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黒猫空太(くうた)との出会い、2006年当時の記録から2

※これは先代猫・風太が亡くなってから四十九日の翌日に、黒猫の空太(くうちゃん)と出会った時のことを記した当時の記録です。

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<縁というのは不思議なもので2>
(2006年6月17日の記録からの続きです)

それは子猫用の缶詰でした。
風太は痩せてからというもの、カロリーを取るためあえて子猫用を食べていましたから、まさに出されたものと全く同じものを食べていました。
それも最後の方に、流動食に少しづつ入れるため、ケースで買ったものが今でもだいぶ残っていて、少しづつお寺に寄付していた(風太のいるお寺は猫さんがたくさんいるので)のです。
市場にはすでに出まわっていない、風太ゆかりのものが目の前に出され、あまりにびっくりしたので、思わず「なんでそれ持っているんですか!」と叫んでしまいました。

すると男性は「これ獣医さんから紹介してもらってあげていたんだけど、今は発売中止になっていて困っているんだよね」とおっしゃいました。
その発売中止になって久しいものを、あろうことかこの子猫も食べているなんて・・。
「それ、うちにたくさん余っているんです。亡くなった猫が食べきれなくて残していったので・・・」
「でもシニア用でしょう?」
「いえ、痩せて食べられなくなってきていたので子猫用をあえてあげていたんです」
「じゃあ良かった、それをあげてくれたらいいよ」
こんな会話をして黒猫君をうちに連れて帰る事になりました。

シニアになってからの黒猫・くうちゃん。
つるされている猫草を狙っています。

メロンの箱に入れられ、それから紙袋に入れられ、自転車で運ばれる黒猫君。黒猫君は私の部屋に入るなり、風太の使っていたシェルターに入って伸びをして、リラックスした様子で探検しはじめました。風太の使っていたトイレにおしっこをし、ご飯を食べて、最初から逃げ回ることもなく、すっかり慣れた様子でした。不思議でした。

でもわかったのはどんなにかわいい子猫がいても風太を忘れる事はできないという事です。
風太に会いたいです。
ものすごく。
仔猫が風太の使っていたトイレや爪とぎを気に入ってくれて、素直に使ってくれたのは嬉しいのです。
これで、私の手で捨てずにすみましたから・・・
でも風太ではない、他のネコが使っているところを見ると時々泣けてきます。

風太があんなに頑張って、何年も毎日のようにうんち、おしっこしてくれたトイレに今、違う猫が入っている・・・
どうして風太じゃないんだろう・・・
号泣しながら、もうほかの猫なんか飼えない、と何度か思いました。
こんな気持ちで飼ったらこの子が不幸になる、もう保護主さんの元へ返そうかと・・・。

でも不思議な縁でつながったこの子、もしかしたら目に見えない魂のレベルで風太とゆかりのあるかもしれないこの猫を手放したら一生後悔するかもしれない、
そんな気がして、
どうせ他の猫がいてもいなくても風太が恋しくて泣くのなら、
勇気を出して縁のあったこの猫を精一杯お世話してみよう、そう思いました。
これで良かったのかどうかわかりません。

風太に何度も問いました。
「どうしても嫌だったらこの猫は返してくるよ」と。
風太の返事は聞こえませんでしたが、その代わりにこの子猫は風太と同じようにぬいぐるみにタックルして遊び、風太と同じように丸型爪とぎで爪とぎし、風太と同じような仕草で同じようにじゃれました。

弟と「本当に風太の生まれ変わりかどうか、試してみよう」とちょっとふざけて、風太のお気に入りの牛のぬいぐるみを試しに子猫の前においてみたのです。
ぬいぐるみは2ヶ月の子猫と同じくらいの大きさがあるので怖がるかと思ったのですが、しばらくくんかくんかと匂いをかいだ後、ゆっくりとタックルして横になり、カミカミしながら、なんと猫キックするではありませんか!!

先代猫の風ちゃん、弟の足元でネズミのぬいぐるみにタックル!

全く風太君と同じように遊び・・・我が目を疑いました。弟に「今の見たよね?」と確認してしまいましたっけ。牛のぬいぐるみはまだ風太君のもとにおいてあげたいと思うので、この子にはこの子用のおもちゃを後日買ってきました。この黒猫が風太と魂のレベルで縁があるのかどうか、本当のところはわかりません。でも今は、風太とこの黒猫、そして母の飼っているチャップの3匹をいっしょに家族としてお世話するつもりで頑張ってみようと思います。

大好きな風太、これからもずっと一緒にいようね。
例え何年、何百年かかっても何度でも生まれ変わって、風太とまた会えることを固く信じてるよ。
近いうちに会えるよね。

先代猫・風ちゃん、じゃれ棒フリフリ

この当時の記録は「生まれ変わりの証拠が欲しい」と願った後に見つかったので驚きました~。

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