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夜漁り

フラフラしていても、真っ直ぐ歩けてしまう

そんな自分が可愛くなくて、なんか愛おしかった。


汚いやつらしかいない場所だと思ってたのに

お酒もタバコも苦手で、キョロキョロしてるあなたを見て

少しだけほっとした自分がいた


初めて会った日に、将来の話もしたし、

昔好きだった人が好きだった、あのバンドの話も

全部しちゃって


本当にこれで良かったの?って聞かれたら

しばらく無視しちゃう気もするけど

あなたが横にいる空気が、なんとなく気持ち良かった

だから、これでよかったんだよ



学校に行く理由は特に見当たらなくて

高校生になる頃にはしっかりサボり方が染み付いてた。

早起きして、似たような本を持って、

スタバで読んでたっけ


久しぶりに行ってみると何も変わってなくて

だけど、当然あの日のお客さんはいなくて

代わりなんていないこと、自覚しているくせにね、

それでもやっぱり世界が回りつづけるのが、切なかった



もう、どうにもならない感情が溢れて

ただ抱きしめてしまえばそれで終わりなのに

いつもそれをする勇気だけが出ないんだ

それだけで、この薄い壁は壊せると知っているのに

誰かと繋がりを持つことが恐ろしいんだ







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