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仮説→人間の本質が「善」である理由①

はじめに

性善説or性悪説の議論はされていますが、

私は「ほぼ」100%性善説を信じています。

それは

仕事の都合上、これまでにかなりの数の見知らぬ老若男女に対面で会話をしてきて

実感として「人の本質は善である」

と感じているからです。

*ちなみに正確には体弱性善説(たいじゃくせいぜんせつ)です。
しかし今回は主旨とはズレるため、「性善説」だけに絞っています。

…「体弱性善説」の詳細はこちらに書いてあります



「ほぼ」とつける理由は、いまだに性善説を明確に説明できる言葉が思い浮かばないからです。(2023年2月現在)

実は「人間の本質は善である」という言葉は私の個人的体感としてそう思っているだけであり、それ以上ではありません。

つまり、それを第三者の皆さんが納得できるような言葉や表現方法が見つからないのです。

でも

私の経験上、そうとしか思えないので

私の個人的体験を皆さんに発信していくことで、一般化の糸口をつかめないかと考えているのです。

35万人分のサンプルを取ってきた

一般化の糸口をつかむためにまず、簡単に私の紹介をしたいと思います。

孟子が「性善説」、荀子が「性悪説」を唱えたのは有名ですが、私は過去の偉人たちの言葉を借りて、性善説の立場をとっているわけではありません。

私は実際に数多くの生の人間に触れてきたことで、人間の本質は善であると言っています。

対面した人数は少なく見積もって35万人。
なぜそんなに多くの人間に会うことができるのか。

それは私が、行商人だからです。

通りすがりの見知らぬ人に声をかけ続けて果物を売ること12年。現在も行商を生業としています。初めは、営業スキルを身に着けるため、という理由でしたが、とてつもない人間の数に声をかけてきたことで、人間の性質に面白さを感じ、興味レベルから研究レベルに移行し、ずーーっと続けています。

もともと大学時代に哲学を専攻し「人間とはどういう生き物なのか?」ということを研究していたため、それを座学ではなく、実践で学んでいるような感じです。

つまり、35万人のお客様は、人間の研究をしている私にとっては、イコール35万人分の貴重なサンプルデータです。

それを整理して振り返った結果、人間の本質は善だと感じたわけです。
つまり、性善説を裏付ける「人間の共通点」みたいなものを発見したので、それを発信していこうと思ったのです。

自分の感覚は他の人にとっても当てはまるのか?
その辺の興味が湧いてきたので、反応を見ていきたいのです。

ですので、これを読んでくださった皆さんから、少しでも何かの気づきやフィードバックをいただけると幸いです。

まずは私の仕事を映像でご覧ください。

本当に35万人に声かけてきたの?

イメージがつきにくいと思うので、まずは私の仕事の風景を見ていただきたいと思います。

ちなみに、人によっては少し引いてしまうかもしれませんのでw
覚悟を持ってみてください。

さて

いかがでしたでしょうか?
ヤバいやつでしょー(笑)

不特定多数の人に、手あたり次第声をかけています。
(もちろん法には触れておりませんので、ご安心ください笑)

1日に200人のペースで声をかけています。
具体的には1分間に2、3人ペースで声をかけています。
(もちろん、話を聞いてくれる時間によりますが)

そしてそれを、1日2~3時間くらいのペースで10年以上続けているので、35万人以上は達成していることは分かると思います。

このようにして、

私は「人間」のデータを取ってきたのです。

でも、ですよ?

これを見て

「人間は性善説である」と思う人は少ないのではないでしょうか?

むしろ

「人間の本質が善であるならば、あなたを助けてくれるはずなのでは?
、、9割以上断られているじゃん」

と思うかもしれません。

はい。
議論のスタートはここからです。
まず、性善説を証明するためには、段階を踏んで説明していく必要があります。

まず前提として
性善説の意味を正確に定義しておかなければなりません。

性善説はよく「人間の本質は善である」と表現されますが、

これは何も

「善い行いをする生き物」という意味ではありません。

言葉の通り本質が善なので

見るべき部分は
外から見える結果や行動ではなく

人間の内側に隠れている
内面や中身の部分なのです。

数字、ステータス、外見など外側の情報は性善説を説明するうえであまり重要ではありません。

つまり私が9割の人に断られている動画を見て、人間の本質が善とか悪とかは判断することなんてできないんです。




では、なぜこの動画をお見せしたのか?

