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【米国市場】米雇用統計は堅調、利下げ鈍化で米国債利回りが上昇!好決算で株価が1年ぶりに急上昇!
米1月雇用統計(失業率・非農業部門雇用者数)
非農業部門雇用者数は、14万3000人と市場予想の17万2000人よりも2万9000人ほど下回りましたが、ネガティブになるような結果ではなく依然として米雇用市場は堅調であることがわかりました。
・非農業部門雇用者数:14万3000人(結果)・17万2000人(予想)・30万7000人
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前回の大きく上振れたこともあり、市場の期待感が強まった影響で市場予想は高まったものの14万3000人は月平均と同等程度で雇用市場は堅調です。
1月の失業率は4.0%と前回の4.1%からよくなり、鈍化傾向にあります。失業者数は680万人で月間で変化はほとんどありませんでした。
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詳しくは下記の記事でまとめていますのでご参考ください。
ミシガン大学消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、市場予想の71.9よりも大きく下回り67.8となりました。
・ミシガン大学消費者信頼感指数:67.8(結果)・71.9(予想)・71.1(前回)
アメリカの消費者信頼感指数は、トランプ大統領の関税による物価上昇の懸念により大きく落ち込みました。発表されたデータによると消費者は今後1年間で物価が年率4.3%上昇すると予想しており、関税によるインフレ懸念がかなり強いことが窺えます。
トランプ大統領が関税を導入し始めれば、インフレが再熱しその価格が消費者が負担する可能性が高いです。消費者は今後消費への動きが弱くなる可能性が高く、米国全体的に消費が落ち込んでしまう可能性があります。
FRBのクグラー理事、金利について発言
連邦準備制度理事会(FRB)のアドリアナ・クグラー理事は、安定した労働市場、インフレの進展の鈍化、不確実な財政・貿易政策を考慮し、政策金利を当面維持するのが適切だと述べた。彼女は、FRBが12月までに1.0%の利下げを行ったものの、インフレ率は依然として高く、過去数カ月間は横ばい傾向にあると指摘した。
クグラー氏は、経済が堅調であることやインフレ目標(2%)を達成していないことを理由に、「しばらくの間」金利を据え置くのが慎重な判断だと述べた。FRBは、今後のインフレ動向や関税・移民政策などの影響を見極めるため、先週の会合で借入コストの据え置きを決定している。
クグラー氏は、米国経済は安定しており、2025年第1四半期も堅調な成長が見込まれると予測。最新の雇用統計では、1月の雇用者数が14万3000人増加し、失業率が低下しており、「労働市場は過熱も弱体化もしていない」と評価した。
また、米国の生産性の力強い成長についても言及。雇用の再配分や技術投資、新規事業設立の増加が生産性向上に寄与しているとし、特に新型コロナ以降、ヒスパニック系の起業家が大きな割合を占めている点を強調した。クグラー氏は、「起業家の増加が生産性を高め、米国の繁栄に貢献する」と述べた。
米国債
・米2年国債利回り:1.97%(前日比)・4.291(2/8:6時現在)
・米5年国債利回り:1.73%(前日比)・4.347(2/8:6時現在)
・米10年国債利回り:1.26%(前日比)・4.494(2/8:6時現在)
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米国債理利回りが4.4% から4.5%ほど上昇しました。雇用統計の雇用者数や失業率のデータが堅調だったことから、金利の据え置きが後押しされるような結果となりました。クグーラ理事などパウエル議長が発言していたように改めて利下げを急がないことを伝え、トランプ大統領の動きを見極めるようです。利下げペースが下がる可能性が高くなったことから、米国債利回りが上昇しました。
米国株式市場
NYダウ :-0.99%(前日比)・44,303(終値)
NASDAQ:-1.36%(前日比)・19,523(終値)
S&P500 :-0.95%(前日比)・6,025(終値)
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米国株式市場は全体的に下落しておりアマゾンの業績見通しが失望されて結果、株価は下落。ハイテク株関係が全体的に下落しました。
クラウドフレア
クラウドフレアは、第4四半期の収益が市場予想を上回ったことを発表し、株価が約1年ぶりの大幅な上昇を記録した。サンフランシスコを拠点とする同社の株価は、金曜日のニューヨーク市場で最大16%上昇し、163.50ドルに達した。
同社の第4四半期の売上高は前年同期比27%増の約4億6000万ドルとなり、市場予想の4億5230万ドルを上回った。1株当たり利益も19セントで、市場予想の18セントを若干上回った。
CEOのプリンス氏は、「2024年の終わりは非常に好調だった」と述べ、年間100万ドル以上を支出する大口顧客数が記録的に増加し、年末時点で173社に達したと報告。そのうち55社が2024年に新規参入し、半数以上が第4四半期に加わった。
ただし、第1四半期の売上高予想は4億6,800万~4億6,900万ドルと、市場予想の4億7,520万ドルを下回り、成長期待には慎重な見方もある。2025年の通期売上高予想は20億9,000万ドルで、市場予想と一致。
営業担当者の採用ペースは遅れているものの、営業の効率向上が今後の成長を支える可能性があります。