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つまんないから

私の人生は常に綱渡りのような状態だった。
ギリギリのラインでギリギリアウト。

生きてるって実感できた、私だけのハチャメチャでメチャクチャなストーリー。

加虐嗜好に被虐嗜好、破滅的で刺激的。

そういうスタンスの物語として私自身が愉しんでいた。


それが急に幕を閉じた。
単純に物語がつまらなくなったから。

原稿に一滴のインクが落ちた。
駄作になったからグシャグシャに丸めてゴミ箱へ投げた。

そんな感じ。


新しく書き直すのも億劫だしもうやめようって。
そう思った。


ただそれだけだからネガティブな意味合いは無い。
ただ幕引きだと思っただけ。
これ以上の駄作と化す前に終わらせたかった。

それだけ、自分のクソな人生に胸を張っていたんだと今更気付く。

「普通」や「幸せ」は覗き見るだけ、だからよくわからない。
そういう風に生きて来なかったから。


残りの人生は
静かに
何事も無く
少し暗がりを引き摺る程度で
平坦に
刺激も無く
心を乱さず
腐り続けたい。

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