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「京都のヨーコさん宅」220 白瓜

初夏、野菜売り場には順に青い色が増えていく。山椒、青梅、甘唐辛子、そして白瓜。

平安時代、白瓜が大好きな男がいて、茶漬けならぬ水付けにしてご飯を何杯も食べたという話が出てくる。白瓜を櫛型に切り、塩を振って茶漬けにする。札幌に住んでいる頃、無性に白瓜が食べたくなったが売っていない。すると富良野の友人が摘果(てきか)メロンを送ってくれた。間引きしたメロンなので小さく甘みもない。いわばメロンの赤ちゃんだ。これを白瓜風に櫛型に切り、塩を振りかけるとそっくりの味になった。

夏も深くなると、黄色い真桑瓜が出回るがこちらは甘い果物だ。あっさりと素朴な味がいかにも日本の夏の果物の風情で必ず買い求める。店頭にあまり出なくなったのは、あっさりし過ぎて若者に受けないからだろう。

*画像はYahoo!ジャパンより

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