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花粉症がない世界を想像させたら、相手の見ている世界がわかる

春の訪れを素直に喜べないのは、
花粉に悩まされる季節でもあるから。

そんな人は多いのではないでしょうか?

ずーっと鼻がむずむずして、目がかゆくて、なににも集中できない。ティッシュ箱が次々なくなっていく…。

今や日本国民の3人に1人がスギ花粉症にかかっており、花粉症による生産性の低下は、1日当たり2,215億円の経済的損失を招くという試算もあります。

政府広報オンライン

スギ花粉がひどい時期は年間100日ほどなので毎年ざっと22兆円の損失とすると、これは日本企業の売上高ランキングで2位に入る額です。

毎年恒例で仕方ないことのように扱われていますが、冷静に考えたら驚くべき事態です。

さらに恐ろしいのは、花粉症の発生源であるスギは人工林なのです。つまり、国の政策で全国に植林しまくった結果こうなっている。

現在、わが国の森林面積の約18%に当たる441万ヘクタールがスギの人工林であり、その多くが、花粉の発生源となっています。

林野庁HP

いったい、誰がこんなことをしでかしたのか?

池田勇人内閣の所得倍増計画(1960年)の一環だったと林野庁のHPには書いてあります。

林野庁HP

ただし、それにしたってもう60年以上前のこと。
ここまで何をしてたのかという話です。

それはさておき。

<もしも花粉症がなかったら?>

ということを想像してみてください。

花粉で苦しむ人が減ったら、春に外出する人は増えるでしょう。

仕方なく家でダラダラ画面を見て過ごしていた人が、喜び勇んでショッピングやカフェに出向くかもしれません。

花粉で苦しむ人が減ったら、日本のほとんどの企業で生産性が向上するでしょう。そうなったら、それぞれの会社のビジョンに近づくペースが上がるはず。

もしかしたら、他にもいろんなメリットがあるかもしれません。

そう思って、知り合いに雑談の中で聞いてみました。

「世界から花粉症がなくなったら、あなたの仕事・ビジネスにどんないいことが起きそうですか?」と。

そしたら、意図していなかったことですが、回答者の自信や視座が露骨に見えてきたので共有します。

この質問、自分と考えが合う人を見つけるリトマス紙的に使えます。

<花粉症リトマス紙>

世界から花粉症がなくなったら、あなたの仕事・ビジネスにどんないいことが起きそうですか?

あなたはなんと答えますか?

ある社会人に聞いたところ、こんな回答が返ってきました。

「俺は花粉症じゃないから、花粉症がある社会の方が春先で周りより有利に動けるし、ぶっちゃけそのままでいいかも」

予想以上に自分のことだけ考えた回答に
「・・・なるほど、その視点はなかったです!」とお答えしました。

続いて、また別な方に聞きました。

もし、世界から花粉症がなくなったら?

「日本全体の生産性が上がるよね。春はもっと明るくて、地方の街中がにぎわう季節になるんじゃないかな。でも、医療関係者とか、花粉症対策グッズを売っている人は困るかも?生態系にも影響があったりするのかな、どうなんだろ?」

この方は、自分と直接は関係のない人(というか人以外)の利害まで考えて考える習慣があるのだろうと想像できます。社会にとってよいことは素直に応援してくれそうです。

もし何か一緒にやるとなれば、関わる人以外も視野に入れ、誰も取りこぼさない方法を最後まで模索してくれそう。

<花粉症の根絶とカーボンニュートラル>

さて、ここまでが花粉症がなくなる世界を想像させたら相手の人となりがわかる話でした。

まあでも、一番気になるのはそんなことより花粉症を実際になくせるのかどうかの方だと思います。

結論から言えば、方法はあるようです。

それが、今あるスギを伐採、全家庭に家庭用暖房薪ストーブを設置しそこで使うというもの。

参考

政府が動かなければ実現しないことですが、この方法を取れれば火力発電で賄われる電気で暖房を使うより圧倒的に地球にやさしいのだそうです。

なぜなら、まず熱効率が良く、加えて燃料の再生までの時間が早いからです。化石燃料(石油など)の再生には何億年単位で時間がかかりますが、スギの再生はせいぜい数十年。

参考

伐採した後に植林をし続ければ、全体として二酸化炭素が出る量より、酸素が出る量の方が多いのです。カーボンニュートラルを超えてカーボンプラス。

詳しく知りたい方はこちらの動画を見て見てください。

<花粉症のない県はもうある>

最後に。

政府のHPを見ていると、花粉症被害を軽減しようと動く様子はありますが、対策を見るに根絶する気は今のところはなさそうです。

先の動画で言うように、医療関係の利権が大きいのでしょう。

となると、たぶん10年後も20年後もこのままかもしれません。

それを聞いて憂鬱になった方に朗報です。

なんと、沖縄県には花粉症がありません!

理由は、気候・地形と本土復帰の時期です。

沖縄は、気候や地形の関係で針葉樹が育ちにくく、原因となるスギもヒノキもほとんどないから花粉症もない。

また、沖縄がアメリカから返還されたのは1972年。所得倍増計画から10年以上経ってからなので、影響を受けていない。

そんなわけで、沖縄に住む人は花粉症と無縁なのです。

当面は、花粉の季節は沖縄に行くとよいでしょう。

明らかに生産性が上がるので、会社と交渉すれば応援してくれるかもしれません。(社員旅行の下見も兼ねて行ってきますと伝えるとか?)

本土の春先なら、沖縄はもうとっくに海開きもしていますから、マリンスポーツも楽しみながら沖縄でリモートワークができたら充実した生活を送れそうではありませんか?


以上、花粉症の時期に考えたことでした。


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久高 諒也(Kudaka Ryoya)|対話で情熱を引き出すライター
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