それは皆さんに

この後説明する、人間の本質(内側)を「隠している」、人間の外側の部分をお見せしたかったからです。

なぜなら、この外側の部分についての十分な理解こそが
「人間の本質は善」に近づくヒント
になっているからです。

十分に理解した後に
その外側の部分を外すことで、人間の本質が見えてくるっといった流れになります。

人間の外側と内側の話①

では、この外側の部分とはいったい何なのか?
これは言わば、本質を覆い尽くす隠れ蓑のようなもの

私は

環境の鎧

と呼んでいます。

人間の本質は言わば、この「環境の鎧」によって見えなくっているのです。

環境の鎧の構造ついては体弱性善説の記事で詳しく書いておりますので、そちらをご覧ください。

簡単に言うと

環境の鎧とは
これまでの様々な出会いや体験によって生み出された、価値観のかたまりみたいなものです。好みや特徴、性格みたいなものにあたります。生み出された人格みたいなもの、といったら分かりやすいかもしれません。

しかし、大事なポイントはそれが

内側にあるか?外側にあるか?

の議論です。

人格とか価値観と聞くと、当たり前のように
人間の内側にある、何か内在したものをイメージするのではないでしょうか?

しかし
私が言っている環境の鎧は

外側にあるものとして考えています。

ここ、めっちゃ重要なポイントです。

断固として外側。

人格や価値観のかたまりは「外側についているもの」なんです。

分かりやすく絵で表すと下のようになります。
玉ねぎの皮のように何層にもなって重なっているイメージです。


このイメージを理解することが私の性善説を理解する際の、とっても重要なな「前提条件」になります。

人間の外側と内側の話②

明確にイメージしてもらうために外側と内側のお話をもう一つ。

人は多くの場合、この外側にくっついている「環境の鎧」を見て、イコールその人自身と判断し、その結果、苦しんでいることがあります。

例えば、

Aさんは面倒な人
Bさんは仕事ができない人
Cさんは楽しい人

このように相手を認識しています。しかし、これらはすべて環境の鎧(外側)で、いわば着ぐるみです。これまで積み重なってきた相手の経験値、価値観の集合体であり、その人の本質(内側)ではないってことです。

つまり、外側の情報だけで、その人のことを認識したつもりでいるのですが、本質を理解できたとは言えないということです。

くまさん(着ぐるみ)だけを見て「その人だ」と思っている人が多い

本質でないにも関わらず、「環境の鎧=人間の本質」と、誤って認識してしまうと、人間社会においてはあらゆる弊害をもたらします。

例えば、10年以上の親友だったAさんのことをずっといい人だと思っていたのに裏切られた、もう縁を切る、みたいなことが起こるわけです。

でも考えてみてください。
あなたはAさんの何を知っていたのでしょうか?
もしかすると、Aさんの外側しか見ていなかったのではないでしょうか?

あなたがAさんに抱いていた「いい人」は、あなたがAさんのイメージを勝手に切り取った、いわば「幻想」かもしれません。

この例で分かるのは、Aさんを見るあなた自身も環境の鎧(外側)を被っているので、鎧と鎧が重なり、本質からさらに遠くなってしまっているということです。

知っておきたいことは

この鎧同士(外側同士)で判断しあう人間関係においては、本質(内側)を見出だせる可能性が、極めて低いということです。

そして重要なことは

もしその人を愛したい、とか真の意味で知りたいなど、本質に近づきたいのであれば、その鎧を取り外す必要がある

ということです。

環境の鎧を取り外すことで本質が見えてくる


ここまで聞くと
環境の鎧を否定していると思われるかもしれませんが、私は否定しておりません。

なぜなら
環境の鎧は人間の社会生活では必須の武器であり、これがないと教育や経済、人間関係に関わるすべての活動がメチャクチャになるからです。

特に私たちが生きている資本主義社会においては、環境の鎧同士の比較や共感、競争の中で成り立っています。環境の鎧を装着しないと、この社会から脱落してしまうのです。

つまり、環境の鎧の恩恵を受けることで人間社会で生きているのです。

私が言いたいのは

本当に私たちが人間の本質を知りたいのであれば、その鎧は私たちの目をくらませるものだと理解しないといけないということです。

真実の目をもって真正面から本質に触れたいのであれば、鎧を外す必要があるのです。

これで、ようやく「人間の本質」を探究する旅が始まります。

つまり、外側の「環境の鎧」を取り外すことが出きれば、本当に知りたい人間の本質に出会えるのではないかということです。

長くなりましたので、詳しくは次回の記事にてお話ししますが

簡単にポイントを伝えるなら、

まずは自分から環境の鎧を取り外す」

こと

これが、35万人に声をかけ続けて、試行錯誤を繰り返してきて、たどり着いた

人間の本質に近づく最も重要なカギ

になります。

それでは、また次回お会いしましょう!

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