氷河期世代を蹂躙する情弱ビジネス(前編)
皆様、大変ご無沙汰しております。私なんぞの投稿をご覧いただき、大変ありがたく思います。私は、Twitter(X)で造詣の深い方の投稿を見て、その方々がnoteで記事を書かれている場合、購入して拝見させていただいています。例えば、マレーシアで貿易を営んでいらっしゃる方、また、エリサラ街道を直走り、ベンチャー企業で役員を務められて、その後noteのみで生計を立てていらっしゃる強者の方などです。
後者の方が「情報商材は悪か?」という記事を投稿されていて、目に留まったので私も規模の大小はあれ、情報商材に騙された経験を持つ身として思う所を整理しようと考えました。
最近、我ながら可哀想に思う氷河期世代。新卒時はバブルを経験した無能クソ上司にゴミの様に扱われ、ズタボロになって死ぬ思いで転職した先のネットベンチャーが、もっとクソで、何とか3社目で正しいキャリア形成の道に戻り、独学で英語や会計、法律を学び、週末も勉強に時間を費やし、スキルを手に入れて、次の転職でもって、漸く年収1,300万ほどを稼げる様になったら、鬼の様な税金を払わせられ、困窮はしていないが余裕は無い、という我々氷河期世代をターゲットにした情報商材ビジネスが乱立しており、その餌食にならないために情弱ビジネスの特徴や対策を前編・後編で共有していきます。
情報商材は悪か?
結論、情報商材そのものは悪では無いと考えます。前述した方の主張を引用すると、
・多くの顧客から利用される
・価格が妥当であり、安い
・効用を最大化するべく努めている
・サステナビリティ
このあたりを網羅している限り、情報商材は有益なものであって、決して非難されるものではありません。翻って、こちらもその方の記事からの引用ですが、サスティナブルで無い、情報商材でない「情弱ビジネス」の特徴は、
・多くの顧客から利用されない
・価格が不適当であり、高い
・効用最大化より、MLM的利益分配に重きが置かれている
こちらで完璧に表現されており、私はこの点において完全に同意で、過去に餌食にされた情弱ビジネスもこの特徴と合致します。
40代、意識高い系サラリーワーカーをターゲットにした情弱ビジネス
大手ポータルサイトのニュース欄、英語翻訳サイトのアフィリエイト広告枠、それからfacebookのリール動画の間に挟まれて配信される広告枠を「AI副業ー!!」「企業参謀になる!」みたいな広告が埋め尽くしてはいないでしょうか?
例えば、こちら。私の様な意識高い系のサラリーマンが良く使う英語翻訳サイトを閲覧すると、ものすごい勢いでアフィ広告に包囲されます。性懲りも無く情弱オッサンの私はこちらのセミナーを聞きに行った訳ですが。
AIに関しての話だった筈なのに「AIなんて関係ねぇ、俺別にAIのプロじゃないし」みたいな話から始まり、終始、良く分からない話を2時間ほど聞かされまして、ただ、話自体は上手で情弱なオッサンやオバサンは「感動しました!」みたいなコメントを書き込み、吸い込まれる様に「その場で」何十万もする講座をクレジットカードで決済するのです。その中で「脳梗塞を患っていたのですが、今回のセミナーで勇気づけられました!この講座を受けて副業を探します!」みたいなコメントもあり、胸が苦しくなりました。
プレゼン資料そのものは綺麗に整えてあるので、すごそうに見えるのですが、中身は大したことが無くて「プロンプトの書き方を教えます」とか「コミュニティでのオフ会があります」とかそんなものでした。そんな代物をどんどんと購入させる話術に関心する一方で、私は恐怖を感じて、というか以前情弱ビジネスの餌食になったモノとして、情弱ビジネスの「ある」共通点を感じ、即座に誘導されたLINEをブロックしメールの配信停止の手続きを取りました。共通点については、まとめて記載します。
そして2点目、こちらです。
この広告、facebook広告でご覧になられた方も多いのでは?と思います。私、ある大学の講座でこの方が講師だったことがあるのですが、まぁ本当に態度の悪い方で「で、何を話しすりゃいいっすか?(本当にその言葉で言った)」という発言で生徒を硬直させて、終始不機嫌そうに、そして質問を鼻で笑うなど、とんでも無い奴でした。
で、この講座なのですが、ベンチャー企業の参謀を養成するという内容で、起業経験者としては「は?」みたいな内容な訳です。どうして、塾で勉強した「だけ」の中年をベンチャーの社長が参謀として雇うのでしょうか?
企業顧問や参謀をベンチャーが雇う理由はただ一つ「法人営業」です。太い客を連れて来ること。
「俺っち、参謀塾で勉強したっす」みたいなオッサンに小遣いを払う余裕はベンチャー企業には無いのです。
華々しく、巨額の資金調達のリリースをする様なベンチャー企業は、ほんの一握りで、荒唐無稽なアドバイスを得るために副業人材を雇い入れる余裕はほとんどのベンチャー企業には無いのです。
そして、この講座にはビジネス界隈でそこそこ有名な方々がズラリ。この点においても、情弱ビジネスの特徴として後程整理します。金額までは知りませんが、こちらもコミュニティへのアクセス権と大したことの無い講座で、おそらく高額なものでしょう。著名人にギャラを払わないといけませんからね。
そこそこ稼ぐ層をターゲットにしてヒット & アウェイ作戦で
例示した情弱ビジネスの特徴ですが、まさしく先述の特徴を網羅しており、
・多くの顧客から利用されない
・価格が不適当であり、高い
・効用最大化より、MLM的利益分配に重きが置かれている
facebookなどの40代以上でそこそこ金を稼いでいる人間をターゲットにして、大量に広告を打ち、LINEに誘導し、セミナーに集客し、そこからトランザクションを発生させるという流れで情弱を集めます。
生徒達は、数回授業に参加するとそのコンテンツのレベルの低さを認識し、「やっちまった」となる訳ですが、日本人の良心として、「高い勉強代だった」と自分を落ち着かせ、最後には「でもコミュニティで仲間ができたし」と涙を飲んで自分を納得させる訳です。ちなみに、私はコミュニティへのアクセス権をいくつも持っていますが、活用できた試しがありません。だってそうでしょう?情弱が集うコミュニティで議論して、一体何が生まれるんでしょうか?
主催者側は「でも役務は提供したから、法的にはオッケーっしょ?」という形で短期間で、大量のカネをヒット&アウェイ方式で手にして、次の食い扶持を探しに行く訳です。
これが、氷河期世代を蹂躙する情弱ビジネスの流れです。長くなってきましたので、この辺りで筆を置きます。続編で「情弱ビジネスの餌食にならないために」という内容で、心得を共有していきます。
以上