畳1枚の大きさとは 創業280年の畳屋が解説。
ソーシャルディスタンスの指標として「畳」が登場しています。
畳屋としては話題に挙げてもらって大変喜ばしいことです。
しかしみなさん畳1枚の大きさ、長さはどれだけかご存じでしょうか。
あまり気にしたことがないと思いますのでここで解説したいと思います。
1.1畳=”サブロク”
結論からお伝えしますと、一般的な畳サイズは3尺×6尺です。
これを業界では「サブロク」と呼んでいます。
つまりソーシャルディスタンス=182cmとなります。
これはアメリカで言われている6フィート=182.88cmとほぼイコールです。
2.2畳=1坪
ご存じの方も多いかと思いますが、畳2枚で1坪です。
マンションの表記で「帖」と見たことがあると思います。
明確なルールはありませんが、和室と洋室を区別するために和室は「〇畳」、洋室は「〇帖」としているところが多いです。
そして本来は「1.82m×0.91m=1.65㎡」ですが、
端数を丸めて「1.80m×0.90m=1.62㎡」を1畳(1帖)として不動産業界では定められています。
3.1畳の大きさは実は地域によって違う
「1畳=3尺×6尺=サブロク」とお伝えしましたが、
実はこれあくまでも一般的なサイズで、地域によって差があります。
大きさの違いには歴史的背景と建築的背景があります。
畳の大きさが変わった歴史的背景は土地の単位を表す「1間(いっけん)」の大きさが秀吉の時代と江戸時代で変化したことです。
諸説ありますが、1単位当たりのお米の収穫量が上がったためともいわれています。
建築的な背景としては、畳ではなく柱芯ー柱芯の距離を基準にするようになったことが挙げられます。
例えば柱芯と柱芯の距離を6尺とすると、そこに収まる畳の大きさが5尺8寸となります。
以上の歴史的、建築的背景から地域によって畳の大きさに差が出ています。
更に建築的誤差が生じるため、そこに合わせて畳も全てオーダーメイドする必要があります。
これがホームセンターではなく畳屋が存在する必要性です。
4.あなたの地域のソーシャルディスタンスは?
ここまで畳の大きさについてお伝えしてきました。
地域によって違う畳の大きさ。
西日本=191cm(京間)
東海・東北南部=182cm(中京間)
関東・東北北部・北海道=176cm(江戸間)
あなたの地域のソーシャルディスタンスは?
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
私たちは畳を後世に残すことを目的に活動しています。
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