和柄シリーズ開発ストーリー「和と彩り」
畳を後世に残す。
それは伝統を受け継ぎつつも現代に合わせてカタチを変えていくこと。
今回は2020年夏の新色
「和柄シリーズ」の開発ストーリーについて紹介していきたいと思います。
テーマは「和と彩り」
伝統的な和柄をどのように現代風に表現したのか。
1.南青山の彩りあふれる新店からの依頼
日本人の多くが好きな焼鳥。
私も例にもれず焼鳥好きで自粛期間中は家でも楽しんでいました。
そんな焼鳥好きの間で話題の新店から依頼があったのは今年の5月中旬。
表参道駅から徒歩10分ほど。
南青山三丁目の交差点を西麻布方面に下る途中、
お鮨の「海味」や天ぷらの「元吉」よしなど名店が集まるエリアです。
デザイナーを入れずに店主自らデザインした内装。
そのメインを飾るのがカウンター奥に見える緑の塗り壁。
国内外で活躍する左官職人「久住有生」さんの作品です。
写真引用:DELIGHT HOME CO.
2.”和柄でおまかせで”
打合せを踏まえてグラス用と日本酒ボトル用の畳コースターを注文いただきました。
その中で日本酒ボトル用は”和柄でおまかせで”と。
彩りあふれる拘りの店内に合う和柄。
このテーマを追求したものづくりが始まりました。
3.和柄とは
そもそも「和柄とは何か」から整理することにします。
和柄とは
自然現象を抽象的に表した「幾何学文」や
動物や植物をモチーフにした「動・植物文」
などの文様を規律正しく並べた模様
一般的には10種類。それぞれに意味を持ちます。
4.和柄の持つ意味
10種類の和柄の中から3種類に絞りました。
(1)麻の葉
麻の葉のように成長が早く真っ直ぐに伸びるようにとの願いを込めるときに使われる文様と言われています。
その「麻の葉」を使って次のように表現しました。
(2)矢羽根
結婚の際に矢絣の着物を持たせると出戻ってこない(射た矢が戻ってこないため)ことや、「的を得る」など縁起のいい文様とされています。
その「矢羽根」を使って次のように表現しました。
(3)鱗
三角形の連続文様は悪霊を退ける呪性を持つとされ、厄除けを意味します。
その「鱗」を使って次のように表現しました。
5.和と彩り
彩りあふれる新店からの”和柄”のおまかせ依頼。
和柄が持つ意味を再認識し、お店に更なる彩りを。
「和と彩り」をテーマにした新しい畳コースターの完成です。
皆さんの周りにも和柄がたくさん溢れています。
ふと立ち止まってその和柄が持つ意味を考えてみてください。
_______________________
■掲載のお店
・レストラン名:いろ鳥
・所在地:東京都港区南青山3-2-6 セントラル第5青山 1F1A
・営業時間:ディナー: 17:00〜24:00
・席数:カウンター14席
・ご予約:050-5456-8178
(2020年6月15日現在)
_______________________
■紹介の商品