさに、山田さんが自己理解のプロである自己理解コーチのお仕事をされていますけど、どういった方に自己理解プログラムを受けてほしいなとか、お話聞いてほしいなって思いますか?
山田さん:外発に埋もれちゃってる方です。しなきゃしなきゃしなきゃで埋もれている方は、絶対受けてほしい。しなきゃで生きていると、自分のことがどんどん嫌いになっていくと思うんですよ。「なんかできないこと多いな…」と。自分をいじめている人が多いなと。
そういう方にはぜひ受けていただきたい。
やりたい、できるってことが少しずつ積み重なっていくと思うから。
④お金って意外となんとかなる
山田さん:あとは、お金の話なんかもあって。意外にみんな、出ていくことばかり考えていらっしゃるのかなと思っていて。
子どもがいると、児童手当なんかがもらえるじゃないですか。そういうもらえるものをまず把握しておくのって大事かなって思っています。
困ったら役所に行って、「今受けられるサービスはありますか?」って貪欲に聞くのが良いです。うちも、「送り迎えが困っているんです」って聞きに行ったら、「障害者手帳がある人への送迎サービスありますよ」って教えてもらい、そのサービスを受けているんです。
なので、「なんか困ったな…」と思ったら、役所に相談しに行けばなにかしらサービスを教えてくれると思います。
うちの自治体の話ですが、去年から給食費が無料になったんです。あと、うちの子はフリースクールに通っているんですけど、都内でフリースクールに通っている人って、2万円の補助が出ることになりまして。
そういう情報をちゃんと取れていると、「もらえるものがあるんだ」って気付けると思うので、もらえるお金やサービスは何なのかって確認するのも一つの手なのかなって思います。
だから、お金って意外となんとかなるというか、増やせる方法ももらえる方法もあるし、そんなに不安になることもないのかなって思っています。
釘丸:役所って、そういうのやってくれるんですね。知らなかったです。
山田さん:自治体によって名前が違うんですけど、私の自治体は子育て支援課ってところです。そういうところに相談して、「今めちゃめちゃ困っているんです」って言えば、なにかしら言ってくれると思いますよ。
釘丸:そうなんだ。行こ。お金やばいし笑
山田さん:釘丸さん、第3子がいらっしゃるので、10月から第3子は3万円の児童手当が出ますもんね。
釘丸:そうなんですよ!10月からですね!本当に助かります…!
そういうわけで、今回はこの辺で閉めたいと思います!
山田さん、本日は誠にありがとうございました!
山田さん:はーい!ありがとうございましたー!
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