マリリンのデジャブ
金髪星に戻ったマリリンは今までいた230万光年離れた地球を振り返った。
”みんなどうしているの”
いくらパラレルワールド間を自在にできる文明を持っているとしても、かえって知らない方がいいこともある。
良かれと思ってもいい結果を招くとは限らない。
余計なお世話で終わることもしばしばなのだ。
”壁一枚隔てただけなのに・・”
その壁一枚の類似世界が万華鏡のように続くパラレルワールド。
ー合わせ鏡を悪魔が横切るー
”人類はまるでパラレルワールドを知ってるかのよう”
時間を伴わない平行宇宙をイメージすることができるだけでなく、パラレルワールドの旅人を時々見かけたことがある人々がいる。
デジャブ「deja-vu」なのだ。
「あ、この光景、一度昔あった」
実際に経験したにもかかわらず、錯覚だと思ってしまう。
「過去に同じような経験をしたかのようだ」と人はまるで夢ごとで済ませてしまうがパラレルワールでは当たり前の現実に過ぎない。
人間はまだ知らないが前頭葉の奥にある部位にそれを感知する脳細胞が潜んでいる。
人間はそれをコントロールできないままだ。
”でも待って、できないままの方が人間にとっては幸せなのかもしれない”
”いや、もしかして、できていたが何らかのことでできないようになったのかも・・”
マリリンの触手が動いた。
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