【A-1】勇者さまっ!出番です!
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これは、選択肢によって展開が変わる
「なんちゃってゲームブック風物語」の一部です
▶ぼうけんをさいしょからはじめるばあい
https://note.com/kudotomomi/n/nef0c41becde3
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【はかいしんのつるぎ】をかった
勇者は【破壊神の剣】を買った。
店主
「よっ!まいどあり!」
【破壊神の剣】を手に持った勇者。ずっしりと重みがある…が今のところ禍々しさは感じられない。呪いの武器ではないようなのだが…やや不安を感じながらも装備して素振りをしてみると、先ほどよりも軽い感じがする。
店主
「どうです?大丈夫そうですか?」
勇者
「ああ。やはり神が持っていたとされる剣と謳われるだけあって、高揚するよ。これなら魔物をばっさばっさと倒せそうだぜ」
店主
「どうかご無事で帰ってきてくださいねぇ」
勇者
「わかっている。楽しみに待っててくれ」
店主
「ところで、勇者様…馬車の手配はもう済んだんですかい?」
勇者
「いや、まだだよ。これからどこか探そうと思っていたんだ」
店主
「そうでしたか。ならちょうどよかった。実はね、わたしの弟子なんですが、キュロスというものがおりまして。もともとは、ドラゴンハンターの修行をしていた奴なんですがね。右目をドラゴンにやられまして、今は武器づくりの修行と、物資の運送をやっているんですよ…おーいキュロス!ちょっとこっちこい!」
キュロス
「はい、親方。なんでしょう?」
店主
「こちらは、うちのお得意さんの勇者様だ。今度、ブランドールをやっつけにいくんだってよ」
キュロス
「なんですって!?ブランドールを!?」
勇者
「ああ。君もブランドールを知っているのか?」
キュロス
「知ってるも何も、俺がこの世で一番殺してやりたいやつだ!あいつの飼っているドラゴンにこの目をやられたんだ!」
勇者
「そうだったのか…」
店主
「勇者様、お願いだ。うちの馬車を1台出すから、キュロスをお供として連れて行ってくれないか…おい、キュロス。お前勇者様を馬車に乗せて一緒に旅をしてこい。そして、お前も戦ってその目の恨みを晴らしてくるんだ」
キュロス
「親方…!?」
店主
「勇者様、どうですかね。きっと役に立つと思いますよ」
勇者
「ああ、大歓迎だぜ。ちょうど一人旅だと寂しいと思っていたところなんだ」
キュロス
「勇者様、こんな俺で役に立ちますかね?」
勇者
「ドラゴンハンターやってたんだろ?俺はドラゴンの生態にはてんで疎いから、むしろこの先々いろいろ教えてくれると助かるなぁ」
店主
「キュロスよ、お前はまだ若いんだし、まだまだやれるよ。そしてやっぱり冒険が似合っていると思うぜ。店の奥でウロチョロする商人なんてもったいねぇよ。」
キュロス
「わかりました!俺、やります!」
勇者
「ちょっと過酷な旅になるかもしれないが、よろしく頼むよ」
店主
「ブランドールのドラゴンをとっつかまえて来いよ。そんでもって皮ひっぺがしてドラゴンメイルにして売っちまおうぜ!」
キュロス
「はい!頑張ります!」
勇者
「よし!じゃあ明日出発だ」
キュロス
「旅に必要な荷物をまとめて、宿屋にお迎えに上がります!」
勇者
「よろしく頼むぜ!」
そうして、最強の防具・最強の武器・心強いパートナーキュロスを仲間にした勇者は、いよいよ旅立つのであった…
(そして旅立ちへ…に続く)