#618 コトバを眺め 出会い
衝撃的な出会いというものがある。出会った瞬間にいっさいの言葉を失い、茫然と立ちつくしてしまうような出会いのことである。そういう出会いをより多く持つことができた人ほど、 人生は豊かである。
立花隆さんのコトバ。セルチェクにある博物館で会ったアルテミス像(写真)。
衝撃的な出会い。いまはウェブ上で大抵の事がわかる時代。写真や映像など仮想現実で体験できる。同じ場面を重ね合わさったデジャヴも多くなるのかな。
人の生活を便利にするために時間を埋める開発は古代から続いている。古くは事を伝える道具として、道であり、馬であり、煙であり、内燃機であり、電波であり。汽車が電車になり、電車が新幹線に、そしてリニアモーターカーに。手紙が電話に、電話がインターネットに。コロナで一般化したリモート接続は会うという行為をせず実現させる。
世界の距離が近くなる。ドラえもんの「どこでもドア」。人の欲しいに人が応えている。最近では、物質を通れる物質が日本のカミオカンデで観察され、更に「どこでもドア」に近づいた。
もっとも重要なのは、本物に触れることだと思う。熱いとか苦いとか痛いとか。山岳地帯で爽やかな風を受け心の底から場所を感じる。
特に人と出会い、目と目で話して、触れ合い感じ、見えない空気の伝わりを感じる。仮想じゃできないこと。本物に会う大事さは忘れないでいたい。