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【ClusterVRTRPG】自作シナリオの舞台をVRで作る

この記事は「VRTRPG Advent Calendar 2024」16日目の記事です。
15日目の記事は空上 流一さんでした。新作TRPG楽しみですね!
明日はKanonさんの記事が公開されます。

こんにちは、幸先つぐむです! 普段はTRPGに関連して、シナリオを書いたり、PCのアバターを作ったりして遊んでいます。
さて最近、自作シナリオ「終の鐘に導かれし災厄の宴」をVRで遊べるワールドを作りました!この記事では、制作の過程や、こだわりポイントについて紹介していきます。
ちなみに、制作のきっかけはClusterVRTRPGサークル「タワミラ」にて参加した、VRコンベンション「ばちゃこん2024」でした。タワミラの活動については、12/22にネシロさんの記事が書かれるはずなのでお楽しみに!

シナリオとワールドコンセプト

「終の鐘に導かれし災厄の宴」は、中学校の文化祭を舞台に厨二病ロールプレイが楽しめるご愉快系エモクロアTRPGシナリオです。実は以前にもResoniteでセッションを行ったことがあり、VRTRPGとは相性の良いシナリオだと感じていました。
なにせVRでは、「邪眼が……疼く……!」と片目を抑えて膝を折ることが出来るのです。
VRTRPGといってもそのスタイルは様々でデスクトップからプレイすることも多いのですが、今回のワールド制作にあたっては、せっかくなので万全の状態で邪眼を疼かせてもらいたいという気持ちで、VRでのプレイ体験の良さを意識しました。

さて、VRでのプレイ体験の良さとは何でしょうか?私は「快適さ」と「楽しさ」に大別できると思っています。

快適さ:直感的な操作、酔いの軽減、など
楽しさ:美麗なワールド風景、凝ったギミック、など

常に〆切ぎりぎりを生きている私はこの記事も当日23時30分に執筆している訳ですが、ワールドはイベントというものに間に合わせなければなりません。それぞれのポイントにおいて力をいれる場所を絞った結果「ダイスロールの簡単さ」と「このシナリオらしいおもしろアイテムを置くこと」を頑張ることにしました。

BCDiceを改造してダイスロールを簡単にする

TRPGに欠かせないのがダイスロール!Cluster環境でのダイスロールを一気に便利にしてくれたのが、ginjakeさんが作成してくれたClusterで使えるBCDiceです!「VRなんだから実際に振ればよいのでは?」と思ったあなたは、きっと重力設定が軽すぎてどこまでも転がっていくダイスを追いかけた経験がないのでしょう。

ちなみに、ginjakeさんは他にも便利なツールをたくさん開発しています。14日目の記事でも紹介されているのでぜひ読んでみて下さい!

さて、BCDiceのおかげで複雑な判定にも対応できるようになりましたが、VRではコマンドのキーボード入力がしづらいという状況がありました。

そこで、BCDiceをチャットパレット付きに改造してみました!動画のようにボタンを押すだけでダイスロールが実行されます。

このツールにはClusterScriptを使っているのですが、プログラミング初心者のためこの部分が一番難しかったです。ChatGPTとにらめっこをしながら、なんとか形にすることができました。私が躓いたポイントについては、ツール制作初心者さん向けに、また今度まとめたいと思います。

このキャラシ付きBCDiceについてはタワミラのDiscordで配布しているので、興味のある方はぜひご参加下さい!

ただ現状では、チャットパレットの内容をUnity側で反映させる必要があり、その都度ワールドをアップロードし直す手間がかかります。将来的にはCluster上からキャラクターシートを直接読み込めるように改良したいです。

このシナリオらしいおもしろアイテムを置く

こだわりポイントの2つ目はこのシナリオらしいおもしろアイテムを置くことです。今回は†漆黒の堕天使の羽† をワールド内で装着出来るようにし、「シナリオならでは」と「VRならでは」を同時に楽しんでもらえるようにしました。

また、今までVRで遊んできての感想ですが、単純なGrabだとしてもインタラクションできるアイテムはあるだけで楽しいです。我々はアイテムがあると見るや触ろうとし、コライダーがあると見るや乗ろうとする人間なので、自由に遊べるように、サイコロやドーナツなど、持てそうなものはなるべく持てるようにしました。

持てるアイテムがあると写真撮影も捗る

おわりに

今回、ワールドやツール制作の過程では様々な方に助けられました。皆さまありがとうございます!
そして、イメージしていたシナリオ舞台が形になり、実際にその場所で人と一緒に遊べるのは本当に楽しいです!この記事を読んで気になった方、ぜひ、自作シナリオをVR化しましょう。


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